なべて世はこともなし
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2002年01月06日(日) 前代未聞。思いつく限りのすべての災難に遭ったドイツへの長い道(その4)

過去3回にわたり引っ張りまくってきた「ドイツへの道」もようやく本日最終回です。とりあえず、長いですが、その1その2その3をお読みでない方はそちらからどうぞ。


雪が舞いキリで何も見えないハノーバー空港に到着し、入国審査もいつも通り問題なく通過。で、次は、ロンドンヒースローで滝汗を流して運んだ30キロ超の荷物の受け取り。ベルトコンベアの荷物の吐き出し口のところにいつも通り陣取って荷物を待つ。


一つ目の荷物、スーツケースは過ぎに出てきた。残すは、クリスマス用にわざわざ持ってきたスーツなどが入ったかばん(スーツなんかを二つ折りにして入れれるやつ。たまにビジネスマンが持っているのを見かけるあれ。正式名称は知らん)。


で、荷物が一通り出てきたものの、ヒコーキに乗っていた半分以上のお客はまだ荷物を待っている様子。どうやら荷物が2台のトラックに分けられて運ばれており、2台目がまだ着かないようだ。


10分以上半分以上の客とともどもぼーっと自分の荷物を待つ。


ベルトコンベアが止まる。


…ウソでしょ?


そう、荷物、見事になくされました。


どうも、いろんな話を総合し、私の推理を加えると、こんな会話がロンドンヒースローでの離陸の前にコックピットで繰り広げられたらしい。


機長:「乗客および荷物の積載は済んだかね」
副機長:「はい。乗客が終わりましたが、荷物はまだのようです」
機長:「もう待てん、行くぞ」
副機長:「はい」



あるいは、昨日のキャンセルされたヒコーキに乗るはずの貨物がたくさんあって、そちらを優先したとかいう可能性も否定できませんが。いずれにせよ、機長さんは、乗客の半分の荷物を載せずに出発すると言う快挙を成し遂げてくれたのです。


で、よくよく見ると、何とかたどり着いた布製のスーツケースは…


思いっきり破られてる(「もう笑うしかない」とはこのことです。)


ハンドルのところを始点にして、思いっきり5センチ以上の引っ掻き傷を入れられている。…こりゃクレームもんだわ。


そんなこんなで、ベルトコンベアのところから半分の客と共に、「Luggage Tracing Center」と書かれたところへ。


もう一度書きますが、ヒコーキに乗っていた半分以上の乗客の荷物が無くされたわけです。その半分以上の客が小さく目立たない「Luggage Tracing Center」なる事務所に殺到するとどうなるか…当然に帰結として、せまい事務所の前には大行列。私の番が来たのは、かれこれ一時間以上待った頃。疲れ果てた私のカウンターでの最初のひとこと。


私:「ヒコーキは飛ばず、荷物はなくなり、着いた荷物は傷つけられ、踏んだり蹴ったりな日だよ。今日は」(←すべて本当なんだから恐れ入る)


これに対し、カウンターの向こうのやたら尖ったメガネをかけたジョークなど全く通じそうもない典型的ドイツ人おばさんは一言。


係:「私にとっても踏んだり蹴ったりな日よ」(外には未だに大行列)


はあああああああああああああ


…ふたりでため息を付き合いましたとさ。


で、スーツケースの引っ掻き傷、文句をつけたところ…


係:「このスーツケースいくらでした?」
私:「ン千円です」
係:「買ったのはいつ頃?」
私:「半年前」
係:「じゃ、弁償するから、この紙上のチケットオフィスに持っていって」



と言われ、一枚の紙をもらう。その紙を持って上のチケットオフィスに行くと…なんとまあ、スーツケース代金全額弁償してくれました。言ってはみるものです。


んで、こののち、彼女は、「行方不明の荷物はクリスマスまでに届けるわ」と約束。で、その荷物がタクシーで届いたのは12/26…クリスマスに間に合ってないやんけ。何の為に、スーツ用に別のカバンを持ち、ロンドンの空港を走り回ったのか全くナゾ。


