なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
| 2002年08月19日(月) |
ヨーロッパで最低と認定されたダブリン空港 |
ドイツ、当たり前といえば当たり前ですが暑かったです。ま、この話は明日からぼちぼちするとしまして。今日は、ちょっとアイルランドの時事ネタから。
こんなメールをアイルランドを最近旅行された読者さんから頂きました。
Aer Lingusは見事に毎日、夕刻の便は1〜2時間遅れているそうですね。朝一番は定刻、昼はちょっと遅れ、遅れが積もりつもって、夜の便はもの凄く遅れる、という感じがしましたが、真相はどうなんでしょう?
これは結論から言うとあたっていると思います。実は数日前の新聞にすごく以外というか、びっくりする記事があったのです。
「ダブリン空港の定時運行率、ヨーロッパの主要28空港のうち最低に」
4−6月の第二四半期、ダブリン空港で15分以上遅れたヒコーキの割合が26%だかで堂々のヨーロッパ最低の記録を作ったんだそうな。私にとって、あまりダブリン空港は遅れるという印象はなかったのですが。で、この記事がまた面白い。 Aer Rianta(空港の運営会社)は航空会社のせいだと言い張り、対するRyanairはAer Riantaのせいだと言い張り、Aer Lingusはイギリスの管制システムが変わったせいだと言い張る。まさに足の引っ張り合い状態。見ていて見苦しい記事でした。
で、話はころっと変わってスーパーでのお話。だいぶ前の日記に書いたと思うのですが、アイルランドでは今年の3月頃から、スーパーでのビニールの買い物袋が有料(一枚15セント)になりました。
スーパーのレジでほら、日本のおばさんがお刺身のパックや野菜なんかを入れる小さなビニール袋をびーっと引っ張りながら持っていく感覚で、アイリッシュは買い物袋を何に使うんだか大量にレジから持っていっていたので、私は果たしてこの有料化がうまくいくか疑問だったのですが、いざふたを開けてみると、なんとレジ袋の利用は90%減少したんだそうな。まさに「効果てきめん」というやつ。ラジオによると、一部の個人商店(ニュースエージェント)では袋を有料で売るのが面倒くさいので、袋が欲しい客には商品が入っていたダンボール箱を渡すそうな。ホントかよ。
最後に、昨夜うちに帰ってきて驚いたこと。
アメックスのカードが届いてました。
8/2の日記に書いたとおり、どうせ何か問題が起こるだろうと、自虐的な期待を抱いていたのですが、いざふたを開けてみると、何のことはない。ちゃんと10営業日でカードは届きました。何が起こるか期待していた私には完全に肩透かし状態。これじゃあ日記のネタにならない。まあ、「こういうこともあるんだよ」ということでいちおう日記に記しておきます。
…ともあれ、明日からはドイツネタ、さらには特別編チェコネタにいたるまで今週はネタがたくさんありますのでよろしくお願いします。
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| 2002年08月15日(木) |
アイリッシュ女性ハム軍団の本性を見る |
(ささやき声で)おはようございます。ただいまアイルランドは金曜日の午前4時30分でございます。私、本日の6時30分のヒコーキでドイツへ行くのですがなぜか眠れませんで、あまりの退屈さにこうして日記の更新を始めてしまいました。まあ世の中にはヒコーキに寝坊して乗り遅れるすごい人もいるのでこうして二度寝しないよう努力してますが。
昨夜はドッグレーシング(無理に訳せば「競馬」ならぬ「競犬」か)に行ってきました。会社がレクレーションを兼ねて入場料と夕食を出すというので。私、自慢ですが酒もたばこも賭け事も一切やりません。…すいません。ウソついてました。酒は飲みます。
ともあれ、強いて言えば宝くじ(ロト)は買うものの、賭け事をばかにしてます。だって儲からないもん。一番嫌いなものはパチンコで、よくもまああんなタバコ臭くてうるさいところにひねもす入れるものだとある意味感心したりすらします。
かくして、このドッグレーシングに行ったのはさかのぼること6年前。語学留学していたころです。いかんせん日本で競馬場にも行ったことがなかったものですから、興味津々で行ったのですが、小汚い建物に、小汚いオッサン、ついでに負けが込むという最悪の状況でそれから2度と行くことはありませんでした。
で、まあ、今回再び市内にあるドッグレーシングの会場に行ったのですが、…おもしろかったです。今回は、会社が三階にある個室を貸切ってくれ、ワインを片手に料理をつまみつつ観戦(注:車で行った私はワインには手をつけませんでした)。前回は、パドック脇の一番殺風景なところにいたので印象が完全に違いました。
で、会社の女性アイリッシュハム軍団が、
「おらおらー、4−6じゃあー」 「ゴルァー、差さんかーい」
と本性丸出しで叫んでいるのにびびりつつも一生懸命賭けました。…と言っても、給料日前で日本行きのチケットを買って完全にオケラの私ですから、全10レースで賭けた総額は22ユーロ。結局、二回当たって(最初は連勝複式で大きなあたりを狙っていたものの当たらないのでせこく単勝を買い当てた。)13ユーロ帰ってきました。差し引き9ユーロの損ですが、ま、楽しんだだけいいとしましょ。
