留学先での独り言

2002年10月09日(水) ノーベル賞とお給料

日本経済に元気がなく、あざらしのたまちゃん意外明るい話題
が入ってこない海外居住者にとって、日本人のノーベル賞受賞
という話はとてもうれしい。自分が理系出身だったこともある
だろうけど、日本の科学技術が世界的にあらためて評価される
というのは、ちょっと鼻高々である。

もちろん誰もがノーベル賞を狙って研究しているわけではない
だろうが、地道で時間とお金ばかりがかかり、なかなか大学、
会社に貢献しない、しかも一般社会から見れば変わった人が
多い、というレッテルを貼られがちの研究者、技術者にとって
はこういう名誉というのはうれしいことだろう。

ただちょっと疑問に思ったのは、これほどの研究をしていくら
ほど彼がお給料をもらっているかだ。彼に入るノーベル賞の
賞金は約1億3000万の4分の1だから3200万。安い。これじゃ
都心で家も変えない。これぐらいの年収をもらっている日本
国内のプロ選手はくさるほどいる。報奨金があるにせよ、世界
に貢献し、そして会社の売上に貢献しているのにいくらもらって
いるんだろうか?

研究者に商売っ気がある人があるとは思えないが、研究が出来る
環境をもらっていればそれで幸せ、と言ってしまうのもやめて
欲しい。学生が理系離れするのはきつい、わからないだけでなく
投資の割に儲からないからだ。

魅力ある人材を発掘し、育て上げられるよう研究者への報奨制度
の充実も日本の技術立国に課された宿題ではなかろうか?


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