なべて世はこともなし
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2003年05月05日(月) |
生まれて初めての熱い接吻(なんちゅうタイトルやねん) |
うーん、白状しますと特に書きたいことはありません。また会社内のメールアカウントに訳のわからん(推定)合成写真が届きましたので、それでお茶を濁しときます。
お題:アメリカ軍とイラクの少年

失礼しました。
これだけだとあんまりなので、ネタにするほどのことでない、小噺をひとつ。
イースターの期間ドイツにいまして、Mausi(仮名)宅に例によって居候してました。で、イースターの日に台所を覗くと、Mausi母が何やらパスタ用の大なべで何かを煮ています。ラップか何かに包んだ肉の固まり。
私:「その肉なに?」 Mausi:「え?ええと、牛よ、牛」
ちょっと慌てたようなそぶりを見せたのを私は見逃しません。
私:「牛のどこの部分?」 Mausi:「え?知りたいの?だって知ったら食べないかもしれないじゃない」
確かに私、内臓系の食べ物は苦手です。がそこまで言われて知らずに済むはずもなく。
私:「どこの部分だよ?」 Mausi:「…舌」
…何のことはない牛タン。よくぞ日本人に生まれたり。たいていの食べ物では驚きません。とは思ったものの、牛タンもこうやって固まりで見るとなかなか壮観です。は私の肘から手首くらいまでの大きさはあるのではないだろうか。巨大。
で、数時間後、その牛タンはサイコロ大に切られ、そのほか同サイズのみにソーセージとともにシチューになって食卓に登場しました。クリームソースでなかなか美味。ついでに熱い。で、くだんの牛タンは…ふわっとした感じといい味といいあまり私の好みではありませんでしたが、かといって残すほど気に入らないわけでなく。で、食べ進んでいると、牛タンを乗せた私の舌にざらっとした感じが…。
嫌な予感。
すんごく嫌な予感。
シチューの中の牛タンの肉を見るとやはり…
おーい、牛の舌の表面のざらざらした部分がそのまま残っているじゃあないかー。
そう、この牛タン、表面部分を削ぐこと無しにそのままサイコロ状に切られたわけ。確かに焼き魚も皮がついたまま出てくるし、削ぐ必要はないといえばそれまでだけど。でも…
Snigel、28歳にして牛とキスをしてしまった春の日でした。
クセになりそう(ならんて)
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2003年05月03日(土) |
アイルランドの道路にもいる「白装束集団」/ アイルランドの超越詐欺商法 |
日本はゴールデンウィーク真っ只中ですが、皆様、いかがお過ごしでしょうか?ちなみにアイルランドも暦の上では月曜日がBank Holidayなので3連休です。…ただ月曜日は私、ボランティアの休日出勤なんですけどね。
ちなみにこの日記、土・日・祝祭日にはアクセス数が2割ほど減ります。推理なんですけど、この日記を会社からチェックしてくださっている…という方が多いのでしょうか。というわけで、休日のてこ入れも兼ねて今日は休日スペシャル、ネタ2発同時アップです。
日本で何やらまたマスコミが大騒ぎしているあの「白装束集団」…いえいえ、私は別にあの人たちについてここでどうこう言うつもりはありません。しかし、ですね、アイルランドにもいるんですよ。朝になると出没する「白装束集団」が。
アイルランドの「白装束集団」の場合、なぜか朝の主に幹線道路にこれまた白い棒を持って立ってます。たいがいの場合6人一組ですので本場の(?)日本の「白装束集団」に比べてインパクトに欠けます。が、それなりのインパクトはありますよ。なにせ道路のど真ん中に両手を広げて立っているんですから。
前置きはこれくらいにして、ご覧頂きましょう。たぶん本邦初公開、アイルランドの「白装束集団」の写真。

…日本で言うところの緑のおばさんやんけ!