というわけで今度こそ行ってきます。
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| 2002年08月14日(水) |
近所のカフェに自称日本人が働きはじめる |
会社の同僚が私の机に来て言うのだ。
「そこのカフェで日本人の女の子が2人働きはじめたよ」
カフェなんて言うと素晴らしい響きですがその実顧客は近所の建設現場の現場作業員用に建てられたと思われる仮設のプレハブ小屋。中も殺風景のみならず泥だらけ。私は一度行って懲りてそれ以来近寄っていない。いい点を強いてあげれば建設現場の作業員用に昼食を出すから安くてボリュームがあるといったところか。
さらに同僚は続ける。
「この二人は全然英語が話せなくてね。注文を取るのも一苦労と言った趣でねえ」
はあ。まさに半信半疑。本当にあんな場末のカフェで日本人が二人も働いているのだろうか。町中でも日本人が働いているのを見つけるのは大変なのにこんな町外れの建設現場のプレハブカフェに日本人が働いているとは思えない。しかもほとんど英語が話せないというのもうさん臭い。
うん、百聞は一見にしかずと思い、わざと昼食を持参せずに行ってきました。その建設現場カフェに。中は相変わらずどろどろで埃っぽく日本なら保健所の営業許可が取れないに違いない。で、カウンターを見てみると
おーい、タイ人かフィリピン人じゃあないかー。
会社に戻って同僚になぜ彼女らを日本人と思ったか聞いてみた。
同僚:「え?彼女が自分でそう言ってたよ」
注文もろくずっぽ取れずにそう言うくだらない雑談をするという話はちょっと無理があると私は思うのだが、まあたぶんそういう話をしたのだろう。とすると、彼女たちは自分が日本人だとうそをついたということになる。もっとも何の確証もありませんが。まさか彼女たちに問いただすわけにもいかず、真相は薮の中になりそうな雰囲気です。
この話からひとつ言えることは、アイルランド人にとって、日本人も中国人も、あるいは下手をするとタイ人までも見かけはおんなじなんですよね。まあ私だって、アイルランドに住むまで「ガイジンはみんなアメリカ人」と思っていたクチですから何も言えないのですが。
そういえば相当昔にノンフィクション作家吉岡忍さんが書いた「日本人ごっこ」という本を読んだことがあります。内容は記憶にほとんど残っていないのですが、フィリピン人の女の子が「私は日本人よ」と偽って、村の人気者になったとかそんな話だった気がする。それをふっと思い出した。
ダブリンで働いている日本人というのにほとんどお目にかかったことがない。というか私の知る働いている人たちとはコンピュータ関係の仕事だったり、商社にお勤めだったり、航空会社だったりと語弊がある言い方なのは理解しているがいわゆる「ホワイトワーカー」の人たちばかり。カフェで働いていたり、はたまた肉体労働系の仕事に従事している人がもしいらっしゃったら、私はぜひ一度お話を伺ってみたいのですが。
週末はちょいとばかしドイツに行ってきますので、日記は日曜日までお休みさせていただきます。はあ、オチもまとまりもない日記になってしまった。
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| 2002年08月13日(火) |
ざけんなくされエアフランス。書いてて本気で再び頭に来たぞ |
引っ張りに引っ張ってきたくされエアフランスネタ、いよいよ本日完結です。(というわけで、おととい、さきおとといの日記をまずはお読みくださいませ)
話は去年(2001年)の2月までさかのぼります。Mausi(お約束ながら私の彼女=仮名)とつきあい始めて数ヶ月。二人で仲良く花の都パリへと向かったのです。まあ、2月に花の都もないものですが。
この時ばかりは私のはしゃぎようも半端でありませんで、ホテルと交渉し室料半額で三ツ星ホテルを1週間予約する気合の入れ様(パリの2月と8月はオフシーズンなのでそういう交渉が可能)。で、彼女はハノーバーからルフトハンサで私はダブリンからシティジェット(エアフランス完全出資の子会社)の小さなヒコーキ(BAE146)でパリへ。
恐ろしくマニアックですが(この段落は興味のない方は読み飛ばして可)このシティジェットのBAE146はハイデンシティシートを採用しておりまして、つまり、席が狭い。普通2-3のシート配列のところ無理矢理3-3シートにしており本当に閉塞感で息苦しくなるヒコーキ。
まあそれはいい。何せ私ははしゃいでましたからそんなことは本当は気にならなかった。で、Mausiとのパリでの1週間は恐ろしい金額の金を使い、ハイソで(わざと死語を使ってみました)鼻高々のパリの人間に苛つきつつも本当に楽しかった。ところが、最後の最後でその楽しい旅行が完全に台無しにされたのです。
私はその日午後3時のヒコーキに乗るためにシャルル・ド・ゴール空港へ。空港に着きお約束の巨大な出発のボードを見ると
AF5006 15:25 Dublin Cancelled
ハァ?
