なべて世はこともなし
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2002年09月04日(水) 大陸の反対の端から主張する!「東海」が論理的でないと思うわけ

ダブリンでも今週から新学期です。ゆえに大迷惑を被っています。何のことか分からないという方。こういう図式です。


新学期が始まる

子供が学校に行きはじめる

朝の移動人口が爆発的に増える

道路が大渋滞する


ダブリンには、地下鉄も路面電車もありません(路面電車は今更工事中)。つまり、南北に走る郊外の鉄道DART以外はバスのみが公共の交通手段になります。まあ強いて言えばArrowとかいうこれまた郊外の鉄道が走っているようですが、1時間に1本とかそれ以下の運行しかないので使い物になりません。


で、まあ、当然バスも混むのですが、なぜか道路も恐ろしく混みます。これ、推理ですが、たぶんばか親がばか息子・ばか娘を学校まで車で送っているのではないかと思っています。まあ、それにしても通常35分の通勤時間が45分になったのは痛い。


というわけで、実験もかねて今日はいつもより30分早く出社することにし、さらに、いつもと違う道を使うことに。いつもはNorth Circular Road使うところ、今日はPhoenix Park経由にしてみました。


大渋滞


そりゃあもう大渋滞。「譲り合い」とはどこの国の言葉でい!てな感じのマナーの悪い運転でみんないらいらしているのが手に取るようにわかる。結果いつもの道で45分かかるところ今日は65分。しかもストレス2倍。二度と使わんわ。この道。


話はころっと変わりますが、最近韓国あたりが「日本海」 「東海」にしようとしているそうで。ちなみにイギリスが「アイルランド海」「西海」にしようという主張は聞いたことがありません。アイルランドがなければ「アイルランド海」「大西洋」だったように、日本がなければ「日本海」「太平洋」だったわけで。こう考えると「東海」の主張は筋が通っていないのですが。まあ、こんなへ理屈が通るなら日本政府は「東シナ海」「南西日本海」に変えるよう主張すると面白いかもしれませんね。



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2002年09月03日(火) 腐った牛乳にマネージャーに戦々恐々とする

朝の職場。取り合えず朝ご飯代わりにホットチョコレート(ココア)を作ることに。自販機(無料) のパウダーのホットチョコレートをお湯で溶かずにわざわざ台所まで持っていって台所にある巨大な(多分20リットルくらい)牛乳のポットから牛乳を取り出して、それをパウダーのホットチョコレートに入れて賃すること90秒。ほーら、自販機には遠く及ばないおいしいホットチョコレートの出来上がり。


で、それを自分の机に持ち込み、日記の更新を開始(仕事しろよ)。半分くらい飲んだところで、私の同僚のドイツ人がやってきて、


ドイツ:「ねえ、牛乳飲んだ?」
私:「あ?今飲んでるよ。半分くらい飲んだかな」
ドイツ:「それ、腐ってるよ」



何でも彼女いわくにおいがあからさまに腐っており、彼女は飲まずに捨てたそうな。私はホットチョコレートに混ぜたから、その異臭にまったく気がつかなかった次第。


私はいつ「お腹の急降下」が怒るか戦々恐々。子供の頃から牛乳を飲み過ぎるとやばい体質をしている。今回、量は少ないとはいえ腐っているとなると...。が、10分経っても何も起こらない。30分経っても、1時間経っても何も起こらない。そのうちにその問題自体を忘れてしまった。ともあれ、牛乳は腐っているかどうか確かめてからホットチョコレートを作ることにしよう。


その数時間後。突然にマネージャーに個室に呼ばれました。まあ、私、突っ込まれどころにはこと欠きません。仕事上の間違いに私用電話にインターネットの使いすぎにセクハラ(←こらこら)。さあ、どこでどう突っ込まれるのかとこれまた戦々恐々として、個室に向かいました。個室に入るやいなや、