この写真の出所は、数ヶ月前の日記で紹介したあの人智を超越した「アイルランド版・交通の教則」
この「アイルランド版・交通の教則」によるとですね、このアイルランド版の緑のおばさんはですね、「多くの小学校のエリアで」「6人一組で」学童の安全な道路横断ができるように働いていらっしゃるそうです。
ただ、白状しますと、私、この「多くの小学校のエリアで」働いているはずのこの「白装束集団」を見たことがありません。いつも見るのは…

…ひとりで標識を持って立っているおばさん(おじさん)だけです。というわけで、きっと「多くの小学校のエリアで」来週も「白装束集団」は目撃できる…はず…です…きっと。はい。アイルランド観光の目的がひとつ増えましたね(増えねえよ)。
はい。ここで話はがらっと変わります。
さらに数ヶ月前の日記で、うちの同居人がなにやらあやしいスクラッチカードに騙され続けているというネタを紹介したかと思いますがご記憶でしょうか(ご記憶でない方、またはお読みでない方はまずはそちらからどうぞ)。
…ちなみにこの日記を書いてたら当の本人が私の部屋にやってきました。よかった…テキストを書いているだけで画像の処理をしてなくて。こんなことを書いていることがばれたら私の命がキケンでアブないです。
おっと、話がそれかけましたが、数週間前、またうちのポストにスクラッチカードが投げ込まれたのです。今度は、「現金一万ユーロ」「カリビアンクルーズ」「超大型テレビ」「天然ルビー」等が当たるという触れ込みで。
おバカSamantha(仮名)は懲りもせずにスクラッチカードをこすります。彼女には間違いなく学習機能がついてません。すると…
「おめでとうございます!あなたは間違いなく景品の一つが当たりました!商品受け取りの方法はスクラッチカードの裏面をご覧ください!」
…また当たったらしい。
で、裏面を見ると
(1)プレミアムナンバー(日本で言うところのダイヤルQ2)に電話する (2)プレミアムナンバーにケータイからテキストメッセージを送る
いずれにしても推定3−4ユーロはかかる仕組みのようです。
まあここに電話をかけるとどうなるかは、前回の日記をご覧になられた賢明なる読者様はご存知の通り。な・の・に!彼女はすでに電話をかける体勢になってます。
私:「おまえ、また騙されるの?待て待て」
…と私は彼女から「大当たりの」スクラッチカードを奪い取ります。すると、
「電話料金以上の金品が必ず当たります」という甘い文句のあとに、年寄りには絶対に読めない小さな文字で…
「電話、SMS(テキストメッセージ)以外でもSAE(宛先を自分で書いて切手も貼った封筒。Self Addressed Envelopeのこと)同封でも受け付けます。当選したスクラッチカードを以下の住所にお送りください」
ほら、あった。金のかからない方法。
私:「ほら、電話しなくてもいいんだってよ」
というわけで被害を最小限にとどめるべく、彼女に郵送でそのスクラッチカードを送るように説得。
で、来たんですよ。当選金品が。
それは普通の封筒(ってそれを彼女が送ったんだけどさ)に入ってました。
さあ、今回こそは「現金一万ユーロ」「カリビアンクルーズ」「超大型テレビ」「天然ルビー」のどれかが当たったのか???
中には…

…ご覧いただけますでしょうか、何やら葉書よりひとまわり小さい紙の真ん中に貼り付けられたハナクソサイズ(別の表現はないんかい)の赤い物体(中央やや左の←部分です。見えますか?)。直径2-3ミリ。そう、それこそが「天然ルビー」そう、彼女はついにダマしなしで天然ルビーが当たったのです。
おーい、だれかー、これに本当に3-4ユーロの価値があるか調べてくれませんか?ちゅうか、
責任者でてこーい!
今度こそ彼女が何かを学んだことを切望しつつ、本日の日記はお開きと致します。ありがとうございました。
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2003年05月01日(木) |
もう一度アイルランドの力の抜け具合について語る |
アイルランドの力の抜け具合というネタに関しては何度となくこの日記で取り上げてますので読者の皆様はご存知かと思いますが、もう一度例を挙げて説明させてください。
木曜日の朝。会社に着いたのが7時45分。会社の始業時刻は8時。で、8時10分に私の直通番号ではなく、顧客用の回線からの電話。
私:「XX社です。おはようございます」 電話の相手:「Snigel?ああ、ちょうどよかった。私、Carolineよ」
Carolineは私の直属の上司。数週間前にカナリーアイランドに行ってその間私が死にそうになったあのA級戦犯。彼女も言うまでもなく8時に会社に来ていなければならない。なのに8時10分に電話をしてくるということは…。
私:「あ、おはよう。どうしたの?」 彼女:「あのねえ、私の姉が今日出産予定なのよ」
…そりゃよかった。で?それが彼女と何の関係が?
彼女:「まあ姉の出産って一世一代のイベントじゃない?だから今日と明日休むわ」
私から日本の会社にまっとうにお勤めの皆様に質問です。日本ではこれって二日休むまっとうな理由になり得ますか?
