「いつもにこにこ・みけんにしわなし」
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| 2001年10月31日(水) |
Happy HALLOWEEN! |
4、5人で「お菓子をもらいにまわろう♪」と企んでいた彼女達だが、 やはりそうはいかなくなって、結局参加は14人くらいらしい。 のりやすい母親達のいる家ばかりにお手紙を届けたらしいところが優秀だ。
「急に言うんだからっ!」 と、ご近所マダムスも朝から走り回って準備。 どうも私たちはこういうことにノリやすくて困るねぇ。 「でも、こんなご近所、日本中探したって、そうはないよっ♪」 わはは。そうだ。そうだ。
おねーちゃんたちが、そろって、魔女になるらしいので ミーとマルは魔女につきものの黒猫になることにする。 それぞれ服に黒い鈴付きシッポを作って縫い付ける。 首にも鈴付きの赤いリボン。ネコ耳代わりに髪の毛をダンゴに結い上げる。 モックンは眼帯をした海賊だ。 ボーダーのシャツを着て腰に100円のエクスカリバーをさした。
夕方6時になった。 子供達が順番に、うちを回る。 うはぁ。すごいね、このありさまときたら。
「トリック・オア・トリート!」なんて言わない。
「お菓子くれーぇっ!!」だ。
かご盛りのキャンディをつかみ取りさせてくれるおうちや、 一つ一つ袋に入れたおうち、 小さなお菓子にリボンをつけてくれたおうち、 6軒まわって子供達のカバンはいっぱいになった。
「おもしろかったー!」 「また来年もやろうなぁ!」 「うん!クリスマスにもやろう!」 と、子供ばかりか母親達もうなづきあう。
子供も親も、なんだかすっきり!した楽しいイベントだったー。 やっぱり、楽しくなくちゃ、ね。
子供たちと夕飯を食べていたら、チャイムが鳴った。 誰かな? ドアを開けると、ご近所の女の子達が5、6人。 「おばちゃん!これ!お手紙!」
へ?
かわいらしい便箋を、不思議なかたちに折ったお手紙を渡される。 「なに?私?」 「うん!絶対読んでなっ!きゃぁあ〜〜〜〜〜♪」
ちょっと待て〜、逃げるな〜! な、なななななななによぉぉ!!!
慌てて開いてみる。
『明日、ハロウィンのお菓子をもらいに来ます。お菓子を買って待っていてください。』
わぁ!すごい!うれしい!
走ってゆく女の子達の後ろから叫ぶ。 「何人来るのー!」 振り返ったリーちゃんが、 「わからん!5、6人くらい〜!」
かわいいなぁ。 急に思いついたんだろうなぁ。 よしよし、おばちゃん、乗ってやるともさ!
どうせ、やつらの弟、妹、仲良しさんと人数は増えていくに違いないから、 お菓子、20人分は要るな。
くっくっくっくっく。 燃えるぜっ!
ミーがみかん狩りに行く。 おやつを買ってあげたら、 ハイチュウと、ベイブレードスナックを選んだ。 ベイブレードスナック? 「ミーちゃん、そんなのでいいの?」 「うん!シールはいっとるやろ!」 「うん。2枚入り。」 「ケンちゃんにシールあげるの!」
んまっ! ケンちゃんのために選んだのねっ! カッコいいシールが出たらいいわねぇ。
みかん狩りから帰ったマナミに首尾を尋ねた。 「どうだった?ケンちゃんに、シールあげた?」 「うん……でも、一枚しかもらってくれやんだ……。」 あら。 「いらんて、いわれて、持ってかえってきた……。」 あらま。 「ケンちゃん、ちょっと、かわっとるんさ。」 「あらまぁ。ケンちゃん、AB型と違うか?(←偏見)」 「うん。AB型。ミーは、A型やのに。」
………あんた、B型のはずです。 A型は、とーちゃんとの間には生まれないことになってます。
それにね。 こんなかーちゃんに育てられてるミーの方が、 かわってると思うよ。きっと。
| 2001年10月28日(日) |
だんだん子守じゃなくなってくるね。 |
ミーとマルは私と一緒に体育館へ。 モックンはヒゲ君と二人でお留守番。 こういうパターンは初めてだ。
ミーとマルは、スタッフ控え室で、おやつを食べたり、 ちょろちょろと、館内の探検をしたり、 親子エアロビクスに参加したり、 スタッフの方にもよくかまっていただいて、おやつまで買ってもらって、 朝からちっともグズらずに機嫌よくいてくれた。
親子体操なんて、ヤダヤダと、留守番を選んだモックンは、 おとーちゃんに、「どこか遠いところに二人で行ってみよう!」と言われたらしい。
おお。 父子のふれあいだね! 男と男のつきあいだね! 父子ダンジョンだね!