マネージャー:「配置転換!」
私:「はあ?」



ついにコールセンターに辞令か?そうなったら仕事を辞めてやる!…などと思ったのですが、同じ部署内でのちょっとした配置転換でした。で、主任さんと机の位置が変わります。気になることは、私のみがなぜか配置転換の対象。で、それはともかく


その机、社内ではすごく珍しい窓際の机なのよねん。


「窓際族」という概念がアイルランドにはあるのだろうか。うーん。




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2002年09月02日(月) 破壊された電話ボックスとドラッグサーチ

会社の近所はお世辞にもあまりガラのいいエリアとはいえません。はっきり言えばガラの悪いエリアです。とはいえ通勤路なのでそこを避けるわけにもいかず、当然の帰結としてそのガラの悪いエリアでガソリンを入れる羽目になったりします。人がガソリン代を払うのに並んでいるのにその横からガキが割り込んでくるような感じでして。


で、数日前もそこでガソリンを入れていました。で、ガソリンを入れおわっていざ出発しようとすると珍しくケータイが鳴ります。電話の向こうはドイツの友人。国際電話だったので、かけ直すことにしました。何せ国際電話のケータイ向けの発信は高くつきますので。


で、ふと見まわすと、ガソリンスタンドから50メートルくらい行った路上に公衆電話発見。そこまで車で行き(歩けよ)、そこから国際テレカでかけ直すことにしました。


その電話ボックス、行って見るとあるべきガラスがありません。どうやらクソガキに割られてそのままの模様。のみならずボックスの中はアル中がいたのかサイダーのビンが割れて転がっています。キケン。こういう電話ボックスは避けて他に行けばいいのですが、「すぐにかけ直す」といった手前、仕方なくそこからかけ直すことにしました。


外は珍しく快晴。電話はすぐにつながります。


で、話をしながらふと何気なくガソリンスタンドの隣のこれまたガラの悪そうなパブの駐車場を見ると、ケーサツのバンが止まっています。その横には乗用車。何だなんだなんだ?乗用車から降りてきた若い男ふたり車の屋根に両手をつかされているぞ。で、警察官がふたりで後ろから身体検査。


さらに警察官は車の中を徹底的に捜索。トランクのスペアタイヤの収納部まで捜索。その時間所要10分。


そうです。これはまさにドラッグサーチ。ここから先は推理ですが、この二人は約の売人か何かとして当局にマークされているのではないでしょうか。まあ、あまり平和な風景ではなかったです。


で、昨日のラジオでなんだか信じられないことを言っていました。


「…調査したドライバー10人中4人から薬物反応が見つかり、全員から基準を超えるアルコールが検出されました」


聞いていなかったので誰をどう検査したらそういう結果が出たのか分かりませんが、実際のところドラッグやアルコールを使用して運転している人間は帆かの国に比べてはるかに多いそうです。どうか皆様御用心を。




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2002年08月31日(土) ひでかす洪水のチェコを逝く(その3)

おとといのひでかす大先生の日記中、「プラハでは毎日ヒコーキが墜落しているらしい」というくだりがありましたが、その証拠写真です。







ひできすがゆく--プラハ途中まで一人旅(3)--


――プラハの夏…まだ一人旅――


 「決めた」と、二泊分の予約をしてもらいお金を払いました。ここでは全額を払い、手数料も取られない。引換券をもらいホテルに向かうという仕組み。 


 すでに僕はプラハの旅のしやすさを実感し始めていました。市内では割合英語が通じやすいし、通じにくい時でも片言のドイツ語が通じる。交通システムもわかりやすく安いし、人は親切。残念な事に今回ひできすはチェコ語を勉強するひまが無かった。「ありがとう」すら知らないで旅行するのは恥ですね。今度来る時はもっと勉強してこようと強く思いました(ひできすは、この物語の後編で「近いうちにまた来るぞ」と決心する事になる)。