そりゃ家族が出産するってのは大きな出来事だ。その点では争わない。だけど、だからといって、二日も会社を休むか?出てきてから(…すごい表現ですが)病院に行けばいいと思うのは私だけ?なんで彼女と一緒に病院に張りついてなければいけないの?
で、彼女の上司、すなわちスーパーバイザーは9時からの出社。9時になりやってきた私はスーパーバイザーの彼女のところに行きCarolineから電話があったことを伝える。
スーパーバイザー:「何彼女はふざけたこと言ってるの?そんなのが二日会社を休む理由になると思っているの?彼女のケータイの番号は何番?今電話をかけるから」
とスーパーバイザーは本気で怒ってます。そりゃそうですよねえ、さしものアイルランドでもこんな理由で会社を予告無しに二日休まれたんではたまりません。
…というのは実は私の捏造でして、スーパーバイザーの反応は以下の通り。
スーパーバイザー:「え?赤ちゃんが生まれたの?男の子?女の子?で?まだ?明日も来ない?いいねえ、赤ちゃんかー」(←なぜか遠い目をしてます)
…アイルランドとはこういう国です。この力の抜けよう。過労死だのそういう言葉とは無縁の生活を送っています。まあそのおかげで私も髪の毛が減ったりだとか、胃に穴があくとかそういう目に遭わずに生活できているわけですが。
ちなみに、私のこの二日はまた例によって忙しかったです。しかも現在、過日クビになった私がOJT(ジョブトレーニング)をしたアイリッシュの代わりにあたらしいアイリッシュのOJTをしてたりするのでさらに忙しかったです。まあ、新しいアイリッシュ、前のに比べて100倍以上使えるので救われてますが。
まあこんなに力の抜けている会社ですので、私は6月のとある月曜日に病気になることにしました。実はですね、ひでかすがうちのアパートの住人でスコットランドに行きたいとこの数ヶ月ずっとほざき続けてまして、で、昨日Ryanairがまた例によりセールをやっていたのでグラスゴー(から遠く離れたPrestwickという聞いたこともない空港)までの航空券を買ったのです。税金抜きで
ダブリン→グラスゴー)4.99ユーロ(650円)
十分安いですが、帰りは…
帰り(グラスゴー→ダブリン)0.01ユーロ(1円)
税金等を入れてひとり4400円なり。
まあ私はRyanairに5ユーロ以上払ったことはないのでいいんですが、それにしてもこの会社、安い時を選べばこんなふざけた値段でスコットランドに行けます。スコットランドには未だ行ったことがないのでちょっと楽しみです。
その前の週はドイツに行ったりなんかして…金はどうするんだろう。…そのことはとりあえずカード破産するまで忘れよう。
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2003年04月30日(水) |
ちょっとした事件から見るアイルランド人とのつきあい方(その2) |
昨日の日記の続きです。
待っているうちに雨も止み、私は車の中でぼーっと待つ。こういう時にたばこを吸う人はいいなあと思う。ただぼーっとしているのでも手にタバコがあるのとないのではかなりの差があるような気がする。たばこを吸っていればなんとなくタバコを吸うことが目的でいるような感じだけど、ただぼーっとしているのはなんとなく格好がよくない。…などと壊れた車の前で格好を気にするなど愚の極致ですが。
まあやることもないのでイグニッションをひねったりしてみるものの当然車は反応を示さない。だいたいなんで給料日に車が壊れるねん?
工事現場の現場用のブルドーザーをトラックの荷台に乗せるまさに神業とでもいうべき技術に感心していると、フロントに
Recovery
と赤字で大書きされたトラックがやってきた。所要、電話から計って45分。うん、アイルランドにしては決して悪くない。
トラックの運転席から降りてきたのは私くらいの年齢のお兄さん。なんとなく数年前までシャコタンのスカイラインに乗っていたような感じの人(そういえば珍走団ふうの車ってこっちじゃあまり見かけないなあ。走り屋さん仕様の車はたまに見るけど)。
で、降りてきておもむろにボンネットを開け、取出したのはバッテリーブースター。
私:「あのー、ラジオもハザードもつくんできっとバッテリー上がりじゃあないと思うんですが…」 お兄さん:「やってみないとわからない」
で、バッテリブースターをつないでエンジンをかけようとするも当然かからない。自慢にならないけど私が車関係で分かるのはここまで。ボンネットを開けても
「エンジン脱落してないじゃん。何で走らないのよ?」
と真顔で言いかねないアホタレです。
で、この元珍走団ふうのお兄さんも実はあまり車のことを知らないようで。バッテリー上がりでないと分かると、
お兄さん:「こりゃ、修理工場に持ってかないとだめだね」
…うーん、4トンの免許さえあれば、この仕事、私にもできるなあ。
お兄さん:「どこの修理工場に持って行ってほしい?」 私:「どこにも行きつけの修理工場なんてないけど…」 お兄さん:「じゃあ、ボクの知り合いがやってるBallymunの修理工場に持って行こう」
なんでまあ数ある修理工場の中からBallymunの修理工場を選ぶかねえ?