「どこに行くの?」 「どこか遠いとこ!」 「……イヤ。」
ということで、前のビデオ屋兼本屋に行って、 おとーちゃんは「なんかしらんこわーいの」を借りて、 ぼくは「コロコロコミックの新しいの買ってもろたん!」だけど、 おとーちゃんのビデオがあんまり怖かったので、 「おとーちゃんが2階で見てる間、ぼくは下でコロコロコミックをずーっと読んでたー。」 という、ちっともスペクタクルじゃない一日だったようだ。
夕方男二人は、 「焼き肉が食いたい」と携帯にメールをしてきた。
おつかれさま。 待ち合わせを決めましょうか。
鍋いっぱいのカレーの立場は、明日また考えよう。
明日のためにカレーを作ろう。
ニンジンを出したとたんにミーが吹っ飛んできた。 「むく!」
モックンもマルも黙ってない。 うう。どうしようか。
まだ子供がモックン1人だったときには、 ピーラー(皮向き器)は一個ですんだんだが、 ミーが生まれて一個買い足した。 マイ・ピーラーである。 でも3個はいくらなんでもいらない。
台所の作業をどう3人に振り分けようか。
「ええと、じゃ、ミーとマルはニンジンをむいてくださいっ!」 「うん!」 「うん!」
「ぼくは〜?」 「モックンはお肉を切ってください!」 今日は豚ヒレカレーなので、ヒレのカタマリをぶつぶつ切ってもらう。 ちょっとミーが不満げである。 次はミーにいい役を回さねば。
「次はっ!」 ええと、サラダ行こう!サラダ!洗った野菜を用意する。 「モックン、レタスとかいわれをちぎって、水きり器にいれて。」 「うん!」 「ミー、水きり器、ふたして回して。」 「うん!!」 野菜の水きり器というのは、二層洗濯機の脱水機みたいなもんだ。 子供たちはこれを回すのが大好き。 ぐーるぐるぐるぎゅーん! ぐーるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぎゅぎゅーん!! 「おかーちゃん!ミー回しすぎ!」 モックンが不満になってきた。 ああ、次はモックンにいい役を回さないと!
「おかーちゃん、できた。」 あ。マル。ニンジンむけましたか。 おやおやずいぶん細くなって。 こ、こいつにも次の仕事がいるのか。
デ、デザートを作りましょう! モックン、ハンドミキサー係。 マルは押さえる係。 ミーは、果物を切る係。 OK?
果物の皮をむいて、ミーの前に置く。 すごく危ない手つきで切り刻んでいく。 モックンの生クリームもホイップ完了。 果物とクリームをあわせて混ぜるのはマルの担当。
「次はっ!」 えーと、枝豆! 「次はっ!」 えーと、焼き豚! 「次はっ!」 えーと、えーと、 あ、洗いものっ!
ミーが洗剤つけて洗っていって、 モックンがゆすいでいって。 マルは枝豆の解凍チェックを。
ようし、カレーもミキサーに入れて完成だ。
「できたよー!次はっ!」 じゃ、じゃあ、モックンが食器を拭いて、 「ミーが入れてくわっ!」 は、はい、それでいいです。
おお。 夕飯完成。 疲れた。 配役に大いに満足した子役達は、カレーをおかわりしました。
おかーちゃんが、朝からずっと踊っている。
ミーとマルも、一緒に踊る。 マルは、いつの間にやらオリジナルダンスになっている。
感心するのがミー。 さすが、ダテにあの厳しい保育園の仕込みをうけてない。 昼過ぎには、私がダンスの振り付けの動きを、ワンテンポ先に口に出して、 「次は頭よー!」などと言うと、怒り出した。 「わかっとるから言わんとって!」
はじめの足踏みから始まって、 最後の決めポーズまでビシッと決めて見せて、 「ふん!」(大得意)
日曜日の親子エアロビ、スタッフとしてついてくるそうです。
モックンたち小学生の間で、ベイブレードが大流行である。 毎日毎日、ベイ一式の入った箱を持ってでかけてゆく。 先週やっとこ入荷したばかりのベイを買えたのでモックン大喜びだ。
ところが。 今日何の気なしにモックンの大事な箱をのぞいて見ると、 ベイブレードが3個しかない。 確か、今、全部で8個あるはずだよねぇ? あとの5個は? 「交換したよ!」 なにと? 「ワインダーとか、チップとか…。」
わ。やられた。 そりゃあぶんどられたってゆうんだよ〜。
ぶんどってるやつは実はわかっている。 でもなぁ。親の出て行くことでもないしなぁ。 コマだもんなぁ。
昔のベイゴマやめんこは、勝負して強いもんが取ってくのが当たり前だった。 取ったり取返したりして、子供社会の力関係が、決まっていった。 子供の社会に親が口はさむもんじゃない。
でもなぁ。 ぶんどりかたが気に入らない。 「交換」を仕切るのはいつも決まった彼だ。 そやつ一人がおいしいとこどりをする。 小憎らしい! 子供の「交換」に良心なんかはないのだけれど、 やつが、そうやって集めたベイは、親から買ってもらったものの倍はある。 親はなんとも思わんのか? 気がつかんのか? ちょっと、マイルド〜な物言いで、 「あんたんとこのクソガキが、 こずるくぶんどったうちの子のおもちゃ、返しなさいよっ!」 なんて言いにいっちゃおうかしらん。
うう。 でも。 そりゃないよな。
どんなに未熟な交換でも、モックンが決めて納得した交換だ。 それで大切なものを失っても、それは自分の決めたことだ。 それが、責任ってものだもんなぁ。
モックンも、自分の宝物がいつの間にやら減っていることにやっと気がついたようだ。 さて。 この先、どうなることかなぁ。
| 2001年10月24日(水) |
それはまた得体の知れない。 |
マルが助手席から何かを窓の外に見つけたらしい。 「あっ。みろリ色……。ぽくさぁ、みろりいろ、だあぃっきらいっ!」
え? 「緑色嫌いなの?」 「うん。みろりいろで、ながくて、にゅるにゅる!」 「な?なにそれ?」 「まずいの!」
そんな食べ物、出したことないなぁ。
「あのー、それはいつ食べたんですか?」 「おとーちゃんが、かってくれたんさ!」 「へぇええ!」 いつのことだろう?
「緑色で長くて、にゅるにゅるで、まずい食べ物?」 「そおっ!あつくて、やららかいの!」
わ。 わからん。
緑色で長くて、にゅるにゅるで熱くて柔らかいマズイ食べ物。 相当に特殊なものだ。 はたしてそれは食べてもよかったものなのかも怪しい。 もし私がその場にいたら、 女の子がそんなものおくちに入れちゃいけませんっきぃっ! とか言いそうなもんかもしれない。
買ったと指名されているヒゲ君に聞いてみることにした。 さ、その衝撃的な食べ物の名前はっ?