チェックインカウンターに行ってみるとダブリン行きのカウンターは長蛇の列。列に並んでしばらくすると、カウンターに居た若い男性職員が大声でひどい英語で
「ダブリン行きのお客様。ヒコーキがキャンセルになりましたので後の便への再予約、およびホテルの手配をしております。少々お待ちください」
と言う。後で分かったのだがこの日、ダブリン空港で嵐が原因で大停電が起こり空港が閉鎖されてしまったのだ。ちなみにこの日閉鎖されたのは世界広しといえどダブリンだけ。
で、待つこと1時間30分。ようやく私の番がやって来た。1時間30分カウンターで待たされるだけでキレるには十分な理由だが、カウンターの冷たそうな女性職員は…
女性:「ダブリン空港が閉鎖されたのでヒコーキが飛びません。明日の午後8時のヒコーキに再予約しました。」 私:「8時?なんで午後8時?ダブリンへは一日4便飛んでるんでしょ?なんでその中でも最終便なの?」
女性職員はうんざりした顔で
女性:「あいにく満席です」 私:「とりあえずホテルは予約してくれるんでしょ?」 女性:「いいえ。このキャンセルは私どもの責任ではないのでホテルは予約致しません。お客様の方で何とかしてください」
この瞬間に私の中で何かがぷちんとキレた。本当に数年、下手したら十年以上ぶりにキレてしまった。
私:「お前ふざけんなよ。じゃあこれは俺の責任って言うのかよ。しかもなんで俺の前の客にはホテルを提供しといて俺には提供しないとか言えるんだよ」
実際私の前の客にはホテルのバウチャー等を渡していたのだ。ゆえに私にもホテルのバウチャーが渡されるものだと信じて疑ってなかった。ところが上のような予想外のことを言われ私はキレてしまった次第。
女性:「私に言われても分かりません。あちらにスーパーバイザーがいますので彼と話してください」
と言い数十メートル離れたカウンターの反対端にいる髭面の中年男性を指差す。
私:「お前なあ、ふざけんのもいい加減にしろよ。なんで1時間30分も待たせた挙げ句、向こうに行けとか言えるんだよ。お前がスーパーバイザーを呼んでくるのが筋だろうが」
女性職員は本当に露骨にうざそうな顔をしてその髭面のスーパーバイザーとやらを呼んできた。
私:「なんで他の客にホテルを提供しといて俺にはしないんだよ」 責任者:「パリに乗り継ぎで来られているお客様にはホテルを提供していますが他の人にはしていません」
これこそ詭弁。乗換え客に泊まるところがないのは認めるがそれは私も同じ。私だって泊まるあてがない。金ももちろんない。
私:「これは俺の責任じゃあないだろ。ホテルを手配するのが筋じゃあないのか?」 責任者:「私たちの責任でもありません」 私:「しかもなんで明日の午後8時なんだよ。それまでいったい何をしてろというんだよ。明日仕事なんだよ」 責任者:「あんた、こんな安いチケットで何を言ってるんだよ」
信じていただけるか、本当にこう言われました。この一言に私は客扱いされていないという事実を見ました。おとといの日記で「ビジネス・エコノミー・ど貧民クラス」と書いたのもこういう理由です。そう、彼らにとって多くの金を払ってくれる者のみが客であり、格安航空券の私はまさに貨物以下の存在なわけです。
翌日どうしても仕事に行かねばならなかった私は、ロンドンシティ空港までのリルーティング(行き先変更)を要求しますがこれもダメ(最もロンドンまで行ってもフェリーが欠航していたので結果的には同じでしたが)。相手は「私たちの責任ではない」の一点張り。
確かに嵐はくされエアフランスの責任ではない。これは確かに事実です。が私の責任かといえばそうではないことも事実で。法的には航空会社はホテルを手配する必要はありません。が、実際のところ航空会社はいわば道義的責任でホテルの予約などはするようです。が、そんな「道義」はくされエアフランスにはないらしく、とにかく「知らん」の一点張り。しかも少しでも申し分けなさそうな態度を示せばいいものを、空港職員の対応はまるで私が悪いとでも言わんばかり。