Ballymun…この日記をしばらく前からお読みの方は、「かわいい赤ちゃんの写真」という日記をご記憶かなあとも思う。あのBallymun。10-15階建ての中高層アパートが並び、日が暮れてからはドラッグのやりとりがあちこちで行われ、しょっちゅう車が燃やされるあのBallymun。そういえば知り合いの日本人の女の子も車が盗まれて、散々乗り回された挙げ句に見付かったのはこのBallymunだったよなあ。
よりによってそんなとこに持っていきますか?あなた?
…とはいえ、実際のところ他に選択の余地がない。仕方がないのでBallymunの修理工場に持っていくことに。
お兄さん:「で、どうする?今から会社に行く?それとも家に帰る?」
時刻はすでに午前10時。トラブル発生からすでに2時間経過。陸の孤島にあるうちの会社、車なしでは到達するのは著しく困難です。最寄りのダブリンバスのバス停から歩いて30分はかかる(どういうとこやねん)。
私:「帰る。途中まで乗っけて行って」
そしてレッカー車の荷台が傾いたと思ったら、お兄さんはなれた手つきでワイヤーを使い車を引っ張りはじめる。数分後、車は荷台にしっかり乗せられた。
で、自宅近くで降ろしてもらう。
お兄さん:「じゃあ昼過ぎに電話するから。で、そっちに連絡するまで修理はしないようにするから。ちゃんと同意を得てから修理するからね」
と言いつつもらった名刺。
…怪しげな会社名と自分の名前。そしてケータイの番号のみ。うーん、信用できるんだろうか?
で、自宅から会社に電話して、今日休む旨伝える。
上司:「今日休む?全然オッケーよ」
…この辺がアイルランドも捨て難いと思う理由だったりする。
で、昼過ぎても連絡が来ない。午後2時ごろ電話してみると
お兄さん:「ああ、まだ車、レッカー車から降ろしてない」
…あんた、私の車をレッカー車に乗せたままどこをほっつき歩いているんですか?
で、午後5時。充電が終わったケータイが鳴る。
お兄さん:「ああ、修理終わったから。レッカー代入れて225ユーロね」
…ってあんた。「ちゃんと同意を得てから修理する」って発言はどこに納めるの?え?確かに車の修理にしては安くついたよ。だけどあんた「約束」ってもんがあるでしょうが。や・く・そ・く。
そののちドイツ語のコースが終わった午後9時。私は日も暮れかかったBallymunにバスで向かう。13番のバスはシティセンターで結構な数の客を乗せ、ならず者が吸うたばこの匂いを車内に漂わせながらBallymunへ。
で、Ballymunの中心でバスを降りると目に飛び込んでくるのは(推定)麻薬を警戒中のパトカー。ついでにおまわりさんも数人歩いている。ここではいつものことなんだろうけど、何でもない住宅地にこれだけのケーサツがいるとやっぱりこの辺は治安が悪いんだろうなあと思う(まあ逆におまわりさんが居るから安心と言うのも事実ですが…例えおまわりさんが丸腰でも)。
で、Ballymunの中心から歩いて10分。ガレージに行くと…誰もいない。ケータイで電話すると、
お兄さん:「ああ、今から行くから」
と言って数分後に、フルスモーク、金ぴかのアルミホイール、超走り屋さん仕様のスバルのレガシィでお兄さんはやってきた(ただしさすがに車内に紫色の絨毯を敷き詰めたりはしていなかった)
…やはりそっち系の人だったか。
結局、一部のパーツ交換で済みました。それにしても車が壊れるだけでここまで疲れるとは思いませんでした。もう壊れないでね>車
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2003年04月29日(火) |
ちょっとした事件から見るアイルランド人とのつきあい方(その1) |
月曜日の朝。小雨の振る中私はいつもと同じように家を出た。そしていつもと同じように車に乗り、いつもと同じように渋滞の始まった朝のダブリンを走っていた。
そしていつもと同じようにLUAS(現在急ピッチで工事が進んでいる路面電車)の工事のため車線が規制され渋滞している某通りへ。今日も例外ではなく渋滞中。左端の車線を進んだり止まったりしながらのろのろと進んでいると突然エンジンが止まる。
あれ?