「ボ、ボボボク、知らないよおう。」
こぉの、役立たずっ!
朝寝坊をしてきたミーが、ものすごいグズグズ。 もう、大グズ。
自分ひとりだけで朝ごはんを食べる羽目になったのが多いにご不満。
おまけにマルは、ぱちょこんでプーさんのABCなんかしてる。
おかーちゃんはバイトだとかゆって、あと30分でご飯食べちゃえとか言う。
体操服でいくのイヤだ。
おとーちゃんだけヨーグルトじゃなくてプリン食べたな。
もう紅茶が冷えてる。
だから。
だから、だから、だから、だからっ!
「もう絶対、今日は保育園にいかーんっ!」
これをとんだ災難といわずしてなんと言おう。
| 2001年10月22日(月) |
覚えてどうするつもりだ。 |
モックンはプロジェクトXも好きだが200Xも好きだ。 月曜日の朝は私に注意が入る。
「おかーちゃん、ガーデニングするときには、必ず手袋せないかんよ。」 「なんで。」 「土の中に、毒を出す細菌がおるねん。最悪の場合には死にいたるケースもあるねん!」 「へえええ。」 「外国製のフヨードが危ないねんでっ!」 「なんていう細菌?」 「あ。エエと。すんごく長い名前の・…かたちはこんなんで。」 「おとーちゃんもいっしょに見てた?」 「うん。」 「じゃあおとーちゃんに聞いたらわかるかなぁ?」 「すごくむつかしい名前やから、覚えてないと思う。」 言い切りよった。こいつ。(笑)
晩ご飯を食べていて、急にモックンが顔を上げて私を見た。 「ビ。」 「ビ?」 「ビネオレラロングビーチ!」 は? 「ビネオレラロングビーチ!おもいだした!気ぃつけや!」 ・・…は、はい。
そして、ヒゲ君にビネオレラロングビーチといってみたら、 やはり「なんじゃそれ。」と返ってきた。
モックンがミーを泣かせた。
私に謝っといでといわれて、謝りにいったが、 ふざけてるとしか思えない謝りかたで、余計にミーを泣かせる。
そのとたん、ミーの隣りでゲームボーイアドバンスをしていたヒゲ君が、 いきなりモックンの胸倉をつかんで怒鳴りあげた。
「お前はぁ!それであやまっとるつもりなんかぁ!オらぁっ!」
コワ。 子供相手に、やくざのような言葉づかいだ。
服をわしづかみにして、7歳児をがくがくゆすり、 突然の災難にびびっているモックンの頭に平手がはいった。
「ぎゃーん!」
モックンが泣き出した。 ミーは固まっている。 マルは台所まで逃げてきて壁の陰からうかがっている。
「謝るんやったら、もっとちゃんと謝れっ!泣くなっ!」 「うひーん!ごめ、ごめ、ごめんなさいーっ!」 「・・・・・ゆるしたらん。」応えるミーも泣きっ面。
「ふんっ!」って、おいおい、ひげ君、おさめずにGBAに戻っちゃダメだようぅ。 私の視線に気がついて、もいちどGBAを置き、 モックンに怖い顔で向き直って、 「仲直りの握手せいっ!」
・・・・・・・・・・。 二人ともとーちゃんの剣幕に押されて動けない。
「できんのかあっ!」 暴走特急ヒゲ号!ポッポー!
「だ。」 モックンが口を開く。 「だ?」 「だって、おとーちゃん!こわいもんっ!」 「ぐ。」 「こわい〜〜〜うあ〜ん!ひーん!おおう、おおうおうおう〜!」
台所を離れてモックンとミーの間にしゃがむ。 「どした。」 「おとーちゃんがこわい〜!」 「せやけどなぁ。モックン、おとーちゃんまちごうたこと叱ってへんでぇ。」 「うひぃん!」おかーちゃん味方ちゃうんやぁ! 「おかーちゃんもいつもいうやろ。謝るときは気持ちをこめて謝らなかんて。 相手に許してもらえるように気ぃ入れて謝らなあかんでって。 アンタがいい加減にせんから、おとーちゃん怒らはったんやん。 おとーちゃん、まちごうてへんで。アンタがイカンの。」 「う、うう、で、でも、おとーちゃんごわいー。」 「いろんな叱り方があるから怖いのもありや。」
向き直る。 「ミーもイカンよ。 かまってもらってて、痛い目見たからって、モックンのせいだけにしたらアカンわ。 自分もしてほしかったんやん。 自分だけがかわいそうなんと違うやん。」 「……うん。」
「ヒゲ君。」 「ハイ。」 「ヒゲ君、間違ってないけど、モックン胸倉つかまれたときに、 あなたの爪でえぐられて、こんなミミズばれできてる。これは謝ってやって。」 目をむくヒゲ君。 だけどミミズばれは本当なのでぐぅとつまる。
「ごめんなさい。」 「ごめんなさい。」
子供たちはちゃんとごめんなさいが言えたのに、 ヒゲ君だけ言えない。
困ったやつは、だ〜れだ?
モックンとミーが公園に駆け出していってしまった。 マルも後を追ったが、公園には 大きいおにーちゃん、おねーちゃんしかいなくてつまんないと思ったらしい。 マルだけおうちで遊ぶことにして帰った。
片づけをしてる間に、マルはひとりで二階に上がっていってしまった。 がたがたどすんどすん! な、なにやってるんだろう。
読みたい本が山積みなので、1人で下のリビングで本を読もうかなと思う。 コーヒーを入れる。
がたがたがごっ!どすん!どたどたどた!