 地下鉄に乗り込み指定された駅に着くと…なあんだ、さっき空港からのバスを乗換えた場所じゃんか。ホテルまでは歩いて3分。すぐわかりました。入り口はロックされていたのでブザーを押そうとするけど、ボタンがずらりと並んでいてその全部にホテルの名前が書いてある。なんだあ、こりゃ?首をかしげながらその一つを押すが、何も起こらない。「ふむ」、片っ端からボタンを押しながら、よく見ると一番端っこに「受付」用のボタンがあるじゃんか。ということは他のボタンは各部屋直通のベル。ああひできすはなんと全ての部屋のベルを鳴らしまくっていたのでした。すまん他の客。


 203号室のカギをもらい部屋に入るとベッドにごろん。落ち着くひととき。大きなベッドを右へ左へごろんごろんとやってみる(普段やる機会が無いから)。窓を明けて「ふう」と外の空気を吸い込む。湿った空気だ。


 シャワーを浴びた後ベッドに寝転んでテレビのスイッチを入れる。ほとんどのチャンネルはチェコ語かドイツ語。おっ、CNNがニュースをやっている。これを見てから出かけよう。


“…至上最悪の洪水となる模様です。すでにある地域では床上浸水しており、(あれま)…これから水位は更に上昇する見込みで(ほう、そりゃ大変ね)…市内には避難勧告が出されました。以上、わたくし何がしがプラハからお送りしました。”


硬直。


…今、プラハって言ったよな。何だこのオチは? もう一度外を見ると、雨は降っているがたいした事は無い。他人事のような外の様子に、僕の頭の中には「?」が並ぶ。現在4時前、待ち合わせまでまだ4時間弱ある。街を散歩してこよう。


 受付氏に洪水について聞くと「この辺は大丈夫らしいよ」。「街は?」…「知らない、えへ」…(うーん、使えん)。同じ地下鉄でさっきの広場に戻る。地下鉄の駅から広場までは旧市街の狭い道が続き、両側に気の利いたカフェや小物屋が並ぶ(途中にSex Machine Museumというのがあったが見ない振りして通りすぎる。通り過ぎたってば、本当に)。先ほどは案内所を目指していたので気づかなかったが、広場には多くのカフェが並び、通りにテントを張って外で飲食が出来るようにしている。テントの中でウェイトレスが機嫌悪そうに箒でテントを内側からつついてたまった水を落としている。突然ざばっと落ちてきた水に驚いて観光客が飛び下がる。広場の中心には有名な時計台があり、上に付いている二つの小窓は時報のたびに何かが起こる事を予想させる。


 雨はさらさら降っている。とりあえずあの有名なカレル橋へ行ってみよう。石畳の旧街道をモルダウ川に向けて進む。雨で道がつるつるすべる。観光客が多い。雨傘の列が橋の方へと続く。5分ほど歩くと道が開け、橋の入口が現れた。橋の付け根の両側に石造りの塔が立っていて、人々が雨宿りをしている。その近くには人だかりができていて、面白そうなのでそこに分け入って見ると、



ありゃ、本当に洪水してるわ。


橋は高いところにあってそのたもとのレストランの入口がもう見えないくらいに水が上がっている。ありゃりゃ、ニュースは本当でした。モルダウ川の流れは速く、茶色に濁っている。このレストランだけが低いところにあるようで、他のほとんどの場所は無事。


 橋の入口を過ぎて対岸へ向けて歩き出す。橋は長くて横幅も広い。話によると橋の上にはお土産屋さんのテントが並び人で賑わうらしいが、今日はいないようです。橋の両側には数メートルおきに彫刻の像が並んでいる。おお、あそこには有名なSt. Krystofの像が、うへぇ、こっちにはあのSt. Vaclavの像が…(注:ひできすは歴史には疎いので、全て見栄です)。橋の反対側は丘になっていて、その丘の上には美しいプラハ城がそびえたっている。橋を渡りきって向こう側に行ってみようと思う。橋から城を眺めながら「美しいなあ」とゆっくり足を進めた。入口にもあった塔がこちら側にもあり、それをくぐると橋はおわり。こちら側の端の袂では人々がせっせと土嚢を積み上げて洪水対策をしている。いいかげん歩き疲れていた。滑りやすい地面で足をかばいながら歩いていたので、足首が痛くなってきたのだ。


