なべて世はこともなし
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2002年07月01日(月) 車は来た。やはりラジオは欲しい...(前編)

どしゃ降りのシャワーのあとできれいなきれいな虹がダブリン湾にかかりました。このきれいな虹がたくさん見えることはアイルランドに住む数少ない(←こういうことを書くからまた角が立つ)特典です。


さてさて。六月の第四土曜日と日曜日(つまりおおよそ1週間前)のこと。私は車のことでダブリンじゅうを走り回っておりました。問題はラジオ。


ラジオ。


…たいがいの方は私が何をほざいているのかわからないでしょうから解説。私の記憶が正しければ、日本のFMラジオの周波数は75Mhzから90Mhzくらい…です…よ…ね?それに対し、こちらのFMラジオは85Mhzくらいから105Mhzくらいまで。つまり、使っている電波の周波数が違うのです。つまり日本車のラジオではほとんどのラジオは聞けないわけ。まあ私も諦めて、最初の数日は押し入れの奥に仕舞い込んであったカセットテープを聞いていたのですが、なんとも淋しい。


で、別にそのつもりはなかったのですが、ドイツ系の格安スーパーマーケットLIDLに買い物に行ったときに、思わぬ掘り出し物を発見したのです。


ラジオ付きCDプレーヤー


しかも値段はスーパー破格の99.99ユーロ


売場には8個くらいしか残っていない。で、私は考えた。


自分で取り付けができるものだろうか?


そこで私の隣でやはりこのCDプレーヤーに目をつけていたいかにもNorthsider(ダブリン北部に住む地元民)と言った趣のアイルランドのフットボールチームのシャツを着た(基本) 兄ちゃんに聞いてみた。


私:「これ、簡単に付けれるの?」
兄ちゃん:「車種は?」
私:「9X年式のXX」
兄ちゃん:「ああ、それなら大丈夫だよ」



「アイリッシュの言う大丈夫ほど大丈夫なものはない」これ、私がこの日記で何度も主張している定石。


で、私は頭を冷やすために他のものを選びつつ、数分後その売場に戻ってみると、なんとまあ、わずか数分のうちに3個が売れている。…これは本当にお買い得商品なんだろうなあ。


で、私が意味もなく、箱を逆さにしたりすかしてみたりしていると今度は30代後半のおばさんもといご婦人が、


おばさん:「あなたカーステレオに詳しい?」


と聞いてくる。私はすかさず、


私: 「はっはっはっ、私が聞きたいくらい」
おばさん:「あらやはり、オホホホホ」



そこにやってきたのは40過ぎのおっさんもとい紳士、おばさんと私は2人して同時に


私:「これ簡単に付けれる?」
おばさん:「これどうやってつけるの?」



おじさんいわく、割に簡単に付けれるとのこと。でおじさんもおばさんもこのラジオ付きCDプレーヤーをカートに入れてしまった。


で、私も取り付けれるか悩みつつ、それでも勢いで買ってしまった。


で、さっそく取り付けるべくうちに帰る。


うちの前庭で自分の車のダッシュボードをじーっと見つめる。きっとどこかにネジがあるに違いない。


果たしてネジはあった。実に目立たない場所に。で、そのネジをおっかなびっくりドライバーで外す。ダッシュボードは外れない。無理矢理引っ張ると動いた。


で、ハザードだのエアコンのダクトだの時計だのを元に戻せなくなるという不安を抱えつつ外す。苦節20分。ようやく、ダッシュボードは外れた。


で、今度は問題のラジオ。これまたネジ止めしてあったので、それを外すともとからついていた日本のラジオは案外あっさり外れた。


で、例の買ってきたラジオ付きCDプレーヤーの箱を注意深く開けその後ろのコードを見ると、


…全然接続のタップの形が違う。


パソコンの後ろのコードを思い浮かべてください。コードの形が全然違うのです。とてもつきそうにありません。


うーん、どこに行ったら、このコードを買えるだろう。


私はなんとなくDIYショップに行けばありそうな気がして、CoolockにあるWoodies DIYへ向かおうとする。とりあえず、ダッシュボードを仮止めして、で、大通りに出るのにウィンカーを出そうとすると