や。 やっぱり気になる。
本とコーヒーの入ったマグと、マル用の牛乳を持って、二階に上がる。
おやぁ。 和室で遊んでるんだぁ。 寝室にしている和室の畳の上に、木の積み木をたくさん広げてごきげん。
「おじゃましてもいいですかー。」 「いいよ!」
マルが木の線路をつないで遊んでる横で畳にゴロンと転がって本を読む。 難しい顔で本を読んでる母に気がついて、マルが跳ねながらやってくる。 何かを見えないかばんからひとつづつ並べるまねをして、 「おかあちゃん、おはなやさんね!」 ト、トトロのパクリだ。
しばらくして飽きてくると、転がってる私に上ってくる。 畳の上だから、マット遊びみたいなこともできる。 背中をゆすってやって、ロデオとか、 抱きあってごろんごろんいもむしとか、 畳のふちの平均台とか。
座って遊んでも、転がってもらくちんだし、 板の間のリビングよりうんと遊びのバリエーションが多いよな、畳。
畳の上って、気持ちいいなっておもった。
| 2001年10月19日(金) |
行きたくないんだな。 |
調子に乗って、てんこもりのごはんに、 これまた、てんこもりの納豆をかけるモックンと、ミー。 2パックを、4人で分けて食べよっていってんのに、 1パックずつごはんにのせちゃったよ。あーあ。
「納豆ごはん〜♪」 「糸ひいてるぅ〜♪」
楽しいのは結構だが、残さずに食べるんだろうね?え? 食べるよんなんていい加減なこと言って、残したりしたら、 絶対に、もったいないおばけ来るよっ! もったいないおばけにコワイとこ連れてかれるよ!
「どこ?」
アフガニスタンよっ!
絶対に食べきれないだろうと思っていたのですが、 残さず食べきりました。
朝ごはんを作ろう!とバタバタしていたら、 誰がソファーの上で、寝起きのひとときをぽや〜んとするかで、 寝ぼすけ兄妹が、もめはじめた。
うーん、めんどうだなぁ。 ええい、朝のしたく手伝わせちゃえ。
「おおーい、モックン、タマゴむく?」
!
「むく〜!」 先に反応したのはミーの方。 台所にダッシュ。作業イスも奪取。
「ボ!ボクがむきたかったのにぃ!」 トロい。 あ。いかん、機嫌悪くなる。 「じゃあ、ちょっと、キュウリを切ってくれぃ!」
! 「うん!うん!」 「2ミリよ。」 「うん!」 5ミリ厚にモックンがキュウリをスライス。 「ボクなんか、キュウリ切っとるわ〜。」 「フン!ミーなんか、こんな熱〜いのむいてるも〜ん!」
その間にベーコンを焼く。 あ。 「ぽくのおてつだいはぁっ!!」 マルにできそうなことね、ええと、ええと。 あ、はい、リンゴ持ってって。 ……あいつ、絶対そのまま食うな・・。
「できたっ!」 ミーがむいたゆで卵を、今度はモックンがつぶす。 「へっへっへっへ!!」 むか。(←ミー) 「ミーは!ミーは!次何するの!」 えーと、えーと!じゃあ、これやってみよう! ウインナ炒め! 「へっへ〜〜〜ん♪」 むか。(←モックン)
あうあう。 朝っぱらからケンカにならないように、 何とか気をそらそうとするのに、 どんどんカーブを曲がって、奥に入り込んでゆく感じだぁぁぁぁぁぁ。
だけど、タマゴ&ベーコンとキュウリのサンドイッチが大皿に盛られて ドン!とテーブルに置かれたら、 ふたりとも、 「あ〜〜ボクの作った朝ごはん、おいし〜いわぁ〜。」 「あ〜〜ミーの作った朝ごはん、めっちゃおししいわぁ〜〜。」 って、ゴキゲンになってくれた。
とりあえず、よかった。 リンゴは、サンドイッチができる前に、半分なくなってたけどね。
| 2001年10月17日(水) |
「ナイショだけど・・・・・。」 |
「おかーちゃ〜ん♪」 はい? 「おかーちゃんはさぁ、ミーと地球とどっちが好きぃ?」
・・・・・・・・。
「そんなもん選ばれへん。」 「えー!どっちか!」 「どっちも好き。」 「どっちかってゆってよぉ!」
「あのな、ミーちゃん。おかーちゃん、"どっちが好き?"って言われんの、嫌い。 そんなんどっちも、好きでいいやん。 好きなもんたくさんあってもいいやん。」 「じゃあ、ミーとモックン、どっちが好きぃ?」
いや、あのね。 「ミーちゃん、それで、モックンて言われたらいやなんちゃうのん。」 「イヤー!」 「モックンはミーって言われたらいややと思うよ。(モックン、遠くからイヤー。)ほら。な。」 「ぶー。」 「みんな好きでええやん。」
とは言ったものの、 「一番、好き。」といわれる気持ちよさは知っている。
聞くなと言うのに、ずーっと、どっち?どっち?とうるさい、 ふくれっつらのミーをこっそり台所に呼んだ。 「なに。」 「(小さな声で)これ、ナイショのミルクティー。」 「(小さな声で)ミーだけ?」 「(目だけでうなずく)うんうん。」 隠れてこっそりお気に入りのティーセットで甘いミルクティーを飲んでるミーに、 「ミーが一番好きよ。」 ナイショな、と小さな声でささやいてやった。
それっきり、ミーはどっち?って聞かなくなって、 にこにこテレビをつけた。
男性諸君、「ナイショだけど一番好き」は、5歳児にも効くぞ。
ハムちゃん、おはよー。
・・・・・。 あれ。 いつも朝起きて声かけると、必ず顔出すのに。 どしたんだろ。
・・・・・・・!! わ! 開いてる!給水器のとこ開いてる! ぅはぁ!ここから逃げたなぁ!
