ふくろうの物の怪(もののけ)に息子 ぴよぴよ丸 が取りつかれました。
10日、定休日だった当店。夕方4:30私とたかちゃん、2人の息子(シャイン&ぴよぴよ丸)そして私の母の5人は、走行距離10万キロオーバーのマーク2にサザエさんのバンガローのように乗り込み、千葉県文化会館へ向けて出発したのでした。ピクニックに行ったわけではありません。野村萬斎さんの狂言を見に出かけたのでした。去年狂言初体験で非常に気に入ってしまった私とたかちゃん、今回は息子2人にも見せたい、ばーちゃんにも見せたいと、いうわけです。それにしても千葉県文化会館ってどこだっけ?という感じでカーナビもない我が家のボロ車、超アナログ装備の道路地図を妻たかちゃんは必死でめくり、私は必死でアクセルを踏み込むのでした。
しかし、予想に反して迷ったのはホンの少し、八日市場市から千葉文化会館まで約40分で着いてしまったのでした。
指定席は2階バルコニー席。2階とは言え舞台はよく見えます。 前回と同じく時間になると何の前触れもなく萬斎さんがひょっこりと舞台に登場、レクチャートークも面白く舞台が始まったのでした。
さて、そのレクチャートークの中で萬斎さんが今日の演目に関連するある狂言の動作と台詞を観客に教えてくれるのですが、それがなんとふくろうのまね。「子供さんも何人かいらっしゃいますね?帰る頃にはきっと梟の物の怪に感染して帰る事になるでしょう。」なんて言ってます。
さあ、舞台が始まりました。はじめの演目は「梟山伏」。物の怪に取りつかれた弟を助けて貰おうと山伏の元へ訪ねていった兄。山伏が弟の様子を見、祈祷を始めると物の怪が姿を現します。物の怪の正体は梟(ふくろう)。妙なコミカルな動きと「ホゥ〜!ホゥ〜・・・・・」という声にウチの子供達も大受け。やがて梟の物の怪は兄に伝染、最後には・・・というストーリー。
2番目の演目は「止動方角」(しどうほうがく)。こちらに野村萬斎さんは出演。配役はもちろん”太郎冠者”。 しかし、萬斎さんの演技って”間”が独特な気がします。コミカルな役柄の萬斎さんを見ているとなんともいえず可笑しさがこみ上げてきます。台詞の発声も絶妙。
古い言葉が子供達には難しいかなと思ったのは全くいらない心配でした。帰りの車の中では「止動方角」の中で暴れる馬を静める呪文をすっかり暗記したぴよぴよ丸がいきなり呪文を唱え始めます。「寂蓮童子六万菩薩静まり給え、止動方角!」(じゃくれんどうじろくまんぼさつしずまりたまえ、しどうほうがく) 勉強以外のことはまったくよく憶えるものです。そして梟の物の怪は一夜明けた今朝になってもまだぴよぴよ丸に取り憑いたままだったのでした。
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