あれ?
あれ?
エンジンがかからない(素泣)
どうしていちばん渋滞しているところでエンジンが止まるのよ?トヨタさんそりゃ古い車だけどあんたんとこToyota --- the best built car in the worldと盛んに宣伝してるじゃないの?なんで何の前触れもなくエンジンが止まるのよ?
イグニッションを回してみるも反応なし。うーん、困った。路側帯の車を止めるスペースすらない。絶体絶命。
意を決して押しましたよ。車を。
人には言えないくらい恥ずかしかったです。はい(でも日記には書いている)。
で苦労することおよそ50メートル。ようやく左側に路地があったのでそこに入れようとするが路地に入ったとたんに車が全く動かなくなった。理由は簡単。路面が石畳で凸凹してるから。そこに目に入ったのは工事現場のおじさんふたり。
私:「おじさん!悪いんだけど、車、押して!」
で、おじさんふたりに車を押してもらいついでにエンジンを押し掛けしようとするがダメ。仕方がないのでおじさんの許可を得て工事現場の出入り口の邪魔にならないところに車を停めて誰かを呼ぶことにする。で、日ごろ全く使わないケータイ、こういう時こそ役に立て…と思ってケータイを使おうとすると
で、電池がない(も一度素泣)
とりあえず会社に電話を入れようと公衆電話を探すが、ない。公衆電話って必要な時に絶対に見つからないですよね。最近の日本は公衆電話が減っているそうでして。アイルランドで減っているかどうかは知らないけれどアイルランドの場合あっても壊れているということが多数。
で、ホテルを見つけてそこの公衆電話を使おうとするが…クレジットカード専用。クレジットカードは持ってたけど使いたくなかったので他を探す。
さまようこと数分、ガソリンスタンドの中にようやくまともな公衆電話発見。8時になったのを見計らって会社の上司に電話を入れる。
私: 「かくかくしかじかで遅れます。あ、ところで誰かレッカーの番号知らない?」
で、数分後、いくつかのの電話番号をもらった私。
私:「XX通りで車が故障したんだけど、ひっぱりに来てくれる?」 相手:「XX通り?遠いからやだ。電話番号あげるからここに電話してみ。その近所の会社だから助けてくれると思うよ」
で、言われた番号にかけると
相手:「え?どこで故障したって?」 私:「XX通りなんですけど…」 相手:「道が混んでるからやだ」
…断るにしてももう少しまともな言い訳はないものか(ため息)
私:「誰か知ってる人はいないの?」 相手:「ああ、この番号なら…」
といわれた番号。
相手:「今日は昼までは予定がいっぱいだねえ」
昼までレッカーの予定がいっぱいねえ…。確かにさっきよりはまともな言い訳だが。
私:「誰か知ってる人はいないの?」 相手:「ああ、この番号なら…」
といわれた番号は
一番最初の番号やんけ!
出ました!アイルランド名物、たらいまわし永劫回帰の刑!
私:「これ、さっきもらった番号なんですけど(怒)」 相手:「あっそう、そりゃ悪かったねえ。でもそれしか知らない」
脱力
で、会社の上司からもらった番号も同じように全滅。
私はもう一度会社に電話をかける。
私:「もらった電話番号全滅だった…」 上司:「わかった。いまゴールデンページ(日本で言うところのイエローページ=職業別電話帳)で調べるから」
再び電話をかけること数件。ロールプレイングの要領でようやく
私:「XX通り。来てくれる?」(←あいさつ抜き) 相手:「30分くらいで行ってあげるよ」
という業者を発見。電話を切って思ったこと。
あれ?そういえば車のナンバーも聞かないで本当に来るのかよ?
で、まあこれ以上はどうしようもないから車に戻り来るかどうか自信のないレッカーを待つことにした私。むろん30分と言われて本当に30分でアイリッシュがやってくると思うほど私はおめでたい性格をしていないのでのんびり待つことに。
さてさてレッカー車はやってくるのか。そしてSnigelの運命はいかに?続く。
日記才人の投票ボタンです(ご協力感謝)
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