モックーン!大変だぁ!ハムちゃんが逃げたよーぅ! 「どこ、どれ!あっほんまやッ!おかーちゃん!ゴキブリほいほい!」 は? 「逃げたハムスターはゴキブリほいほいにつかまっていることがよくありますって、書いてあった!」 え!そうなの?
ミーと、マルも一緒になって、 「ハムちゃ〜ん!」と呼びながら、部屋の隅や、 夏にヒゲ君がしかけたっぱなしのゴキブリほいほいを見て回る。
いない。
「夜行性だから、夜になったら、エサを食べに戻ってくるかもしれへんで。」 そうねえ。じゃあ、ケージの中に、エサをてんこもりにしておこう。 「じゃ、行ってくるけど、ゴミ捨てるときにちゃんとゴミ箱の中におれへんか見といてや。」 はあい。
モックンが、私に指図していってしまったあと、 玄関で靴を並べていると、かさ、かさっと音がする。
む? ここか? 靴箱と巾木のわずかな隙間をのぞきこむ。 「ハ〜ムちゃん。」 声をかけると、中から小さい鼻とヒゲが覗いた。 「ハムちゃーん!こんなところにおったのー!寒かったやろー!」 両手をそっと出すと、そそくさと私の手の上に上がって、座り込んだ。 「心配したんやでー。」
― 「わても、こころぼそおました。」
ハムちゃんのそんな顔。
集合場所にまだいるかな、モックン。 あ、いたいた。 モックーン、ハムちゃんいたよー。 「どこにおったん?」 玄関。 「よかったなぁ。おかーちゃん。」 うん。
・・・・・うん、て、アレ、わたしのんですかい?
朝から、頭が痛い。 ふらふらするぅ。 それなのに、 昨日の保育園の運動会で、ミーは代休だ。 しかもモックンの授業参観日である。 二人連れてくだけで、もうくたばりそうな母である。
自分にムチ打ち、出かける用意をする。 さ!行こ! なんだよ、マル。ヘンな顔して。 「おがーちゃん!ンコ出た!」 しょっぱなから波乱含みである。
学校までの裏道を、ばーさんが出てきたら、 よけきれないようなスピードで飛ばしてぎりぎり授業開始のチャイムに間に合った。
モックンの教室に急ぐ。 「おかあちゃん!スリッパが脱げたぁ!」 急げない。 戻って拾う。
とぼとぼお母さん方の間を縫って、教室に着く。 モックンが、きょろきょろして私を探している。 ここよ!ここ!ここ! 教室の隅で手を振る。 気がつかない。 口をとんがらせて怒ってる。 「おかーちゃん!モックンおるなぁ!!」 マルのでかい声に、教室中が振り向く。 ぎゃあ。 「おかーちゃん、来てたん?」 う、うん。うん。いいから、立ち上がって手を振らなくてよろしい。前向け、前。 「おう〜い、モック〜ン。」 応えて手を振らなくてよろしい、妹達よ。
音楽の授業が始まった。 トトロの「さんぽ」だ。 ま・ずーい。 何がまずいって、マルのお気に入りの歌だってのが、まずーい。 ホラ!歌いだした!しかも振り付き! 「あっるこー!あっるこー!わちゃしはーげんきぃ〜!」 ひぃぃぃぃ! もうアタシ、ここにはいられません! 妹二人の手を引いて、さささささささささーーっと、廊下に逃げる。
ところが廊下には、同じ保育園に通う代休組の面々が退屈をもてあまして控えていた。 「あ。゛おかあちゃん"やん!」 まさに、前門の虎、後門の狼。
何が悲しいて、息子の授業参観に来て保母さんせなならんねん。 しゅん。
いい天気。 ミーの運動会。
年長さんのミーは出番が多い。 かけっこ、バルーン、親子競技、組み体操、リズムマーチ(鼓笛隊)。
ミーが出るたびに、モックンとマルほったらかしである。 「ミー!ガンバレー!」 「ミー、かわいいねぇ、かわいいねぇ!!」 アホ丸出しの夫婦である。 でも周りがみんなそうなので、どうってことはない。フン。
バルーンが始まった。 うは、浜崎あゆみ(レボリューション)は、速いと思うがなぁ? 速いリズムにあわせて、ばたばたバルーンに空気を入れる。
「やぁあああっ!」と掛け声をかけてそのまま突っ込む。 バルーンがふくらむ。
うわー。すご。 この保育園、こういう親にウケること考えてて嫌い。 でも、己の子が、こんなことまでできるなんて!という感動も本物。 観覧席の親バカたちは、そろって涙ぐむ。
お昼ご飯を食べ終わって、 リズムマーチの衣裳に着替える。 衣裳栄えするように、ミーの髪に一工夫しておいた。 ねじってひねりあげてダンゴにしておいたゴムをはずす。 さっと、手櫛を入れたら、ふわふわのカールヘアのできあがり。 おともだちからも、おともだちのおかあさんからも、せんせいからも、見知らぬ人からも、 「まぁああああああ!か〜わいいぃぃ!」連発である。 もうミーの鼻は、ぐんぐんのびている。小天狗、小天狗。
小天狗、はりきって、旗を持って入場。
ミッキーマウスマーチの迫力のある演奏にあわせて、 ミー、グルグル旗をぶん回す。 かついで走る。 おおう。で、できるんだぁ・・・・。 すごいなぁ。ミー。ねぇ、ヒゲ君。 「今ボクにさわらんといて。ビデオがブレる。(真剣)」 ! ひぇー。コワイよ、このヒト。
でもさ、なんか、園児に無理させすぎな感じしない? 先生も怒らなくていいことで子供を怒ったりしてないのかしら。 これだけのことさせるのに、ずいぶん、無理してると思うんだけどなぁ。 そういう方針の園に入れといて、文句言うのもヘンだけど、 こどもは、どう思ってるのかなぁ。
去年までのミーは、運動会の練習が激しくなってくると、ちょっとべそかいてた。 私は、「保育園は都合よく使う」親なので、ミーが行きたくないと言えば、 事務方の先生に(また?)てな顔されても休んでよしだった。 でも今年のミーは練習の仕上げに入る9月、嬉々として登園した。 ミー、大人に振り回されただけじゃなくて、 ちゃんと自分で楽しめたんだろうか。
「ミー。」 リズムマーチを終えて、次の出し物のために入場門で整列してるミーに声をかけた。 上手だったね、って、言おうとしたら、 先にミーが、顔をくっちゃくちゃにして、親指を立てた。
| 2001年10月13日(土) |
ナカザワさんて方らしいんだけど。 |
ぷるるるるるるるるる・・・・・ ぷるるるるるるるるる・・・・・
で、電話だ・・・・・・。
「ハイ。」
あ。ミー。出てくれたんだ。
「はい。はい。おかあさんは、今、頭が痛くて寝てます。」
お、おい、おい、誰だ、相手は。
「はい。」ガチャ☆
すたすたすたすた。 電話を切って、何事もなかったかのように、 もうろうとしている私の横に帰ってきた。 「出といたでな。電話。」
あ、いや、あの、ミーさん。 何の電話だったの?
