読書日記

2003年01月05日(日) 佐伯泰英『初陣 密命・霜夜炎返し』(祥伝社文庫)を読む。

佐伯泰英『初陣 密命・霜夜炎返し』(祥伝社文庫619円2002年9月10日初版第1刷発行 405ページ)
密命シリーズの最新第7作目。稀代の剣豪・金杉惣三郎とその家族の物語に移行しつつあるシリーズも修行中の十八歳の長男・清之助が急速に成長した姿に焦点を当て、家族の物語としても剣豪の物語としてもさらに膨らみが増し、ますます面白くなってきた。
成長してゆく子または弟子を慈しんで見守る大人の視点にゆるぎが全くないので時に感動的な場面も生まれ、活劇シーンもより意味あるものに変わってゆく。
著者の数あるシリーズの中でも本作は出色である。
印象的なラストシーンは次回作をより期待させる。


 < 過去  INDEX  未来 >


イセ [MAIL]

My追加