おーい、ウィンカーが出ないじゃあないかあ(号泣)


このままCoolockまで行くべきかどうか悩むが、このまま放置しておいても何の解決にもならないのでウィンカーなしでCoolockへ(途中、Malahide Roadを走行中の皆様にご迷惑をおかけいたしましたことをお詫びいたします)。で、ようやくWoodies DIYに着くが、…ない。カーステなど置いてない。どうやら私の発想は方向性からして間違っていたらしい。


駐車場でふと気がついた。もしかして、ハザードの線を接続してないからウィンカーが出ないのでは?で、ハザードの線を繋いでみると、何のことはない、ウィンカーはちゃんとついた。


気を取り直して、今度はSantryにあるOmni Park Shopping Centreへ。確かここに、小さいながらもカー用品店があったはず。


で、この後、さらに話は続くのだが、この話は明日。




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2002年06月30日(日) 前略Seanさん...

どうも、はじめまして。くされアイルランド人のショーンと申します。
私は日本に4年間住んでいて、とても楽しかったです。もちろん、好き
じゃない部分(ATMが24時間じゃないこと、夜の電車が酒臭いこと、
サービス過剰なこと)もあったけど、基本的に日本や日本人が大好き
です。

このサイトを訪れる日本の方はアイルランドでの生活に不満があるということがよくわかりました。しかし、ひとつの大きな疑問があります。アイルランドがこんなに嫌いだったら、どうして未だにアイルランドにいるんですか?「アイルランドの真実を伝えるため」とか「日本人にアイルランドがこんなにひどい国を教えるため」もういいんだけど、ちょっと偽善的すぎるではないでしょうか?まず自分の幸せが第一だと思うので、幸せになれるところに行ったほうがいいのではないでしょうか?どの国でもいいところとわるいところはあるはずだけど、本当にアイルランドに何もひとつのいいところが見つからないというんだったら、ほかの国に移ることを考えたほういいんじゃないでしょうか?

最後に「真実」というのは人によって違うので、なんであなたがアイルランドにいる真実を見つけてほしいです。

以上、くされアイルランド人からの投稿でした。




ショーンさんはじめまして。掲示板への書き込みありがとうございます。少し長くなりそうですし、少しまじめに返信する必要があると思い投稿を日記にて返信します。ご了承ください。


ショーンさんはこのサイトを「アイルランドに対する悪意ある『偽善的な』サイト」と取られたようです。確かに、私の書き方は乱暴ですし、そういうふうに取られても文句は言えないかもしれません。


基本的に私のこのサイトの方針は「是々非々」です。これは過去の掲示板に何度も書いています。いいことがあればいいこととして書きますし、逆に悪いことがあれば悪いこととして書く。そういうふうにして一年ほどこの日記を続けてきました。が、「アイルランドに何ひとつのいいところが見つからない」とは書いていません。いいことはいいこととして書いてきたつもりです。


まず何よりも指摘しておきたいことは、私はアイルランド人に対し、悪意、もっと言えば憎悪の念を持ってこの日記を書いてはいません。もしそう感じられる文章があったのならば、アイルランド人の私に対する悪意に対する反応と取られて結構です。私は悪意ある人間には悪意を持って接しますが、そうでない人間には決して悪意を持って接しないようにしています。ちなみにショーンさんはご自分を「くされアイルランド人」と書かれていましたが、私は日記の上でその言葉を使ったことは一度もないはずです。くされバス会社、くされ銀行などとは書いた記憶はありますが、「くされアイルランド人」とは一度も書いていません。この点からぜひショーンさんに理解していただきたいことがあります。私は決して、アイルランド人を憎んだり嫌ったりはしていないことです。


私のこのサイトの目的は、「日本人にアイルランドがこんなにひどい国を教えるため」とは思っていません。ただ、アイルランド関係のサイトが数多くある中で、私の知る限りではただのひとつも、アイルランドの生活者からの視線から切り取ったものがないという意味で、ひとつのアイルランドの側面を伝えられればと思っているというのは事実です。が、それは「アイルランドがいかにひどい国か」を伝えるということと同義ではないということを理解してほしいと思います。


