こもれび。

2005年08月05日(金) 八月六日。


TBSの特番「ヒロシマ」の番宣は、全国どこでもあるんでしょうか。
ここ広島県は、そういった番組が他県よりも多いと思うのですが、
この番組のテーマ音楽がすごく泣きそうになるものでして、
番組も観ようかなと検討中でございます。
歌い手さんはジュピター歌ってた平原綾香さん。
久石譲氏作曲で”千と千尋の神隠し”でも流れてた「いのちの名前」です。
曲と平原さんの透明感のある声が切なくなるくらいにぴったりとしています。
最近じゃコマーシャル観る度目が潤む有り様です。

ここの日記でかための話題を語るつもりはあまりないんですが
今回はちょっとだけ。六十年前を知らない人間のひとりごとということで。
広島に来たのはわりと前ですが、タイミングがずれたのか、学生の頃は
平和学習というものとほぼ無縁で過ごしてましたので、その時代のことは
歴史の教科書レベルのことしか知りませんでした。
そんなあたしがそういった問題を意識したのが、数年前に一度だけ
原爆資料館に行った時です。県外の友人が遊びに来たからというきっかけでしたが
実際行ってみて言葉をなくしました。ほんまに”百聞は一見に如かず”です。
観て何も思わない方がいるとは思えないくらいに、雄弁に語りかけてきます。
真夏の昼間に行ったのに、暑さがわからなくなるくらいにこわくなりました。
その印象が強くて、それからは一度も足を運んでいません。
しかし、それからは以前よりは意識するようにもなってます。
地元の新聞なんかはよくそういった記事もあります。架空の話じゃなく
確かにかつてあったことなんですよね。なじみの深い市街地を歩いてて
現在の賑わう姿からは、あの頃のことはほとんど想像できません。
原爆ドームがなければ、どこにでもありそうな風景にも思えますもの。
もっといろんなことを考えなくちゃいけないんだろうな。
戦争は知らないけど、あの時代を知る術はまだまだあるのだし、
この平和な暮らしは失いたくないなと思いますから。

そして、いつか世界中から争いがなくなったらいいのにな。
簡単じゃないことくらいわかってるつもりですが、この時期になると
雲一つない青い空を見上げてはそう願ってしまうのです。


 < 過去  目次  未来 >


立見皓夜 [MAIL]

My追加