ミーと、マルが、おもちゃの取り合いをしている。 もとは、マルに買ってやったものだ。
ミーが、さっと、つかんで、「貸してよぉっ!」 マル、「ぎゃああん!ぽくのっ!」 「かしてってゆーとるやん!」マルの手の届かないように、持ち上げるミー。 「いややっかえしてぇっ!」両手を伸ばして、ミーにすがりつくマル。
取り上げたおもちゃを、ふりまわし、見せびらかして、「かえしまっせ〜ん!」 ミー、いじわる〜。
マルは黙って泣いている方ではないので、反撃。 「ぱかっっ!!」 いうなり、ミーに殴りかかった。 マルの小さなこぶしが、ミーの顔に当たる。 「痛いッ!」 「ぱかっ!」 「痛いッ!おかーちゃーん!マルが叩いてくる〜!」 「だって!ミーがッ!うえええ〜〜〜〜んん!」
洗い物をおえて、現場に到着。 二人を見ながら、 「どっちも悪い。」
ふたりとも、みけんにしわ、口とんがり。
「あのね、ミーも、マルも、いじわる。 ミーは、取り上げずに、貸してねって、優しく言えばいいんだし、 マルだって、いいよって、優しく言えばいいのに、 ミーは、遊んでるマルの手からいきなり取り上げたでしょ。 それ、いじわる。 いじわるは、うつるねん。 ミーのいじわるがマルにうつったから、マルだって、絶対、貸したくない。 マルのいじわるがまたミーにうつって、 ミーのいじわるがまたマルにうつって、 そうやって、どんどんいじわるがふくらんでいって、 めちゃくちゃいじわるになるねん。 いじわるって、うつるねん。 でもやさしい気持ちもうつるねん。
ミーがやさしい気持ちで、マルにいっしょにあそぼっていうと、 マルもミーのやさしい気持ちがうつって、うん!ていえるんやで。
二人とも、やさしい気持ちになって、遊び。」
にらみつけあっていた、ふたり、 なでなでされながら、やんわり説教されて、 そういう手もありかと、いう気になったらしい。
ミーが、かわいいこえで、 「マ〜ルゥ♪そのかわいいおにんぎょで、いっしょにあそぼうかぁ?」 まるが、 「いいよ〜♪」
「おかーちゃん!マルが貸してくれた!」 「おかーちゃん!貸してあげた!」
ふふふ。 ノりやすいねぇ、二人とも。
でも、うつるのは、ホントよ。
元体育の日なのに、今朝は、土砂降りだった。
朝、ミーが起きてこない。 雨の音が激しいのは聞こえているだろう。 8時を回った。 朝ご飯を食べ終えたマルが、教育テレビの子供番組をつける。 にぎやかな音に、ミーが、やっと階段を下りてきた。
「おかーちゃん。」 「はい。」 「今日は、行かん。」
だと思った。
保育園に電話。
「もしもしー。月組のミーの母ですがー。」 「ハイハイー。雨ですねー。」 おお、さすがベテラン、飲み込みが早い。 「ええー、それで、ミー的には、暴風雨警報が出ましてー。」 「あー、暴風雨警報ですかぁ!」 「はいー、で、今日はお休みさせていただきますー。」 「ハイー伝えときますー。」
あとで、用事があって保育園によったら、事務の先生が、 「暴風雨警報でたって?」 「今日一日解除しないらしいです。」 「たいへんねぇ!」
たいへんです。 明日、天気になあれ。(母、切実。)
| 2001年10月07日(日) |
ベイブレードはいつも売り切れ。 |
夕飯を食べて帰ろうと、駐車場に向かって歩いていたら、 突然、モックンが泣き出した。
え?え?どうしたの?なに?
「ボク、デゴイチ欲しかった〜。」
は? デゴイチ? D-51? なにをいうてますのん?
