なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
| 2002年03月22日(金) |
だれも読みたくない単なる愚痴だったりする。 |
か、か、金がない…。
確かに後1週間で給料日ですが、給料日を待たずして完全にオケラになってしまいました。だいたい給料日前という最悪のタイミングにクレジットカードの利用明細を送ってくるのはやめて欲しい。しかも給料の半分以上の額の請求を平気な顔でするのはやめて欲しい(まあ自分が使ったんだけどさあ)。
何だかんだ言っても、私は貧乏です。新しい服を買うわけでも、高価な家電製品を買うわけでもないのに毎月給料日前には私の給料はどこかに完全に消えてしまいます。私の給料は、この国の同い年の人に比べればきわめて平均的な額をもらっています。なのに、暮らしはいっこうに楽にならない。じっと手を見たところでどうにもならない。はあ。
…というわけで、今日は単なる愚痴でした。明日はオフ会なので、いろんなネタを仕入れてきます。
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| 2002年03月20日(水) |
アホアイリッシュの小話3つ |
確かに前の会社でサボり癖がついてしまったという事実は否定しませんが、それを引き算に入れても、今の会社は本気で忙しいです。日ごろから忙しいのに、今週の月曜日は祭日。アイルランドがPaddy’s Dayだと浮かれているうちにも世間は確実に動いており、3連休ボケの私たちを休みボケから引き戻すのに十分すぎる量の仕事が私たちを待ち受けていたのです。
基本的に私の一日は、午前中はトレーニング。私のほか新人7人と一緒に仕事に必要な知識の講義を受けて、午後はOJT(On Job Training=まあ、実習生といったところか)。本来なら先輩社員から手取り足取り仕事を教わるはずだが、とにかく忙しいので「これやっといて!」言われ、訳の分からずやっているというのが実状。
まあ、そんな訳で、午後5時の終業時間になると身も心もくたくた。なのに、バス来ない…。くされAlan Martin Coach社は(あーあーあー、名前晒しちゃったよ)最近遅れてばかり。今日も人がドイツ語のコースがある日を狙ったかのように25分も遅れる。で、遅れただけならともかく、一番前の席に座った私に
「どの道を行けばいいのかねえ」
と聞くのは止めてくれ。このAMC社にはある意味敬意を表する。どうやったら毎回道を知らない別の運転手を連れてくることが出来るんだ?本当にアホアイリッシュの会社だと思う。
あ、アホアイリッシュと言えば。先週末、地元のパブに飲みに行ったんだけど、その時カウンターで隣に座っていたいかにも地元のお姉ちゃん二人に私は何を血迷ったのか話しかけた。
おねえさん:"Where do you come from? Are you Chinese?" 私:"No, I come from Tokyo" (←ホントはQ州だけど、説明するのがめんどい) おねえさん:"Ah, Tokyo. Capital of China"
…おねえさんの頭にビールをぶっかけなかった私は忍耐強かったと言っていいだろう。
で、この話をベルリン出身のうちの住人の女の子にしたら、こんな話をしてくれた。
彼女、両親に小包を出すために郵便局に行ったんだそうな。で、宛先を
Herr Martin von Kassel 15 Bahnof Str 51624 Berlin
(注:言うまでもなく架空の住所と名前)と書いて窓口に持っていったら窓口のおねえさんは「ちょっと待ってね」と言って、窓口の隣のおじさんに小声で
おねえさん:「ねえ、ベルリンってどこ?」
と、真顔で聞いたらしい。そのドイツ人の彼女は、「ヨーロッパ史を少しでも習ったら、ベルリンを知らないなんてことはあり得ない」と怒っていた。そりゃそうだわな。
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| 2002年03月19日(火) |
ケータイ復活!そこに隠された本人も予測していなかったとんでもないオチとは? |
<作者謹告>諸般の都合上、今日の日記はフィクション…とします。
行きつけのパブでケータイが無くなったのが、およそ10日前のお話。それからいろいろくまなく探してみたものの、見つからない。パブに問い合わせをしたけども見つからない。「うーん、困ったなあ」と思っていたところふと思い出したことがある。
ん?確か保険をかけてたんじゃかかったっけ?
