読書日記

2001年08月13日(月) 8月13日(月)「鳥類学者のファンタジア」(奥泉光)を読み始めたが、

8月13日(月)
「鳥類学者のファンタジア」(奥泉光)を読み始めた。女性ジャズピアニストの饒舌な語りですべての物語が始まり終わるような勢いである。自らのこと、仲間のこと、柱の影の聞き手のことなどその語りを楽しんで聞いているとじきに黒いドレスの不思議な女性が現れる。名前は主人公と同じ「霧子」だという。とんでもない物語のほんのとば口にすぎない感じだが、ここまで読んで中断した。
本に対する気持ちが分裂気味で途中で違う本を物色し始めるのだ。一冊の本に集中できればよいのだが。京極夏彦が以前読み始めたら辞書でも何でも最後まで興味を持って読み通す意味のことをテレビ出演したとき(NHK)言っていた。非常にうらやましい。一冊の本に長時間かけると別の本を読めない。すごく貧乏ったらしい気持ちである。結局まともに読書できないというジレンマ地獄に陥ることになる。「鳥類学者のファンタジア」は実に魅力的な始まりで中断したくない気持ちがある。それなのに古本屋で別の本を物色しているのだ。
創元推理文庫に入っている「フロスト警部」シリーズはそんな自分としては珍しく最近集中して完読できた本だ。ずっと気にかかっていて2作目の「フロスト日和」をすぐに新刊で買い、読もうとしてそのままになっていたのを、最近3作目「夜のフロスト」を店頭で見て、改めて読むことを決心。1作目の「クリスマスのフロスト」は既読だが、まったく記憶に残っていないので再読のつもりで読み始め、内容を思い出すところまでと決めていたのに、最後まで実に面白く読み終えてしまった。読んだ記憶がかけらも蘇らず既読の自信が大きく揺らいだ。
次の「フロスト日和」は大部の文庫本で読んでも読んでも終わらないことになぜか多少辟易しつつも納得の充実読書体験になった。シリーズの1作目と2作目を続けざまに読んだのは久しぶりである。読んだ後は、こんなに愉快で面白いのを今までなぜほったらかしにしていたのかと反省した。
すぐに邦訳最新刊「夜のフロスト」に手を出さないのが最近の自分の傾向である。「本の雑誌」や「ミステリマガジン」の書評で面白さ保証済みなのだが、ひるむのである。
やや理屈っぽくなってきたので結論だけいうと古本屋に「夜のフロスト」が出たら読むことにした。東京創元社には悪いが、そうやって読む気持ちが熟す期間を設けたつもりだった。いくら人気があってもまだ出回ることはないだろうとも思った。
ところが世間の動きは早い。それを今日の夜、近所ではなくて家から200キロほど離れた街のたまたま寄った古本屋で見つけてしまった。100円とか200円になるまで買わないという手も考えたが半額で購入した。どうするか。
ちなみにそのとき一緒に買ったほかの文庫本。
司馬遼太郎の「この国のかたち」(文春文庫)を3巻から6巻まで。
オコンネルの「アマンダの影」(創元推理文庫)
ドロシー・セイヤーズの短編集「ピーター卿の事件簿�挟蕕里覆っ法�(創元推理文庫)


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