とまあ、とんでもなく悪運続きだったかのように見えるこの旅行、実はかなりラッキーでして。何せ、私がハノーバーに降り立った日、ドイツの誇るアウトバーンは、大雪のせいで40キロくらいで走るのろのろ運転、で、翌日には再びどかっと大雪が降り…そう、着陸できたこと自体がもはや奇跡に近いわけでして…。で、しかも、どこぞのエアフランスと違って、トラブルの後のフォローが割にしっかりしてるから、空港のカウンターを叩きながら怒鳴るような真似をする必要もなかった。これだけのトラブルがあっても、まだ、ブリティッシュミッドランドをまた使おうと思っている。(ちょっと、エアフランス、聞いてる?…って聞いてないだろうなあ)


とかいいつつ、実はブリティッシュミッドランドにクレームの手紙を書くことにきめ、昨日書き終わったところです。なんでクレームの手紙を書く気になったかって?だって、


帰りのヒコーキでも同じ荷物を再びなくしたんです。こいつら。(どうしてここまで話に芸術的なオチがつくんだろう?実話なのに…)


クレームの手紙、返事が来たら公開したいと思っております。しばらくお待ちを。




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2002年01月05日(土) 前代未聞。思いつく限りのすべての災難に遭ったドイツへの長い道(その3)

昨日は土曜日だったというのに出勤。それで…というわけではないのですが、日曜日の今日は完全に何もやる気がありません。天気は悪くないのですが多分このまま一日家にいるのではないかと思います。


で、引っ張りに引っ張っている、ドイツ行きの話その3です。その1その2をお読みでないお方は、まずはそちらからどうぞ。


何だかんだでホテルで一泊。何でも朝の5時15分に最初のシャトルバスが空港に出るとやらで、昨日のターミナル2の混雑ぶりを思い出して、朝7時のフライトにはちょっと早いと思いつつも、それに乗って空港に向かうことに。


で、シャトルバスに乗りターミナル2の出発ロビーに着いてみると、昨日ほどではないによ、それでも相当多くの人がすでに行列を作っている。で、ひときわ長い行列ができているのが、ルフトハンサとブリティッシュミッドランドのカウンター。文句を言っても始まらないのでとりあえず列に参加。


列が全然進まない。よく見ると、カウンターは一つしか開いておらず、そのカウンターに向かい、何と3方向から列ができている。しかも、カウンターはかなりもめている様子。


20分近く並んだ6時頃、私の真後ろに並んでいた女性が話し掛けてきた。ダンナさんと思われる男性と一緒の、50代後半の思わず、「ご婦人」と呼びたくなる品位を感じさせる女性(アイルランドにそんな人はいない)。


女性:「あなた、昨日の6時のフライトに乗れなかったの?」


あなたも?とは?私は昨日の体験をかいつまんで話した。すると、女性…


女性:「私たちも昨日の6時のフライトでハノーバーに行く予定だったんだけど、大雪でフライトが『天候調査』になり、ずっと搭乗ゲートで待つ羽目に。結局フライトはキャンセルになり、荷物が返されて、再予約なんかが終わったのが昨日の夜10時過ぎ。大変だったのよ」


ダンナらしき男性が口を挟んでくる。


男性:「で、今日ここに来る時タクシーの運ちゃんが言ってたんだけど、今朝ドイツは雪で騒ぎらしいよ」


女性:「そう、実はこのフライトも飛ぶかどうか何の保証もないと言われたわ」



…つまりなんですか、私がダブリンのコンピュータトラブルで間に合わなかったヒコーキ、実は間に合っていたとしてもキャンセルされていたんですか。で、夜の11時近くまでかかり…つまり、午後7時すぎの時点で早々とホテルをあてがわれ、しかも朝一番のフライトに再予約を入れることができた私は実は相当運が良かった?


何だかんだで私の前の人までチェックインの順番が来たのは、並んでから1時間以上経った6時40分。朝7時のフライトでまだ私の後ろにチェックインが終わっていない人がたくさんいるところから見て、またこのフライト遅れるな。いや、その前に、このフライト本当に飛ぶのかな?