調べてみたら、ああ、やっぱり保険をかけてある!で、約款によると、
「全損、修理不能、盗難の際は25ポンドで新品交換します」
というわけで、会社の帰りにBus Aras(セントラルバスステーション)の脇にある警察に盗難証明を取りに行った。
アイルランドは本当に困った国。日本の常識じゃ考えられないが、警察の窓口に行列が出来ている。それだけ治安が悪いということなのか。待つこと十数分、私の番がやってきた。
私:「かくかくしかじかで近所のパブでケータイが盗まれたんだけど…」 警官(若い女性):「うーん、その場所はうちの所轄じゃないわ。Clontarfの警察に行ってもらわないと…」 私:「遠い…。ただ一枚盗難証明を書いてくれればいいんだけど…」 警官:「分かったわ。じゃあ、一枚書いてあげるわよ」
…アイルランド人のいい加減さが良い方に作用した典型的な例。おかげで、バスに乗ってClontarf組んだりまで行く手間が省けた。
それにしてもアイルランドでは「盗難証明」が実に簡単に取れます。推察だけど、たぶん盗難があまりに多いから、いちいち調べている暇がないのだと思う。というわけで、盗難証明を難なくゲット。
ところで「あんたのケータイは取られたんじゃあなくて、無くなったんじゃあないの?」とお思いの方もいらっしゃると思う。それはちょいとばかし間違っていると言わざるをえない。だって無くなったんなら、出てきて当然。出てこないということは誰かに盗まれたのだ。ゆえに私は「私のケータイは盗まれた」と胸を張って言えるのだ(ああいえば上祐状態)。
で、その盗難証明をもって、私がケータイを買った店へ。先週の金曜日のお話。
店員:「ほい。盗難証明を受け付けました。24時間以内に新しいケータイを渡せると思うから。明日電話して」
というわけで翌土曜日。店に電話をするもののつながらない。何度か電話をしたものの、結局連絡はつかず(いい加減アイルランド)、運悪くPaddy’s Dayを挟んでしまい、結局今日まで店に連絡ができなかった。
で、今日の朝。出かけるのがすっかり遅くなってしまい、半ばパニクりながらいつもとは別のジャケットを羽織ると、ん?ポケットに何か入っている…。
げええええええ!ケータイがこんなところにいいいいいぃぃぃぃぃぃ!!!!
そう、ケータイ、何のことはない、ジャケットに入れっぱなしだったのです。確かにジャケットのポケットを確認しました。が、ジャケットの外からまさぐっただけで、ポケットの中には手を突っ込まなかったのです。
うーん、このポケット結構深かったのねん(←ってそういう問題じゃあないだろ…)
で、店に電話をしたところ、
私:「あの。Sngielですが、あの盗難届けを取りさげ…」 店員:「ああもう新しいケータイは準備できてるよ。いつでも都合の良い時おいで。え?なんか言った?」 私:「いえ、別に…」
というわけで、私、新しいケータイをゲットいたしました。犯罪じゃあないかって?いえいえ、これは結果としてこうなっただけで、決してこうなることを狙ったわけじゃあないのです。(って、「わざとじゃなかったら何をしてもいいのか」という話になるんですが)
それにしても私は粗忽者です。大学時代も「さ、財布を落とした!!」と大騒ぎ。なぜか4つもあった銀行のカードや複数のクレジットカード、さらに免許証まで全部止め、府中の免許更新所まで行き、クレジットカードの再発行手数料も払った。で、数週間後何気にベッドの下を掃除していると
「なぜこんなところに財布が???」
…はい、一言で言って私はアホタレです。
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| 2002年03月18日(月) |
♪思い出河へと身を投げて心はどこへも流れない |
今週着る分のワイシャツのアイロンがけがたった今終わりました。今日はSt Patircks dayの振替休日でお休みだったので、今週は4枚。日本からもってきた「のりづけキーピング」の減りがやたらと早くなりました。どうしてこう言う便利なものをアイルランドでは売ってないんだろ?