せめて荷物くらい預かってくれるかと思えばそれすら「セキリュティ上の問題」を理由に不可。結局その日は某所の床で寝る羽目に。
で、翌日はなんとか朝の便に乗ろうと朝から空港で待機するも結局乗れたのは午後8時の便。ダブリンについた私は心身ともに疲れ果ててそのままダウンしてしまった。
で、数日後怒った私はエアフランスあてにかなりきつい抗議の手紙を書いたものの、言うまでもなく1年半経った今でも返事は来ていない。数ヶ月後に私はエアフランスのマイレージカードに思い切りハサミを入れて「個人情報等を一切消去し今後一切連絡してこないこと」と書いた手紙と一緒に送り返したことは言うまでもないかと。
実際私がほぼ毎月行くドイツのハノーバーに行くのにいつも一番安い会社はエアフランス。乗り継ぎの便もいい。しかし私はいくらか余計に出してでもブリティッシュミッドランドかSASを使っている。いくらか余計に金を払ってでも人間として扱ってくれる航空会社を使いたくなるのは当然だと思う。実際ロンドンで悪天候で足止めを食らった時、ブリティッシュミッドランドは嫌な顔一つせず高級ホテルを手配し、翌朝一便のヒコーキを手配してくれた。
この私の経験は実際くされエアフランスでひどい目にあった人の中ではさほど驚くには値しないようで。ともあれ私の中ではこれらの経験をして「くされエアフランスは世界最低の航空会社」と確信するに至った。幸い、くされエアフランスは世界のメガアライアンス、ワンワールドやスターアライアンスに参加せず、大韓航空などとスカイチームなる三流アライアンスを組んでいるようなので、勝手にやってくれればいいと思っている。「潰れちまえ」と思っても潰れそうにないからね。
どうか読者の皆様におかれましては選択の余地がある限り、どうぞくされエアフランスには乗らない方がいいよと衷心より助言させていただきます。
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| 2002年08月12日(月) |
プラハで洪水。あれ?あいつはどうなった? |
会社で朝日新聞のサイトをチェックしていて私は、フロア中に聞こえるような大声で「うわっ」と言ってしまった。というのもチェコがすんごいことになってます。(まあ面倒くさがらずに上のリンクから記事を読んで見てください。以下冗談めかして書いてますが、状況は結構深刻なようです。)
首都プラハでは5万人が避難。
モルダウ川が1890年以来の高い水位に達し、観光名所のカレル橋が通行禁止に
それがどうしたって。どうもこうもしたんですよ。
ひでかすはただいまプラハを彼女と旅行中。
...日ごろの行いが悪いということは時として本当に恐ろしいことです。合掌。私が常日頃行きたいと思っていたプラハに彼女と抜け駆けして行こうとするから見事にバチがあたったんだ。さまーみろ。けっけっけっ(←あくまで冗談です)
なんて思っていると実は私も今週末ドイツに行くんですよね。上の記事によるとドイツにも被害が及んでいるらしい。まあ私の日ごろの行いはひでかすよりはるかにいいので問題ないとは思いますが。
ところで数日前の日記「ラッセンはクジラじゃなくてイルカでしょ!」という非常にごもっともなツッコミをメールで頂きました。だーかーら、私にゲージツを理解する心なんてないんだってばー。もっともそれ以前の問題のような気もしますが。確かにあれはイルカですね。はい。突っ込んでくださった方、この場を借りてお礼申し上げます。
くされエアフランスの続きは半日以内に更新します。少々お待ちを。
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