読書日記

2001年11月02日(金) 山田風太郎「江戸忍法帖」は止まらない。

山田風太郎「江戸忍法帖」は止まらない。講談社文庫版「山田風太郎忍法帖8江戸忍法帖」をおよそ二十五年振りくらいで再読したことになる。全く覚えていないのでやや怪しいが読んでいるはずなのだ。ただ大型の山田風太郎全集版だったからそれに入っていなければ再読にはならない。
話の展開が早い。遅滞が全然ない。疾走感あふれる心地よい作品である。
甲賀七忍対将軍家の血筋を引く山育ちの若者葵悠太郎プラス鮎姫と越後獅子のお志乃。
最後には天下の副将軍水戸光圀まで登場して堂々の大団円を迎える。
テンポのいい会話と破天荒な対決場面の連続が比類ないスピードでページをめくらせる。初出が1959年という古さを全く感じない単純明解かつ清新な忍法小説。
その後、鳥羽亮の「天保剣鬼伝 骨食み」(幻冬舎文庫)に手を出し、108ページである。「骨食み」と称する豪剣の使い手の謎と堂本座を狙う魔手のやり口に引き込まれてあっと言う間の100ページだった。
モニターは今のところ正常である。いつまた3重映しになるかと気が気でない。


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