私の前のカップルと搭乗カウンターのおねえさんとの会話。


係:「(必要以上に事務的口調)それでは安全に対する質問をさせていただきます。この荷物はあなたのものですか?」
客:「はい」
係:「あなたが荷造りをしてそのあと誰かが荷物を開けましたか?」
客:「いいえ」
係:「あなたのもの以外の荷物を誰かのために運んでいますか?」
客:「いいえ」
係:「クリスマスパーティー用のクラッカーなどは入っていますか?」
客:「はい」
係:「…没収します」



…早くしようよ。そんなクリスマスクラッカーで何をしろというんだよー。


で、前の人がかばんを開け中身を取り出し数分のロスのあとにようやく私の番がやってきた。おねえさん、やはりやたらと事務的な口調で、


係:「今日はハノーバーまでですね」
私:「ホントは昨日飛ぶ予定だったんだけどね。雪は大丈夫なの」
係:「問題があるという報告は入ってません。お席は通路際と窓際どちらがいいですか。」
私:「エマージェンシーロー(←いつも私が指定する席)空いてますか」
係:「はい。それでは安全に関する(以下同じ)」



うーん、さすがはシルバークラスカード、この状況下でも、問題無く搭乗できて、しかも自分の座りたい席までゲットできた。どこかのエアフランスの時とは大違いだ。(実際、この日の体験までは、こんなフレクエントフライヤーズカード何の役にも立つまい…と思っていただけに、素朴に驚いたのです)


で、セキュリティチェックも大行列。搭乗ゲートについたのは7時15分。行ってみると、まだ搭乗を開始していない。…遅れ確実。


何だかんだで完全に搭乗が終わり、完全に満席のA321が動きはじめたのは午前8時少し前。…1時間遅れ。


で、ついに、ようやく、とうとう飛び立ったヒコーキのフライト中機長からのアナウンスが入る。


機長:「おはようございます。機長です。当機は高度37000フィートでハノーバーにむけて順調に飛行中です。当機、昨日の大雪のため、昨日のフライトがキャンセルされたことなどの影響で、およそ40分遅れの運行になっています。現在のハノーバーの天候ですが…」


機内が一瞬静まったのが分かる。


機長:「天候は…雪でキリ、気温はマイナス15度との報告が入っています。あと30分ほどで通常通り着陸の予定です。天候がよくなるのを祈りましょう。それでは楽しいフライトを」


マイナス15度?うーん、数年前の冬のスウェーデンよりも寒い。…というか、これって、完全に異常気象の世界でしょう(実際にこの日、一部地方では「100年に一度」の大寒波だったらしい)。


で、機長が、「業務連絡。あと10分で着陸。」と言ったのち、ヒコーキはさらに高度を下げ霧の中へと突入。何も見えなくなる。


で、「そろそろ着陸のはずなのに…」と思っていると、突然


ドン!


という衝撃が走る。一部の乗客から短い悲鳴が上がる(ホントだよ)。


…着陸の瞬間でした。で、スッチーさんが、「ようこそハノーバーへ。規定により、飛行機が完全に停止し、機長がシートベルト…」といういつもの放送を始めたことで、どうやら着陸したことが分かる。…それにしても、何もみえない。外はまさに真っ白。ランウェイにあるランプすら見えないのだ。で、ヒコーキがターミナルビルに横付けされても、ターミナルビルはほとんど見えない。


…よく着陸できたもんだ。


さすがは最新鋭のA321。YS11とかなら間違いなく着陸できていないと思う。


で、これで終わりと思うでしょ?無事にハノーバーに着いたんだから。私だって、ボーディングブリッジをくぐりいつもの「Welcome to Hanover」という看板を見て安心した。…がこのあと、まさに「駄目押しの災難」が私を襲うのでした。このお話、あともう一回だけおつきあい下さいませ。




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2002年01月04日(金) 前代未聞。思いつく限りのすべての災難に遭ったドイツへの長い道(その2)

昨日の続きです。昨日の日記をお読みでない方は、まずは、 昨日の日記からどうぞ。


イライライライライライライライライライラ


荷物が出てこない。


ベルトコンベアの荷物の吐き出し口のところに陣取って荷物を待つのだが、なかなか自分の荷物が出てこない。時間だけが経ってゆく。ようやく預けた二つの荷物が出てきたのは到着15分後の17時25分。人類滅亡次のフライトまであと40分。いかん!走れ!!