で、今最近のマイブームのビューリーズのアールグレイティを飲みながら、こうして日記の更新をしている訳です。ちょっと前まではおフランス他大陸でしか売っていない「バニラティ」がブームだったのですが、ま、マイブームの移り変わりは早いので。ははは。
まあ、ここまで読まれてカンの良い方はもうお分かりですね。そう、別に取りたてて書くことはないんですよ。ただ、ここ数日日記の更新を休み気味だったので、ちゃんと今日の分を更新しておこうかと思っただけでして…(たぶん半分の人はこの瞬間に帰ってしまったな。ま、いいか)。
現在聞いているCDはLeonard CohenのGreatest Hits。たぶんほとんどの人はご存じないだろうこのカナダ人のシンガー。私が愛するそして彼の代表曲の一つSo Long Marianneは1968年発表。で、10年ぶりくらいに最新のアルバム(Ten New Songs=まんまのタイトル)がつい最近発表された。ご賢察の通り、30年以上も歌っているわけだから結構なトシになっている。
で、彼の存在はアイルランドでも有名ではない。「ああ、名前くらいは知ってるけど…」という人がほとんど。それくらいマイナーな人をなぜ私が知っているのか。そこには実は懐かしい思い出話が隠されているのです(…半分の人が帰ってしまったのを見越して、実は秘蔵の思い出ネタを披露しようと思っています。よかったね。帰らなくて)
So Long Marianneと並んで数えられる彼の代表曲がSuzanne。今聞いているアルバムの最初の曲。
Suzanne takes you down To her place near the river You can hear the boats go by You can spend the night beside her. And you know that she’s half crazy But that’s why you want to be there And she feeds you tea and oranges That come al the way from China.
これ以上書くとチョサッケン協会あたりから怒られそうな気がするので書かないけど、興味のある方はこちらからどうぞ。
なんとなく歌詞から想像がつくかもしれませんが、Leonard Cohenは本当に暗い歌詞を書きます。メロディも暗い曲が多いです。うーん、最も暗いさだまさしか中島みゆきの歌…と言えば近い…とも言えなくないかな。実は私、こういう暗い歌(そして歌詞に深い意味のある歌)が大好きでして。さだまさしや中島みゆきのラジオ番組を聞くと、彼らの歌からは想像できないくらい彼らが明るいことに驚かれた方も多いはず。私にもそういう二面性があるのかなあ…と自己分析したりする。
閑話休題。話は私の思い出話に戻る。話は1996年。つまり私が語学留学をしていた頃に戻る。当時私には好きな人がいた。彼女は当時17歳(「犯罪やんけ」とかいういらん突っ込みをする人はさようなら)。私は21歳(わ、若っ)。彼女はHeuston駅近くの川沿いのアパートにひとり暮らしてまして。そう。この曲、この当時のことを思い出させるのです。
実は彼女こそが私にLeonard Cohenを教えてくれた人でして。彼女の家に行くたびに、彼女はマランツのハイファイでLeonard CohenのCDをかけてくれた。で、その中でもSuzanneは当時のその状況そのままを再現したような曲なのです。
彼女には当時遠距離恋愛でつきあっている彼がいました。というわけで、私が「彼女の彼」になることは結局ありませんでした。私の中に当時、嫉妬があったことは否定できません。遠く離れたところに彼がいるおかげで、すぐとなりにいる私のことを見ることが出来ない、それでいて、私が毎日のように通うことを拒まない矛盾。
彼女の家にほぼ毎日通ったことは私の中で未だに強烈な思い出として残っています。Leonard Cohenの曲、とりわけSuzanneを聞くたびにそんな思い出が強烈に蘇ってきます。Liver Liffeyと川向こうのギネスの工場。彼女のさっぱりとしたワインレッドのカーペットの敷かれたリビングルーム。紺のソファーとその脇の暖炉。目を閉じるとそのひとつひとつが未だに瞼に浮かんできます。
ちなみに。私の今の彼女MausiはLeonard Cohenを知ってはいるもののまったく好きではありません。そう、だからこそ、Leonard Cohenを聞いても「思い出は思い出」と割り切った感情で聞くことが出来るのです。どんなに彼女のことを好きだったとしても、今となってはただの思い出以上の何者でもありません。ちょっとアールグレイティの後に飲みはじめたウォッカが効いてきたかな…と思いつつ、今日の日記は終わるのでした。
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| 2002年03月17日(日) |
アイルランドの永住権。やはり政府の公式サイトも人々同様いい加減だった...というお話 |
本日はアイルランド最大の休日St Patrick’s dayでございます。昨日から、花火だコンサートだパレードだといろいろなイベントが目白押しのようです。というわけで、私は…
家でじっとしてます
何せ今日の天気は寒い上雨。風も強いというアイルランドの典型的な天気。こんな天気の中パレードを見に行くほど私は酔狂じゃあございません。最も仮に天気が良かったとしても行かなかったでしょうが。金もないし、人ごみ苦手だし(←昔は平気だったのに…)。