ここで考えて欲しいのは、私たちは果たしてどのくらい幸せかということです。自分の生活が何不自由なく、毎日が本当に充実しており、素晴らしい家族や友人に囲まれ、悩みがひとつもない…という人が果たしてこの地球上にどのくらいいるでしょうか。私が考える限り、何かの宗教で洗脳でもされていない限り、そのような人はほとんどいないと思います。たいがい、やりたくない仕事をして、つまらないお金のことにくよくよしたり、自分の将来に不安を持ったり、そんな感じでそれぞれが多くの悩みや不満を抱えながら生きているのではないかと思います。私だってそうです。


これは私がアイルランドから出ても同じことです。仮に日本に行ったとしても、アイルランドではなかった別のストレスや不満がきっと出てきます。世界中のどこに行ったって同じです。「地上の楽園」などはきっと存在しないものだと思います。あえて一つ違いを上げれば、日本で起こる不満は、きっと日本人の目線から見て驚きに値しない当たり前のことで、あえてウェブに載せても目新しくない…ということになるかもしれません。


現在私はアイルランドに住んでいます。ここが私の生活の舞台です。その中で起こることのほとんどはいやな話、辛い話ばかりです。一日のうちに100のことが起こるとするとそのうちの90、あるいは95はきっといやなことではないかと思います。ただそれは「アイルランドにいるから」ではなく、「生きているから」だと私は考えます。そのいやなことの質が外国に住んでいるので日本のそれと違う。そこを読者の方が面白おかしく読んでいただけるのであれば私はこのサイトは成功だと信じています。


上にも書きましたが、ネット上にはたくさんの日本人がアイルランドに対するサイトを持っています。そのサイトのほとんどすべてはアイルランドへの旅行記です。人間、旅行だとかそういう日常から離れると、きっと一日のうちに起こることの100のうち90か95はいいこと、新鮮な驚きに変えられると思います。そういう新鮮な驚きを写真で紹介することに私は何の異議も唱えませんし、いいことだと思います。


しかし、私がいつもこの日記で書いているとおり、「観光することと生活することは違う」というのはこの点が言いたくてのことです。住むことによっていろんな不満や問題が出てくる。この問題は、何度も書きますがアイルランドのに住んでいようと日本に住んでいようとスワジランドに住んでいようと質の違いはあれ同じことです。ショーンさん、あなたが日本にいらっしゃったときどうでしたか?最初の数週間は楽しかったけれども、だんだん自分の日本での「滞在」「生活」に変わってくるに連れて、いやなことやつまらないことが増えてきたのではないでしょうか?


もっと書けば、ショーンさんも人には言いたくないような本当にいやな体験を日本でされたのではないかと思います。例を挙げれば人種差別などがそれにあたります。「ガイジン」というだけで不必要に警戒されたりしたことはありませんか?


私はそういう本当にいやなことはこの日記には書いていません。町中でひどいことを言われて掴みかかったこともありますし、10代の子供に石を投げられてケンカしたこともあります。ショーンさん、なぜ私がそういう本当にいやな体験をなぜ書いていないのか分かっていただけますか?それを日記のネタにして「これだからアイルランド人は…」という書き方をしなかったのはなぜだか分かっていただけますか?


もう一度だけ繰り返し書きます。このサイトの目的は「日本人にアイルランドがこんなにひどい国を教えるため」では決してありません。もしそういう側面を感じられたとすれば、他の「観光客」の視点のアイルランド関係のサイトに反旗を翻して「アイルランドも決して地上の楽園ではなく住んでみるとこういうところだよ」と言いたいだけのことです。むろん、アイルランド人のショーンさんが何も知らずに読まれたら確かに不愉快になる表現も多いとは思います。その点に関してはお詫びをするしかありません。


が、すこし大げさな言い方を許してもらえば、私のこのサイトでの表現ははある意味で「アイルランドに対する逆説的な愛情」と取ってもらえれば嬉しいです。これは私が言ったのではありません。とあるサイトの管理者の方が、私のサイトの紹介をするときに使われた表現です。この言葉、私は大変にありがたく思いました。ちゃんと私の言いたいことを偏見なしに読み取ってくださった方がいらっしゃることを発見したからです。