私はいったいどっちへ行けばいいの?というわけでターミナル1のコンコースに出てターミナル2への道を探すが…慌てているから見つからない。ようやく見つけたが、エスカレーターに乗らないと行けない。エレベーターでのんびり下りているようなヒマはないのでカートを捨てて、そのまま30キロ超の荷物を抱えて階下へ。


さらに地下に下りて5年前に迷子になったやたらと長い地下道を走る。

長く暗い地下道



30キロ超の荷物が肩に食い込み、ダウンジャケットなんかを来ている私は汗ばむ。が、そんなことを気にしているヒマはない。走れ!

で、驚異的なスピードでたどり着いたターミナル2。時刻は17時40分。あと25分。何とかなるかな…と思った私の目の前にあった光景。

ここが本当に身動き取れなかったのよ…上野のアメ横と見まがうようなチェックインのフロアー。

そりゃもう全く身動きが取れないというくらいの人混み。長い行列がぐにゃぐにゃ曲がって、何がどうなっているかもまったく分からない。しかももともと天井が低いから更なる圧迫感を感じる(ちなみにさっきから写真が何枚か出てきていますが、これらの写真は言うまでもなく帰りにわざわざフライトコネクションセンターに行かずに外に出て撮ってきたものです。この時に写真を撮る余裕なんかある訳ありません。ところで、家で写真を加工した時はなんでもなかったのに、ウェブに載せるとやたらと暗くなったのはなぜ?)で、右の写真のフロアーが本気で人で埋まっていたのです。


へぼ写真が多いですがご勘弁を…。とてもチェックインカウンターにたどり着けそうもなかったので、目と鼻の先にあったルフトハンサのチケットカウンターに。ここも当然長い行列。仕方ないので「ファーストクラスチェックイン」のオババに


「すいません。出発まで後20分しかなく、乗り遅れそうなんですが…。」


と言ってみる。するとこのオババ、心底うんざりした顔をして、


「あなただけじゃないわ」


とひとこと。このオババ、ファーストクラス以外の客には冷たくするように仕込まれているのだろうか。殺意を抱きそうな場面だが、そんな余裕もなかった。で、見るに見かねたエコノミークラスの方に行列をしていた人が、「乗り遅れそうなら先に行きなさい」と言ってくれる(どこにでも神はいるものです。感謝)。で、カウンターのおねえさん、


係:「18時5分発で今は…17時45分。…悪いけどもう遅いわ」
私:「私のせいじゃないんですけどねえ」
係:「事情はともあれ、もう間に合わないわ。次の便の手配をするからターミナル1のブリティッシュミッドランドのチケットオフィスに行って。」



…こうしてロンドンで見事に飛行機に乗り遅れる。


諦めきれない私は、白い目で見られつつも人ごみを掻き分けチェックインカウンターへ。しかし言われたことは同じ。


こうして、今度はカートを丸い背中で押しつつ長い長い地下道をターミナル1まで戻る。


くそー、荷物さえなけりゃ余裕で間に合ったのに。
だいたいなんでコンピューターがダウンするんだよ。
いくらルフトハンサのチケットカウンターとはいえ、あんなつっけんどんな対応をするんだよ。



思いつく限りの罵詈雑言を頭の中に浮かべつつ、ターミナル1のブリティッシュミッドランドのチケットオフィスへ。カウンターのおねえさんは感じのよさそうな人。


とぼとぼ舞い戻ってきたターミナル1私:「かくかくしかじかこういう訳でハノーバー行きのヒコーキに乗り遅れました。今日中にフランクフルトでもいいのでドイツに行きたいのですがなんとかならないでしょうか(ハノーバー行きの飛行機は乗り遅れた18時5分発が最終)。
係:「うーん。ちょっと待っててね」


ここでは20分「ちょっと」のうちに入るらしく。おねえさんが戻ってきたのは20分後。


係:「お待たせしてすいません。いま、ダブリンに電話をして連絡を取ろうとしたんだけど、連絡がつかないのよ」
私:「きっと今もパニクってるんじゃないの?(←イヤミ)」
係:「もう少し待ってて」