その代わりといっちゃあ何ですが、掲示板の常連うにさんとちょっと地元のパブに行ってきました。うにさんのテンションの高さに圧倒されました。
で、話は上とは全く関係なく完全にぶっ飛んでしまうのですが、最近こんな質問が作者の元に寄せられました。
「アイルランドで市民権を得ることは出来ますか?」
「ふむ。いいところに気がついたねえ」…などとセンセイ口調はやめまして。実はこれ、私の素朴な疑問でもあるわけです。私自身の名誉のために書いておきますが、私、アイルランドの市民権など申請するつもりなど毛頭ございません。が、長く住めばそういう話も確かに出てくるかと。
実はこの答えには、私の身近では二通りの見解があり、どちらが正しいか確認していません。その説とは
(1)5年説 (2)9年説
実はどちらの説もアイルランド政府の公式ページが論拠になっています。このページを見ると確かにどっちとも取れるあいまいな表現になっていることが分かります。
(公式ページより転載)*Naturalisation An applicant for a certificate of naturalisation has to fulfil certain statutory conditions including having a total of five years residence in the State in the nine year period preceding the date of the application, the last year being a period of continuous residence. (An absence of a few weeks on holidays or business would not be regarded as a break in residence for this purpose).
The Minister for Justice, Equality and Law Reform has power to dispense with the conditions in whole or in part, in certain circumstances that are defined by law, e.g. if the applicant is of Irish descent (although having a distant Irish antecedant would not normally in itself be sufficent where a person is not resident in Ireland or does not have a significant connection with Ireland) or has Irish associations or is a refugee or a stateless person.
私は個人的には文面を素直にとって、「9年間のうち5年住んでいれば申請できる」と理解したのですが、なぜか私の周りには「5年説」を取る人間の方が多いのです。ただし、実際にアイルランドの永住権を取った人間が実際にはいないので、私には本当のところがどちらかが判断がつきません。
確かに5年だと、私ですらもうすぐ申請の要件を満たすことになります(繰り返しますが、私はアイルランドに骨を埋めるつもりなどまったくございません)。で、私の身近にも、私と同じくらいの期間、アイルランドに物好きにも住んでいる連中がいまして、この件は彼らにとってちょっとした関心ごとになっているわけです。うーん、誰かご存知の方いらっしゃいませんか。
ついでといってはなんですが、労働許可証の申請のページにもアクセスしてみました。労働許可証の新規の申請はかなり難しくなったようです。まあ、今までが簡単すぎたのかもしれませんが。たとえば今まではなかった、「申請時にはFAS(アイルランド版職安)の『EU内でだれも適する人が見つからなかった』という手紙を添付する」ことが義務づけられたようです。
さらに申請の時にかかる手数料も一気に3倍近くになったようです。(年間125ポンドから400ユーロへ)これこそがユーロ便乗値上げの最たるものだと思うのですがねえ。政府が音頭を取って便乗値上げしてどうしようというのだ?
ちょっと真顔になるのですが、読者さんからの報告で、今まで日本人としては聞いたことのなかった就労許可証が拒絶されるケースが出てきたようです。しかも更新時に。何とかするようなことをメールに書いておられたので、何とかなることを祈る限りですが、どうも今までのようにはいかないようです。もしアイルランドで就職活動をしようという方がいらっしゃった場合、この点もしっかり調査をされておかないと、あとで大変なことになるかもしれません。どうも就職状況は去年までの晴れから一気に雨になった感がぬぐえません。
ところでさあアイルランド政府さん、私はこの日記をワードで作成しているのですが、上のようにあなたのサイトの文面をコピーしたら、この短い文章で2ヵ所もスペルチェックに引っかかりましたよ。公式の文章なんだから、もうちょっと何とかならないもんですか?ちなみに間違っているスペルには作者が愛を込めて、色をつけておきました。
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