留学先での独り言

2010年02月15日(月) 米大学でテニュア審査における銃乱射の記事について

アラバマ州のハンツビル校でテニュアの試験で落とされた
女性の先生が、それを決定した学部の教職員会議で同僚
に拳銃を発砲して何人かを死亡、怪我をさせた、という記事
を見た。

まずびっくりしたのが、記事の間違いの多さ。通称アラバマ
大学はタスカルーサにある大学だけが、アラバマ大学と
呼ばれ、アラバマ大学ハンツビル校はアラバマ大学とは
呼ばない。

あと彼女のタイトル、教授でも准教授でもない。助教授だ。
http://www.uah.edu/biology/amy.html
だからテニュアの審査を受けてたのだ。日本にそのような
制度がないのかも知れないけど、記事を書くのなら無知も
甚だしい。某Y紙は

テニュアがないと、任期付きの雇用契約など
不安定な地位に追い込まれ、肩書も准教授止まりが普通。

と書いているが違う。准教授に上がれない場合、他の大学
でもう一度挑戦するか、リサーチ専門の職を見つけるか
(この場合も1年更新の不安定な雇用契約となる)、他に
職を見つけるかである。准教授にあがるのが大変なのだ。

あくまでも順番は助教授→准教授→教授なのだ。
もっともこのテニュアの審査を受けるための助教授になるのも
大変なんだけどね。これを通常こちらでは「テニュアに乗る」と
いう言い方をする。アメリカの大学の公募だと必ずどこかに
「tenure」もしくは「non-tenure」ポジションの明示があるのだ。

C○○.co.jpも間違っていたが、フジ系列はもっとひどい。
大学名も教授のタイトルも間違っていた。これじゃまったく真実
は伝わらない。アサ○も同様。アメリカの高等教育制度を知って
る記者は一人もいないのか?

さて事件はなぜ起きたか?というような書き方がしているが、
想像はつかなくもない。なぜそこまでさせたか?は別として
どうも南部特有の、公平でない審査に憤慨したのでは?と
思ってしまうのだが。出来る人が上に行くのではなく、地元や
大学にコネがある人が上に上がる仕組み。でも何もこれは
南部に限ったことではない。多くの大学では多かれ少なかれ
そうなんじゃないかな。

ちなみに他で彼女のPublicationが少ないと言う指摘をしたサイトを見た。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?term=Amy%20Bishop
決して多くはないが、同校のウェブページを見る限り、彼女
が在籍する生物学科にPh.Dの過程がないから大学院生が修士過程のみと
いうことを考慮すると、その大学ではそれでも健闘しているようにも思える。
ちなみにうちの大学だとこれよりPublication少ない人(奴?)も政治で
准教授に上がる人もいるから、何が絶対というのがないのが実情
でそれが問題なのでは、と思う。


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