で、数分後おねえさんが戻ってきて…


係:「今回の乗り遅れはあなたのせいじゃないし(当たり前じゃ)、とりあえずホテルを手配致しました。で、フライトは…」
私:「明日の朝一番のに乗れますよね?もしかして、これ、役に立ちます?」



と言いつつ、自分の財布から取り出すのは、スターアライアンスのシルバークラスのフレクエントフライヤーズカード(マイレージカード)。これを出した瞬間に、おねえんさんの態度が変わった…ような気がする。何の根拠もないけど。


係:「(コンピュータのキーボードを叩きつつ)じゃ、朝7時のフライトにリストをしておきました」


と言うわけで、ホテルとホテルまでのシャトルバスのバウチャーをもらった私は、バスで指定されたMarriottホテルへ。シャトルバスの中で、バウチャーを見ると、「シングルルーム。レート£45」と書いてある。「ああ、どうせ空港近くのくそ狭いホテルなんだろうな」と思っていると、バスはやたらと立派なホテルの入口に社長付けされる。


え?ここ?


ホテルのパンフより拝借そこにあるのは、何の変哲もないものの、それなりの格式を感じる立派なシティホテル。そう、£45というのはあくまで航空会社向けの特別割引料金で(一説によると、通常料金の半額以下らしい)、私は海外では泊まったこともないようなやたらと立派なホテルに一泊できることになったわけ。しかもタダで。


ちなみに諸般の事情で、パリでフライトがキャンセルになったことがある。このとき、シャルルドゴール空港のエアフランスの対応は最悪以下のもので、結局、宿無し文無しになった経験がある。本気で怒った私は抗議の手紙を書いた。以来一年近く立つが、エアフランスからの返事は未だ来ていない。以前にもエアフランスで痛い目にあっている私は、「絶対に例えタダでもエアフランスには乗らない」という信念を持っている。


1人で泊まってもちっとも嬉しくないぞ。閑話休題。部屋に行ってみると、…セミダブルのベッドが二つ。ここに1人で泊まってどうしろと言うのだ?やたらと立派な部屋で一瞬どうしたものかと思案に暮れるが、吹き抜けのロビーにあったバーへ行ってみることに。


で、バーで、夕食とワインを4杯飲んでいるうちに(ほぼボトル1本開けた計算になるな…)何時の間にか時間も経ち、ついでだからと久しぶりに風呂にも入り、その日は安眠。


で、話は翌日へ。…話はさらに予測不可能な方向へと転がっていくのだが、その話はまた明日に続く。




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2002年01月03日(木) 前代未聞。思いつく限りのすべての災難に遭ったドイツへの長い道(その1)

昨日書いた「ユーロへの移行」のお話。ラジオによると、ダブリンでは予定以上の早さでアイリッシュプントの淘汰が進んでおり、今週中にはほとんどすべての取引はユーロで行われるようになるとのこと。…ということは、


アイルランド人は現金を持っていない


…ということになるのかな。うーん。


で、今日のお題は「ドイツへの道」です。出発前にこんなカキコをしていったのを皆さんはご覧になられたでしょうか。


あと24時間ほどでハノーバーに飛びます。今朝のニュースによると、明日が「年で一番ダブリン空港が忙しい日」らしい。鬱。


で、どうなったかというと…これがまた、前代未聞のとんでもない旅になったのです。。


12月22日。いよいよ家を出ようという時、玄関先で、二つあった荷物のうちの一つの金具がドアに引っかかる。なんだか不吉な予感がよぎる。


午後2時前。15時15分発の飛行機に乗るために1時間30分も前に空港に到着した私。やはりといえばやはりダブリン空港は悲惨な状況。人が溢れている。とはいえ、電光のディスプレイを見なくてもどこのカウンターに行けばチャックインできるか覚えているくらい慣れた空港。ブリティッシュミッドランドのカウンターへ行ってみると…まあ、すごい行列でして。文句を言っても始まらないので、行列の一番後ろに並ぶ。


で、気がついたのだが、列が全然動いていない。列の先頭のカウンターを見ると、なんだか仕事をしているような感じではないのだ。


しばらくするとアナウンスが流れる。


「XX航空XX便XX行きご利用のお客様にご案内申し上げます。ただいま、コンピューターのトラブルの為、搭乗手続きを一時見合わせていただいております。まもなく、復旧の見通しですので、お急ぎのところ恐れ入りますがしばらくお待ちください」