最後に、ご存知の通り、電子メールやウェブサイトなどコンピューターの上では言葉がどうしても悪意を持って取られる傾向があるようです。もし、ショーンさんがダブリン近郊にお住まいなら、一度パブにでも行きませんか?こんな日記上ではなくたぶんショーンさんが納得していただけるようなお話ができる…そう信じています。今後、ショーンさんがこのサイトの常連さんになってくれ、アイルランド人としての意見を聞かせていただければ私は本当に嬉しく思います。そういう意味でこれからもよろしくお願いします。


2002年6月30日
Snigel@アイルランド真実紀行管理人




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2002年06月29日(土) アイルランドへ車を輸入するのは損か得か?(その4)

(4)で、車を取りに行く


そろそろ車がやって来る…という頃、海運業者から手紙がやってきました。


「X月X日に車が来ます。引き取りに来てください」


…場所も何も書いてない。


で、私はその日になれば車を引き取りに行けるものだと信じていましたが、そうは行きませんでした。と言うのも、保険のほかにも通関や、車検などいくつかの関門を突破しなくてはいけなかったのです。


関税。これがアイルランドに車を輸入する際の大きな問題点の一つになります。「車のアイルランドでの中古車市場での実勢価格に対し一律21%」の関税がかかります。私は関税対策として、日本から


「領収書

この車 四万円だったけんね

XX自動車販売」



という領収書を用意しました。4万円の21%なら70ユーロくらい…なんて話はうまく行かず、私の90年代前半の古い4ドア車(パワステ・パワーウィンドウ・オートロック・エアコン等フル装備)ですら1200ユーロの関税を取られました。まあこれもいい加減アイルランドのこと、どうやって値段を決めているかなんてテキトーそのものだと思うのですが。


そのほかに港の保管業者への謝礼などがかかりました。で、私が丸投げした業者さんが全部やってくれたので、私は1週間後に港に車を取りに行っただけ。簡単でした。


で、この業者さんにも300ユーロほどの代行料を払ったのですが、私は本当に面倒な作業の一切をやってくれたので、払った価値はあったと思います。で、この業者さんに、「またこの輸入代行を仕事としてやりたいか」と聞いたら、「手間ばかりかかってかねにならないので絶対にいやだ」とのこと。業者さんの名前の公表は控えさせていただきます。


ひとつのヒントとして、ペーパーワークだけを50ユーロ程度で代行してくれるらしい日本的にいえば代書屋さんがBus Alas(中央バスステーション)から半径100メートル以内にあります。ここに頼めばお金がいくらかセーブできるでしょうが、港、本当にどこに何があるか分かりません。噂では自分でやろうとすると担当者を探したりなんだかんだで丸一日かかるとか。


で、これで終わったと思うのは甘い。まだ、「道路税」(Road Tax)なるものを払いに行かねばなりません。これ、年間で車の大きさによりけりですが、乗用車なら200-300ユーロ程度かかります。ここには、輸入したときの証明書と保険の証明書などが必要です。まあ、これ自体保険の事務所に行けばいいだけのことで簡単です。これが終わった時点で完全に終了。


さて。ここで、私がしたことが本当に損だったか得だったか考えてみたいと思います。


船賃(日本国内での移動を含む)15万円
アイルランドでの諸費用おおよそ500ユーロ
税金(関税)1200ユーロ。



ざっと計算して、車両本体以外のところで3000ユーロ近くかかっていることになります。で、私の輸入したのと同じ年式の同じ車、たぶんアイルランドでも同じくらいの値段で買えます。そういう意味ではまさに骨折り損です。


が、車の程度(走行距離や管理状態・整備状態など)は日本からの輸入車の方がはるかにマシです。洗車が趣味とかいう人間がいるのは私の知る限りでは日本とドイツくらいです。で、一番最初に書いた通り、こちらの中古車は酷使され相当な長い距離乗っています。日本からの輸入車は走行距離がはるかに少ないので、「業者がメーターを戻している」という噂がまことしやかに流れる始末。