「光るデゴイチがあったのにぃ〜。」
泣き虫グズグズのまま車に乗せて帰ったら、気分悪いなぁ。 ベンチに座って話を聞く。
「デゴイチって、プラレールのデゴイチ?」 「・・・・うん。」 「今日は、ベイブレードがあったら、買おうねって言って、お小遣い持ってきたんじゃないの?」 「・・・・そう。」 「ベイブレードがなかったから、デゴイチ?」 「デゴイチ、光るの欲しかった。」 「モックン、プラレール、今どこにしまってあるか知ってる?」 「・・・・・・・。」 「おかあちゃんも、思い出されへん。長いこと遊んでないもんなぁ。」 「・・・・・・・。」 「ずうっと遊んでなくって、どこにあるかわかれへんプラレールのデゴイチ買うのは やめといたほうがいいのと違うかなぁ。」 「・・・・・・・・。」 「ベイブレードはさ、すぐ売り切れちゃうから、見つけたときに買いたいでしょ。」 「うん。」 「そのために貯めてたおこづかいやろ。」 「・・・・・うん。」 「今デゴイチ買っちゃったら、今度ベイブレード見つけたときに、 お小遣いなくって買えへんけど、いいの?」 「イヤ。」 「モックンのお小遣いやから、モックンが欲しいもの買えばいいけど、 どうする? 今なら、まだお店に戻れるよ。買うの?デゴイチ?」
モックンは、うつむいて、「うひ〜〜〜〜ん!」と振り絞るようにひと泣きして、 「やめとく。」 と言って顔を上げた。 への字口だったけど、涙は止まっていた。
頭をナデナデしながら、車に向かう。
車の中で、モックン、 友達がベイブレードは朝イチに行ったら買えるって言ってたのを思い出して、 「おかあちゃん!明日、朝イチにおもちゃ屋、行こう!なっ?」
明日は祝日だから、入荷ないと思うけどなぁ。 行って見て納得するんなら連れてってもいいか。 欲しいもののために、今日我慢したし、連れてくくらいなら。 「おっけー。」
翌朝、彼は6時に起きてきました。
| 2001年10月06日(土) |
3連休なんかにしやがって。 |
なんですか、「ハッピーマンデー」とか言うやつで、 3連休の世間様が多いらしく、 学校まで土曜休みを振り替えて、いっぱしに小学校まで3連休である。 いらんことを。
朝からどこかに連れてけだの、何かを買えだのやかましい。 やなこった。
こんな天気のいい日は、庭仕事でしょう! で、母が芝生を剪定バサミでざくざく刈ったり、 花壇の草を引っこ抜いたりしてる間、 やつらも砂場で遊ぶことになさいました。
はじめのうちは、プリンを作ったり、団子を作ったりしてたけど、 いつものごとく砂場に水を入れ始めた。 水路が、池になって、泥沼になって、 靴を長靴に履き替えて、長靴の中まで泥だらけになって、裸足になって、 びちゃ!びちゃ!ばちゃ!ばちゃ!
うへえ。泥がはねるよう!
あ。 ぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!
砂場とフェンスごしに隣接するお隣りさんの駐車場の、 「赤のレビン」が、 「赤地にベージュ・ドットのレビン」になってるんですけどぉ〜〜〜〜〜!
車に頓着しない、お隣りさん、 「拭くと、反対側の汚れがかえって目立つから、いいよ!ほっといてー。」 って言ってくれたけど、 片側水玉模様のレビンは、ちょっといけないです。 水洗いの後、からぶき。 ほえー、ごめんねー、許してねー。
お隣りご主人様の一言。 「うわ。ラッキー。モックンに、年末にも泥飛ばすようにゆうとかなあかんな。」
いや、あのね、真に受けて、調子に乗るからやめてぇ。(泣)
3連休初日から、リポD飲んじゃったよ、おかーちゃん。
| 2001年10月05日(金) |
プレゼンテーションならおまかせ。 |
夕方、ばたばたしていると、 子供達が公園に行くーと言って、出て行ってしまった。
ああ、後追いかけなくちゃ。
でも、 お米だけは炊飯器にセットしとかないと。 洗濯物、入れとくだけ入れとかないと。 上履き、バケツにつけとかないと、 おやつの食べこぼし、今のうちにふいとかないと。
とか、わたわたしてたら、モックンがすごい勢いで自転車こいで帰ってきた。 「おかーちゃん!たいへん!」
ひぃ。だれ?
「マルが、ボールぶっつけられて、ないとるー!」
ひぃやぁ〜! ダッシュ。
角を曲がると、 マルは、シューママに抱っこされて、泣きやんでいるのが見えた。
なのに、遠くから私が走ってくるのが見つけたとたん、また泣き出した。
うぎゃあああん!ぴぎゃあああああん!とすさまじく泣きながら、 いかに自分がヒドイ目にあったかを申し述べる。 「あにょにゃー!れーくんがにゃー!ぼーるでごちんてして、 ぽく、こけたぁあああんあんあん!うわーん!」
こちらの様子を物陰からうかがうレー君を指差し、 下唇をゴリラチックに突き出して、 だから、早くレー君を怒りに行けといわんばかりだ。
見たところ、どこもけがしてませんよ、おじょーさん。
ほんとに、あなた、アピール上手ねぇ。
床に新聞を広げて読んでいたら、 ミーが、背中に乗ってきた。
背中に乗せたままページをめくる。
ミーは私の背中の上から、テレビを見ている。
ゆーらゆーら揺れる。
ミー、しがみついてくる。
私は、くすがったがりなので、あちこちさわられると、ダメなのだ。 うー、でも、ここで、「ぎゃあ!」とか言って、 振り落としちゃうと、ミー、ショックだろうなぁ。 おかーちゃんと楽しく遊んでるつもりなのだし。 ここは、ちょっと、がまん。 ひっつかれるだけでも、くすぐったいんだけどなぁ。 母親に、「くっつかないでよ!」って言われたら嫌だろうしなぁ。
そんでも、おっぱいもむのは、やめてもらいました。
図書館の隣りに、公園がオープンした。 だだっ広い芝生の公園。 本を借り終えてちょっと遊んでいくことにした。
園内をマルが走り回る。 どうして子供はただ広いってだけで、グルグル走るんだろうなぁ。
レンガ敷きの公園のエントランスに、 噴水が仕込んである。 お皿のようにすこーし、中央に向かって傾斜がついてるだけで、 周りに柵も囲いもなく、 いきなり地面と同じ高さから噴水が噴き上がる仕組みだ。 9本の水の柱が、円になって地面から噴き上がっている。
「おおう!」 マル、興奮。 「おかーちゃん、行ってみよ!」
そーっと手を伸ばして、水にさわってみる。 サークルになった水の柱の間を走り抜けてみる。
わぁ、もう靴、びちゃびちゃ!