そのアナウンスに続いて、各航空会社が同じような放送を始める。…おいおい、空港全体でコンピュータのダウンか。


ちなみに、このダウンの影響を全く受けていないと思われる会社がたったひとつ。…ライアンエアー。あいつらチェックインに元々コンピュータを使っていないので何の影響もないように見えた。ちなみに彼ら、チェックインカウンターは、紙にプリントアウトされた、乗客名簿に、ラインマーカーで印をしてゆくという香ばしい作業をしている。


で、さらに待つこと30分。ようやく機械に頼らない「マニュアル」で、搭乗手続き開始。これがまた時間のかかることかかること。列に参加して1時間30分後、ようやく私の番が来た時にはすでに時刻出発時刻寸前。…遅れは確実。で、カウンターのおねえさん、信じられないことを言い始める。


係:「今日は…ハノーバーまで、お預けの荷物は二つ、このスーツケースとバッグですね」
私:「そうです」
係:「申し訳ないんですが、本日、ダブリン空港のコンピュータがダウンしてまして、一回乗り換えのロンドンヒースロー空港で荷物を受け取って、一度外に出て新たにロンドン−ハノーバー間の搭乗手続きをお願いできますか」
私:「乗り換え時間、90分なんですが。で、この状況だと、ヒコーキ、確実に遅れるでしょ。間に合うの?」
係:「大丈夫ですよ(←出た!アイルランド人の何の根拠もない「大丈夫」)
私:「ふつうに荷物なしでFCC(フライトコネクションセンター=ヒースローでの乗り換え客はここでパスポートコントロールやセキュリティチェックを受ける)経由で行っても45分は軽くかかるんですよ(大げさ。30分あれば大丈夫)。本当に大丈夫でしょうね」
係:「大丈夫…なはずです。で、こちらが搭乗券ですね。ゲートは…ゾーンCの…どこか。搭乗時刻は…まもなくですね。」



前代未聞の手書きボーディングパス搭乗券を見ると、搭乗時刻は14時45分。で、現在は午後3時10分。矛盾してる。…そんなことよりも何よりも、この搭乗券、前代未聞の手書き。それこそ何度となくヒコーキに乗ったけど、手書きの搭乗券は生まれて初めて見るわ。よく見ると、搭乗ゲートも書いてなきゃ、席番号も書いてない…。


私:「あの、席は…」
係:「自由席です」
私:「ついにブリティッシュミッドランドもライアンエアーみたいになってきたねえ(←言うまでもなく大イヤミ)」
係:「ハハハ。よいご旅行を」



前途多難。


で、搭乗ゲートに行ってみた。どうせ遅れるに違いないと、定刻を過ぎているのにチョコレートをお土産に買う余裕ぶり。15時30分。つまり定刻の15分後に搭乗ゲートに行ってみると、…今ようやく搭乗を開始したところ。


で、結局ヒコーキが飛び立ったのは16時過ぎ。定刻より40分以上遅れている。(ヒコーキの「出発時刻」は「出発ゲートを離れた時」)


で、スッチー(ド)さんたちが、サンドイッチを放り投げんばかりの勢いで乗客に配り(それくらいフライト時間は短いのに食事と飲み物を提供する)あっという間に着陸態勢。


で、忙しいフライトは17時10分、定刻より35分遅れでロンドンヒースロー第一ターミナルに着。


「次のフライトは18時5分。で、搭乗手続きの締切は普通出発の30分前だから、17時35分までにターミナル2につけばなんとかなるな…。で、地下道を走れば、ターミナル1から2まで10分で行くだろうから、つまり17時25分。あと15分以内で荷物を受け取れれば、多分何とかなるな」


と頭の中でこれからの行動のシュミレーションを立て、一抹の不安を感じつつも、「何とかなるさ」という結論に至る。


で、この後、上に書いたシュミレーションは見事に崩れ去る結果となるのだが…この続きは明日に続く。




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2002年01月02日(水) ユーロが街にやってきた(その3...だっけ?)アイルランドの巷の騒動