さらに、エアコンというのは(たぶんそれほど必要ないからでしょうけど)あまりついていないようです。と、車の質、さらには今後かかるであろう修理などのメンテナンスの費用を考えると、私は日本から車を輸入する方が得だと思うのですが。


自分の車だったら関税なども免除されるようですし、たぶん私よりももっとうまく立ち回ることも可能だと思います。車を輸入する予定のある方、頑張ってもっとやすい方法を探し出してくださいませ。最後になりましたが、この話、私の知りうる範囲でできるだけ正確に書きましたが、間違いなどがあっても責任は負えませんのであしからず。メールや掲示板でご指摘頂ければ随時訂正いたします。




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2002年06月28日(金) 1/3がいなくなった...

うちの会社…と言っても私が社長というわけではなく、私がヒラ社員として勤めるというだけの話ですが…ともあれ、うちの会社、カッコ良くいえばとってもマルチナショナルな会社です。悪く言えばガイジン混成部隊。何でも屋。で、前の会社もそうだったのですが、こういうガイジン混成部隊の会社はこの時期になるとひとつ大問題が起こるのです。


人がばたばた辞めてゆく


なんとなく想像がつくと思うのですが、アイルランドくんだりまで来て働いているガイジンというのは、若い人間が圧倒的に多いです。数年の海外での経験を経て、スペインだかオランダだか自分の国に帰っていく…というわけ。特に、ヨーロッパでは、数年の社会経験を積んでから改めて学生になるといううらやましい人もたくさんおりまして。かくして、私は(認めたくないものの)27ですが、この年齢だと前の会社ではすでに年上の部類でした。


で、こうなると今の時期が会社にとって非常に危険な時期なのです。1年とか2年とかの期間働いて、結構使えるようになってきた人間が上のような理由で、年寄りが夏場に暑さに耐えられずばたばた逝くように(番組進行上不適当な発言があったことをお詫びいたします)、結構多くの人間が会社を辞めてしまうのだ。


かくして、うちの会社のうちの部。他はともあれうちの部は半分以上がガイジンという部なのだが、ここの人員20数名のうちなんと10人近くがこの1ヶ月のうちに辞めてしまった。考えてみると1/3がいなくなってしまったという計算になる。


当然の帰結として、業務進行にも多大な影響が出てくる。毎日100あった仕事を30人で手分けをして何とか処理していたところ、20人になると当然、処理し終わらない仕事が出てくる。その終わらない仕事15もそれが毎日毎週積み重なるとえらいことになるわけで。実際、えらいことになってます。私も主任さんから与えられた仕事をまじめに片づけようとすると、インターネットで遊んでいる暇などなくなってしまい…。


来週(つまり来月初め)より7人だかの新人がやってくるそうだが、新人が2年勤めていた人と同じ量の仕事をできるはずもなく。しかも、誰かが新人のトレーニングをしなければいけない。…来週から会社はさらにすごいことになりそうです。土曜出勤で残業代を稼いでやろうと画策する私は多分転んでもただでは起きないしたたかな人間なんだろうなあ。


あ、ただいまさらに社員を募集しておりますが、日本人は募集されておりませんのであしからず。


で、悲しいことには、私と同時に入社したドイツ人の女の子、「仕事が肌に合わない」ということで本日づけで辞めてしまいました。7人のうちの最初の戦線離脱。いつも急かされているようなストレスに耐えきれなかったとのこと。…うーん、ストレスねえ。


そういえば会社の同僚の多くも同じような文句を言っている。「負担が大きい」とか「息をつく暇がない」とか。ちなみに私にとってこのコンピュータの前に座る仕事はまったく肌に合っておりません。はっきり言えば嫌いです。がストレスはまったく感じません。外資の会社とはいえアイルランドにある会社、私に言わせればのんびりしていることこの上ないです。必ず定時で帰れるし、上司に怒鳴られることもないし、陰湿ないびりなどがあるわけでもなし。やはりこの辺の感覚は、日本人とヨーロッパ人ではだいぶ違うなあと感じます。




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2002年06月26日(水) 宅配ピザと薬局に見るアイリッシュのいい加減さ