 あのカフェに入ろう。ラテン系の曲がかかっていて良い感じのそのカフェの入口近くの席に座り一服する。「’&%#$”!?」とおねえさん、多分絶対「何にいたしますか?」と言っているのだろうと思い顔を上げると、先ほどから登場している例の絶世の美女達の一人がそこに立っていて微笑んでいるでわないかあああ!


「かっ、カプチーノをくださいっっ!(カチチ)」


心拍数2000 / 1秒。はあぁ、「こんにちは」くらい言えばよかった。チェコで通常使われる「こんにちは」は、Ahoi。あの海軍の人が使うあれです。なんか気恥ずかしいじゃないですか「アホイ」なんて(哀)。


 何をやっているんでしょうか、僕は。もうすぐ彼女と会うというのに。外を眺める。雨はもうやんだようだ。道歩く人は傘をさしていない。だされたカプチーノについてきたビスケットをそれに浸してしみこませて食べる。そしてカプチーノをスプーンですくってちびちび飲むのがスタイル。疲れた足を前に放り出して休めながら、人々の会話に耳を傾けるが、「!@<#&$!=%」…無駄な事は止めましょう。


 待ち合わせ10分前に店を出て、橋へ戻る。待ち合わせの場所は…知らん(汗)。始めの予定で僕は「橋で会おう」とだけ言った。しかし行った事のある人は知っているように、橋は広くて長い。それを知っているSは「橋の中心の右側にしよう」といってきた。「雨が降ったらどうするんでい」と思った僕は、「では塔の下にしよう」と言うと、「いや橋の中心」と言い張る。結局どこに決まったんだか二人ともわからずにここまできてしまった。実はひできす、これにはちょっと自信があった。何故かというと、ひできすは背が高い。きっとSを見つけられる自信があった。Sが橋を上ってくる。ひできすが反対側から近づいてくる。シーンはスローモーションになりまわりの音は聞こえなくなる。僕を見つけたSの顔がくしゃくしゃになる。ひできすの白い歯がきらりと光る。そして二人は磁石のように吸い寄せられていく。


 ゴン(ひできすが橋の彫刻に頭をぶつける音)。…漫画の読み過ぎでした。実際はどうなったかと言うと、…橋の反対側に着いちまいました、これが。これは予想した範囲内の事でして、まずSが駅からここへ来るのに手間どう可能性がある。両替に時間がかかる可能性がある。さらに、この雨で列車が遅れる事も有りうる。ここでたばこを一服。そして橋をもと来た方向へ歩き出す。橋の真ん中をゆっくりと、人を見落とさないように雄々歩く。反対側に到着。片道約10分。また一服。
 何度往復しただろうか。不安は無かったけど歩き疲れてきた。もうすぐ9時になる。外が暗くなってきた。あっ、しまった。僕は重大な事を忘れていた事に今気づいた。


 ひできすは鳥目。


Night Blindと言って、夜になると目が利かなくなる。Snigelとドライブする時も、夜は決まって彼の担当。あっちゃあ、こいつは予想してなかった。再び橋を戻るけど、悠々というよりは目を皿のようにして、すれ違う人にガンをとばすようにして見定めながら歩く。洪水なのに人通りはまだ多い。雨もまた降り出した。しかしひできすに他の選択は残されていない。Sの奴、脅かそうと思って、間抜け顔のひできすの後ろをついて来ているんじゃないか?と思って振りかえるが、犬がこちらを見上げているだけで何も起こらない。肩をすくめて再び歩き出すと、「いた!」。人ごみの中でいつもより小さく見えるS(普段がでかいと言う事ではない)が、すでにこちらに気づいていて微笑んでいる。