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。


と、まあ、おざなりなごあいさつを書いたところで。実は、今日の日記はすでにドイツまでの長く険しい道のりについて書いたんです。…が、訳あって、「記事の差し替え」をすることにしました。今日の緊急のネタはユーロについてです。


ご存知の通り、EU統合の目玉ともいえる「ユーロ」という新通貨が昨日から一般に流通を始めました。で、昨日は休日でしたから、実質上は今日が初めてのユーロの流通開始日とも言えるわけでして。で、まあ、予想していたこととはいえ、これがまあ混乱に混乱を呼ぶこととなりまして。


あ、いちおう基礎知識として、だいたい£1=100p=€1.27=127c=¥135です。これを頭に入れて読んでいただければ間違いないと思います。(あ、「ユーロ」って機種依存文字じゃないですよね?もし文字化けしているような方がいればお知らせ下さい)


まず、朝、会社の社員食堂に行ったわけです。ここで、いつものスコーンとバターを買ったところ、今まで45pだったものが、70c。つまり55p。…しっかりと便乗値上げしています。で、£1コインで払ったところ、お釣はユーロ。なんだか良く分からないままその場は退散。何だか損をしたような感覚だけが残ります。


で、これはまさに嵐の前の静けさでして。今度はお昼に社員食堂に行くと、レジの前には行列。レジはあからさまにあたふたしています。


で、私の前にいた私の友人の番になると、レジ係が


「アイリッシュプントのコインは受け付けません」


と宣言。…あんたなあ、朝はちゃんと受け取っただろ。しかも、そんな宣言、何の根拠もないぞ。が、口論をしようにも後ろには行列。視線が痛い。結局私がまとめてユーロで払うことで決着。で、気がついたらお盆の上のランチはすでに冷め切っており仕方なくレンジでチンする羽目に。


で、会社帰りに郵便局に行き、ロトと切手を買おうとしたのだが、これがまた行列、ここで待つこと10分。切手とロトを買ったのだが、全部で£5.1のところ、€10ノートで払ったところ、お釣は€3程度。今、これを書きながら計算をして、間違っていないことに気がついたのだが、まさに今の今まで、お釣りを間違えられた気がしていた。で、それに対する恨み言日記を書こうとしてたのが、急遽路線を変更せざるを得なくなってしまった。


どうしても感覚的に€10を£10と考えてしまって、お金の減りがやたらと早くなったような気がするのだ。前にも書いた通り、アイルランドがユーロ参加国の中で唯一、物価が高くなったと錯覚を起こす国。たとえば、ドイツでは€1=1.95DMと「半額セール」が始まったかのような感覚に陥る。これはアイルランド以外の国すべてに共通で、アイルランドだけが、急に物価が高くなったような錯覚に陥るのだ。もしかしたらアイルランドの景気の冷え込みはユーロ導入によって加速されたりして。


で、まあ、家に帰ってみると、財布の中は小銭だらけ。とにかく値段が良く分からないし面倒くさいので札で払ってしまうのだ。海外旅行でよくある現象と同じ。ラジオでは「受け取ったコインは早く使ってコインを流通させましょう」なんてコマーシャルが流れていた。なるほど、こういうことだったのね。


ちなみにうちの住人のひとりは今日テスコ(スーパー)に買い物に行って、レジに30分並んだとか。多分明日会社に行ったらこんな話をたくさん聞くんだろうなあ。


郵便局のあとに行ったニュースエージェントのレジのおねえさんは


"Give me a break!!"


なんて叫んでいました。気持ちはよーく分かる。よほど一日中混乱していたんでしょうね。アイルランド政府、あるいはEUは「2002年1月はすべての決済をクレジットかどまたはデビットカードで行わなくてはならない」なんて法律を作ればよかったのに…とすら思いました。まそんなの現実的には無理でしょうが。


まとまりが無くなりましたが、これがアイルランドの本日の現状です。多分、あと1週間もすれば落ち着くんだろうけど、取り合えず今日は大混乱してました。


明日は聞くも涙のドイツへ行くお話。ラッキー、明日は日記書かなくていいや。もう書いてあるもん。




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