DETHの戯れ言
未来過去
2008年11月07日(金)

おびえ。(泣き言)


きみにわかるだろうか。

進学をあきらめてくれといわれたときの自身の焦りと悲しみと決断を。

きみにわかるだろうか。

そのときすべてをゆみにささげようと決めたこころが

きみにわかるだろうか。

就職活動もがんばった。何度も何度も進学したいと思ったけど無視した。忘れた。
行きたい会社にエントリするたびにバチェラー(学士)は取ってない、とか院生だけだとか学士に研究職はないとか言われ続けた。
何度もめげて、投げ出しそうになったけどそれでもがんばった。
何社にもエントリーして書類選考だけで断られ続けてやっと内々定が出た。
大企業の孫企業だったけどやりたいことが出来そうだった。
研究開発から営業まで一人で責任持って商品を取り扱うと言われて。
営業に自信はなかったけど研究・開発できるならと。
うれしかった。小さい会社だけど内定が出て研究が出来て。
君も喜んでくれると思った。
僕がそれを言った時喜ぶどころかなぜそんな企業なんだって言い続けたね。
第一に遠いことを挙げた。
俺は馬鹿だから君が言った関東圏ならいいという言葉を丸呑みにして
千葉の企業から内定をもらったことを淡々と非難したよね。
将来の計画性のなさを淡々と話してくれたよね。
へこんだよ。ほめてもらえるって信じてたから。
弱小企業だけどやりたいことが出来そうだって一度あきらめた夢がまた輝きを取り戻してたからね。
でも結局辞退した。
そしたらもう、なんかどうでも良くなった。

僕の意思は一つだけだった。

ゆみといたい。

俺の趣味は正直変だ。
漫画が好きだ。アニメも好きだ。
服装には興味がない。
小説もミステリが好きでパソコンが好きだ。
科学が大好きだ。

ふいに、どれかが出てしまうとゆみは如実にいやな顔をした。
その顔がいやだった。嫌いだった。

だからどれも消してやろうとした。
ゆみが好きだから。

それにもうどうでもよかった。
ゆみが好きで、ゆみが望むなら。
いやな顔をしないなら、もう、ゆみの望むように生きようと思った。
どんなことにも応えようと思った。
馬鹿になろうと思った。

mixiもやってるし、大学じゃ研究もしてるから完全には消えないけど。
部屋に転がる漫画も読んでるし、君と一緒に何冊かの漫画は買ったから完全じゃないけど。

ゆみが飲み会だ同僚と何だかんだと言われるたびに我慢した。
仕事なのだからと我慢した。
正直いやだった。いやだったけど我慢した。

自分が何度もめげている間に新学期になり四年生になっていた。
入学当初はこれがすべての始まりだと信じていたけども実際に就職活動をしているともう卒業論文とか研究とかどうでも良くなっていた。
極めれもしない、途中下車する卒業研究に興味はなくなっていた。
卒業できる程度にがんばる。
それでいいのだ。どうせ進学しないし。
実験しようにも内定が出なきゃ意味がいないし。

新しい会社から内定が出た。
九月の頭だった。
そのころから漠然と。凄く漠然と頭の中を渦巻いていた。
ぼくは、ぼくってなんなんだろうと思った。

自分でわかってる自分らしさを全部塗り消してゆみは何を求めているだろう。
俺はやさしいらしい。いろんな人に言われる。
確かに恋人にはなんでもしてあげたいと考えてしまうし、求められればしようとする。
でも、それをゆみがそれを魅力と感じないことはなんとなくわかっていた。
どれだけ積み重ねても、それは魅力になりえないことはわかっていた。
もっとわかりやすく。輝いていて。何度も何度も魅力を感じなおせそうなことしか。ゆみには伝わらないのだ。たぶん。
それ以外も伝わるだろうけど。伝わりにくいのだ。

ゆみは僕のどこが好きなんだろうと思った。
会いに行く前に何度も何度も考えて好かれていると自分をだますことにしてた。

どこが好きかは聞けなかった。
聞くことは怖かった。

「僕のこと好きかい?」

精一杯の質問にゆみは好きだと答えてくれて。
凄く複雑だけど。その言葉を信じようと思った。

今の自分は楽しいかどうかはわからないけど。
ゆみのことが好きで、幸せだった。
独りよがりな幸せだったのかもしれないけども。

実家に帰るのを辞めさせてクリスマスに勝手に押しかけてやろうとか
正月過ぎまで居座ってやるとかそんなことを能天気に考えていたら。
メールが来て距離を置くことになった。
それは別れよってことと変わらない。
進学するのをやめた一年後。俺は振られた。

ゆみはさめた直後に好きな人が出来たらしい。
おととい電話で聞いたら楽しそうだった。
楽しそうな彼女は凄く魅力的で茨の道と言うよりも絶望と孤独死しか見えない略奪愛に燃えていた。
俺にはどう考えても相手にされてないように感じたけど楽しそうだった。
今もコールタールのどろどろした感情が渦巻いている。

どろどろ考えて思ってふつふつと夜眠れずに気が付くと朝寝てしまっていて夜目覚めた。
そして研究室に無断欠席したのが昨日。

本当に何をやっているだろう。
頭はまだ痛い。興味もやる気もなくなった研究もやり続けなきゃいけない。
入りたくもない企業には入社しなきゃいけない。

何一つ自分が求めていない現状で時間と状況だけが望まない方向に進み続けてる。

俺はいつまでこの好きだという感情を引きずるのだろう。
ゆみに気づいてもらえる魅力が出てくることはあるんだろうか。
出てきた時に俺はまだ好きなんだろうか。
そして、ゆみを許せるのだろうか。

書きはじめにはまったく想像しなかった文章になってしまった。
ま、書いたのでアップしよう。


      

DETH=r=Cota |メールホーム

My追加