 こうして僕達は二ヶ月ぶりの再開をしたのでした。

作者の大事件の話、明日あたりに書けるかな...あーあーネタの尽きない生活をしているなあ(素泣)。



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2002年08月29日(木) ひでかす洪水のチェコを逝く(その2)

ひでかす大先生の旅行記、第2段が届きましたのでお届けします。ちなみに私は昨日大事件に遭ってしまいました。このことは状況が落ち着いたらゆっくり書きますね。

ひできすがゆく--プラハ途中まで一人旅(2)--


--プラハ着--

 じゃーん。ついでに、じゃじゃーん。来ました。着きました。プラハ。外は雨。なーに、気にしない。雨はいつかは止む。ダブリンなど西ヨーロッパの空港でEU,NON-EUに分かれている入国審査場は、プラハではVISA,NO-VISAに分かれている。そうだ、日本人はもうビザが要らなくなったんだ。感慨深くNO-VISAのカウンターへ。係員はさも面倒くさそうにパスポートの一番最後のページへスタンプをぺたん。


荷物をピックアップする必要の無いひできすは、しかもダブリンでチェコの通貨(コルナ)を両替してしまっている用意周到なひできすは.....どこへ行くでしょう。タバコ屋です。EU加盟を控えるチェコといっても、物価はとても安い。僕は物価が安いからその国へ行くという旅行はしませんが、しかしうれしいじゃあありませんか。日本では今290円くらいでしょうか。タバコはアイルランドでは600円ほどします。それがプラハではたったの180円てすよ。 


 さくっとマルボロライトを1カートン買い込んだひできすの次の目的地は、何のことはない、同じ店。チューインガムとミネラルウォーターを買いこむと、パス代にちょうどいい小銭がちゃらちゃら帰ってきた。


 さて次は市内へ、とはいかない(ずいぶんひっぱるなあ)。このあとは、空港ビルの外に出てベンチを見つけ,荷物を降ろし,買った煙草をぷかーっとやる。僕がヘビースモーカーなのではなくて、好きなんです、このスタイルが。見知らぬ町の空港や駅に着いて、まず外へ出てぷかーっとやる。すぐに歩き出したりしない。ぷかーっとやりながら周りを眺めているうちに、雰囲気に酔ってくるし周りがもっと見えてくる。人々の習慣が見えてくる。これがいい。Snigelには解らないだろうなあ(彼のエッセイ、世界一周旅行−ニューヨークの頁参照)。


 おっと、Sに電話だ。別に忘れていたわけではありません。着いてすぐクレジットカードで電話しようとしたのにどの電話も僕のカードを読み取ってくれない。だから、小銭が手に入ったら電話しようと思ったのです。ベルリンまでは国際電話。うーん小銭足りるかなあ。ピッポッパッ、げっ、話し中。三度目でやっとSがでると電話機は目がさめたように次から次へとコインを飲み込んでいく。「Sかい?ひできす、今着いた。列車にすぐ乗れ、さあ乗れ。7時半に会おう。」がちゃん。ふう、なんとか小銭間に合った。ちえっ、ほんとは「うん、いまブダペスト。」とか冗談かましたり、もうちょっとロマンチックな会話とかしたかったのに。
 ちなみに,プラハの空港で気がついたこと。この空港では毎日飛行機が墜落するそうです。まあ、この写真をご覧ください。




--プラハの夏--

ベルリンからプラハまではそんなに遠くありません。両都市を結ぶ国際列車の所要時間は約5時間半。待ち合わせまで約7時間ある。外は未だに雨。


 市バスで一番近い地下鉄の駅へ。プラハの交通はとても便がよく,チケットはバス,地下鉄,市電共通で、8コルナ(約30円)が15分(乗り換えなし)、12コルナ(約50円)が1時間(乗り換え可)という仕組み。12コルナのチケットを買おうと売り場に行くと、「釣りはない」と言われた。「近くの店でチューインガムでも買ってくれば?」…もう買ったわい。しょうがない、小銭は電話で使ってしまったのでまた店に戻り,絵葉書を数枚買い小銭をゲット。買ったチケットを持ってバス乗り場に行くと、そこには長蛇の列。


