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■ seed 2
『飼い』主は、はたと思い出しました。 「そうか…、『育てよう』という意識が足りなかったのか。」
『彼』は枯れた芽に語り掛けました。
「ごめんな。ごめんな。ごめんな…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 彼はいつも、脆弱で小さな小さな、生まれたばかりの芽に 毎日毎日、愚痴をこぼしていたのです。
「お前は大きくならないな。なんでそんなに成長が遅いんだ」
それは芽のせいじゃありません。 『彼』が水や肥料をあげようとすることを忘れてしまったのですから。
でも、言葉を発することのできない芽は、頑張って伸びようとしました。
ある日、少しずつ伸びている芽に向かって、彼はこう言いました。 「きれいな花を咲かせるんだ。でも、伸びるのも忘れるんじゃないぞ。」
しかし、そんなに器用ではない、小さな小さな芽は 無理をしすぎて枯れてしまったのです。
2003年03月12日(水)
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