二日も日記をサボってしまい申し訳ありません。Snigel死亡説が流れる前に更新です。


数日前のこと。うちの住人のうち唯一の女性のくせしてずぼらな住人が友人を連れてうちに帰ってきた。で、夕飯を作るかと思いきやおもむろにケータイを取りだし、アメリカのインディアンの名前を冠した某ピザ屋に宅配ピザの注文。よくもまあ、こんなジャンクフードばっかり食ってて太らないもんだと思う。


ともあれ、ほどなくピザはやってきた。ところがすでにピザは冷めている(なんちゅうアバウトさ)。で、彼女はピザをチンするのだが、チンし終わりいざ食べる段になってピザに異変を発見。



これ、なんだか分かります?調理の段階でピザの下に敷いてあった金属ともプラスチックともつかない物体。言うまでもなくこんなもんまで一緒に配達するのはおかしいわけで。(二つ頼んだうちのひとつはまともだった。)


…ああ、いい加減アイリッシュ。やはりピザ屋もいい加減


もっと言えば、この金属ともプラスチックとも着かない物体ごとチンする彼女のアバウトさ。(彼女はアイリッシュじゃなかったりするのだが)


いい加減で思い出した。本日会社の帰りにBlanchardstown Shopping Centreに買い物に行った。ちなみに車がなければこんな郊外の大型ショッピングセンターに会社帰りになんて絶対に行けない。まあそれはともかく、行っては見たものの、毎度のことながら欲しいなあと思うものは全くなく、しょうがないからいつもの通りBoots(日本からはもう撤退したのかイギリスの大手の薬ドラッグストア)に行ってトイレタリーを買って帰ることにした。


すると、洗顔フォームとリステリンが安売りしていたので買うことに。特に洗顔フォームは「一つ買うともう一つ無料」…つまり実質半額セール中でして。これはおトク。


というわけで、リステリンと洗顔フォームを持ってレジに並ぶ。遅くまで営業している木曜日の夕方のせいかレジはかなり混んでいる。待つこと数分私の番に。


いつも疑問に思うのだが、こちらのレジ係には「まとめ買い」という発想がないように思われる。コンビニだろうと量販店だろうとレジ係の経験のある方なら肯いていただけると思うが、例えば、同じ商品を二つ買うとき、ひとつをスキャンして、あとは、「リピート」ボタンを押して同じ商品を二度スキャンしない。これ、当たり前ですよね。3つ以上あるときは、スキャンする前に「3x」とキーを打ってからスキャンする。これで同じ商品を3度スキャンする手間が省けます。


ところが、こちらのレジ係はそれをしない。一度、何の商品だったか、同じ商品を10個以上まとめ買いしたときに、レジ係(なぜかじいさん)がなかなかスキャンできない商品を何度も何度もスキャンされたとき(所用時間数分)、私の精神はまさに崩壊寸前(発狂寸前)になった。


ともあれ、今日も洗顔フォームを4つ買ったのだが、レジには長蛇の列ができているにも拘らず、係は椅子に座ったまま、同じ商品をアホのように4回スキャンして、


「36ユーロですぅ」


ハナからアイリッシュを信用していない私、頭の中ですばやく暗算。違うだろ。全部で25ユーロか26ユーロじゃないとおかしいじゃあないか。


「確認したいんですけど、これ、一つ買ったらひとつ無料って書いてあったと思うんですが」


というと、レジ係はあからさまにめんどくさそうにレジに備え付けの係員呼び出しボタンを押す。


係員が現れるまでに1分。で、その係員がとろとろ歩きながら店の反対端にある洗顔フォーム売場までいく。その間レジ係は所在なさげにボーっとしている。私は私でレジの後ろに並んでいる人からの目線が痛い。なんだか私が駄々をこねて他の人に迷惑をかけているような錯覚に陥る。


ようやくやってきた係、ひとこと。

「うん、これ、一つ買ったらもう一つ無料だわ」


レジ係はめんどくさそうに今度は取消のため同じ商品を何度もスキャンしはじめ…。(謝罪の言葉など期待する方が間違ってます)洗顔フォーム一つ買うだけで本当に疲れるいい加減な困った国です。アイルランドは。



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