「おかーちゃん!これ、おもしろいねぇ!」 うん。着替え持ってくればよかったなあ。 今日は暖かいから、いいか、ぬれても。
噴水は、小さくなったり、大きくなったり、 シャワーやスプレーのようになったり、飽きない。
スプレーのようになったとき、大きな虹ができた。 「おかーちゃん!虹!」 きれいねぇ。 「いこ!いこ!」 よし、行くか。
マルを抱えて噴水の中央に突っ込む。 びしゃ!びしゃ!びしゃ!びしゃ! 「ヒャーーーー♪」
反対側からもう一回。 「ヒャヒャ〜〜〜〜〜〜♪」
ぴた。 と噴水が止まる。
あれ。 「覗きにいこか?」 マルをそそのかす。 「うん!」 「これって、いきなりドン!って来たりして・…。」
ドン!
噴出し口から勢いよく水の柱が上がった。
親子ともびしょぬれ。 あっはっはっはっは!アホやー! マルの口がとがっている。 「だって、おかーちゃんが!」 責めてはるのね。いいやん!おもしろいんやもん!
周りで見ていたおかーさん方も、 笑いながら、「タオル持ってますー?」 「おうち近いのー?」 とか、声をかけてくれる。 あはは。すみませんねぇ、ご心配いただいてー。 だいじょうぶでーす。ほら。 「おかーちゃん、もっかいやろ!」 ね?
お尻がぬれたら気持ち悪かろうと、 マルのぐっしょりぬれたスカートを脱がせて車に向かう。 「おかーちゃんもびちょびちょやん!」 「うん。つめたいー。」 「ぬぎ!ズボンぬぎ!」 い、いや、そういうわけにもね。
二人でびしょびしょのままうちに帰りました。
| 2001年10月02日(火) |
怒る「おかあちゃん」。 |
公園に遊びに行ってしまった子供達を追いかけて、 おやつのパンケーキと、ミルクティとコップを持って行く。 今日は公園で出張おやつだ。
あれ。 レー君、泥だらけ。 どした。
「あの、おにーちゃんが、やった…う。う。うぁ。ひっく。」
どいつ。あれか。そんでもってまだレーのボール取り上げて、遊んでるやつか。
今子供達のお気に入りの遊びが、ブランコに乗って的になった人に、 ボールを投げてあてるゲームだ。 的になった人は、飛んできたボールをうまく蹴り返したらセーフになる。 投げる力のまだ弱い1年坊主ならではのエキサイティングな遊びである。
どうも、その「ブランコ当て」をしていて、 そのおにーちゃんに泥だらけになったボールを、顔面に当てられたらしい。
「的に当てる」のがルールの遊びだから、そういうこともありだけれど、 問題は、そのあとだ。
「ちょっと!!そこのおにーちゃん!」 4年生だ。 「あんた、この子にボール当てたんか?」 黙っている。 「そういうルールの遊びでも、相手が自分より小さくて、 顔に当たって、泥だらけになって泣いてるのに、なに知らん顔してんの!」 こっちを向いて口をあいたまま怒られている。 「あんたな!こういうときは、ちゃんと様子見て、心配してやって、謝らなアカンで!」 口をあいたまま、コクコクうなづく。 「わかったら、ちゃんとあやまり!」 ものすごくかすかな声で「・・・・・・ゴメンナサイ。」
一緒に遊んでいた、同じ4年生のシュンちゃんがさっとレーに駆け寄って、 服についていた泥を払い、「だいじょぶか?だいじょぶか?」と声をかける。
当てた当の本人は、見ず知らずのヨソのオバチャンに、 ビリビリひびくでかい声で怒鳴りつけられて固まったままだ。
子供を叱らない大人ばっかりだと思ったら大間違いだ。 ヨソの子だろうが、自分より背が高かろうが、 子供は、その場ですぐ叱るのが鉄則である。 毎日叱りなれてる大人は、声だって腹式で腹から出るのだ。 はん!(手は腰。)
公園で遊んでいた12人がおやつを食べに集まってきた。 「おかあちゃん、ミルクティーちょうらーい。」 我が子ではない子が、おかあちゃんと呼んでコップを出す。 「ハイハイ、しっかりコップ持って。」
泣きやんだレーが言う。 「おかあちゃん、いろんな声出るんやな。」 モックンが言う。 「うん。」 ミーも言う。 「おかーちゃん、低い声のときは、怖いよ。」
あんた達、なに聞いてんねん。
朝から土砂降りである。
ミーが、くるっと振り返って、 「今日はお休みしちゃおっかなー。」
3人きょうだいの育て方のコツは、 「真ん中の子をかわいがること」だそうだ。 上と下にはさまれて、真ん中はストレスを溜め込むらしい。
手のかからないモックンと 甘えたのマルにはさまれて、 ミーは、もんのすごいわがままである。 ストレスから来るわがままなのか?これ?
生まれたときから、ミーは手がかかった。 寝ない。乳を飲まない。敏感で、すぐ泣く。 ひとりでほっておいて機嫌よくしてる子ではなかった。 ずうっと、ずうっと、そばにいてくっついていた。
この頃、やっとしっかりしてきたと、親は勝手に思うけど。 しっかりしてきたから、安心して、 安心だから、ほったらかしにしてしまうんだけど。
しっかりしてても、甘えたい時には甘えたいよね。
保育園にお休みの電話を入れて、 「ミー、お休みにしたよー!」 と、抱っこしたら、ミー、とっても軽かった。
久しぶりに、しばらく抱っこしていた。
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