時刻表を見ると次のバスは15分後。迷わず次のにしました。バス停のチケットマシンに寄りかかってタバコを吸って,…ん?チケットマシン?おお、チケットはここで買えたのか。しかもおつりが出る(当たり前)。早く言ってよー。


 雨の中を満員のバスは走り出す。道はよく整備されていて、乗り心地も良い。バスの運ちゃんは彼の英語とスペイン語とドイツ語を駆使して,客とくっちゃべりながら運転している。Dejvicka駅に着くと、チケットは共通なのでそのままプラットホームへ。電車は昼間は5分おきに運行されていて便利。駅4つで市中心部に到着。


 外は…まだ雨。アイルランド在住のひできすは、傘というものを持ち歩く習慣がない。このホムペに初めて来られるあなたは「へえ、アイルランドはいつも天気が良いんだ」と言い、よく来られるあなたは「へ?アイルランドは雨が多いのに何で?」と言い、毎日来られるあなたは「うん、うん、わかる、わかる」と言うでしょう。アイルランドは雨が多いですが、日本のようにどっさり降らない。雨の密度が低いと言えば解り易いでしょうか。傘がなくてもそんなにずぶぬれになったりしないんです。ダブリンで傘をさしている人は少ない。


ところでプラハ、駅を出てちょっと歩き回っただけでもうドザエモン。プラハの夏はドザエモン(おしまい)。


…いえ、終わりません。しょうがない、買いましたよ、傘。傘買って、歩き出した古都プラハ。ひできすが目指すは、旧市街広場にあると教えてもらった観光案内所。しかし地図くらい持ってくるんだった。とっても自信が無いけどこれだと思う道をとると、ビンゴ。多分最短距離でその広場に到着。


 ところで、プラハは美人が多いです。おっ、という絶世の美女をしょっちゅう見かけます。地下鉄の中で、通りで、カフェで、美女に出会います。スタイルも抜群、鼻の下が地面につきそうです。今彼女がここにいたら僕の命は無いでしょう。血筋でしょうか、食べているものが違うんでしょうか、この人達は苦労なくスタイルを保っている感じがします。もう一つ気づいたことは、僕の気のせいかもしれませんが、プラハは男の方が多い気がします。ダブリンはおんなの数人連れが多いのに対し、プラハは男の二人連れが多い。そして犬が多い。だから女性が映えるのでしょうか?なんか解らなくなってきました。


 再び観光案内所。宿泊のコーナーへ行き、ホテルのリストを頼むと、おねえさんが向こうのカウンターへ行けという。向こうのカウンターへ行ってリストをもらうと、値段と場所のチェックをし、めぼしいホテルを見つけ出し、宿泊のコーナーへ戻る。戻るけど、さっきのおねえさんがいない。隣に座っている男に聞くと、ちょっと出ていていないという。トイレかな?


 5分、10分、ふむ、ながいトイレだ。15分。これはただごとではない。トイレで何が起こっているんだ(トイレと決め付けている)。


 20分後、戻ってきたおねえさんに「ご苦労様」とは言わず、「町から近くてきれいなホテル、値段はこの位まで」と頼むと、「便利な場所に☆☆☆ホテルが半額キャンペーンをやってるけどどうですか?」。ははあ、場所は地下鉄で駅4つ。トイレ、バス、衛星放送に朝食付のダブルルームが破格。

「評判が悪かったら打ち切り」と脅したせいか(そう思いたい)ひでかすへの応援のカキコが数件掲示板にありました。ひでかすに成り代わりお礼申し上げます。なお、この連載、私のカンだと、全5回くらいになりそうです。




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