なべて世はこともなし
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2003年06月12日(木) ビザ更新騒動記−これを読んでもあなたはまだアイルランドに住みたいですか(6)

ただいま午後5時。仕事をする気全くなしです。だって金曜日だもーん(←これが正当な理由になるのはきっと世界広しといえどもアイルランドくらいではないだろうか)。

さて、ビザ更新騒動記、引っ張りに引っ張って本日堂々の完結です。まずは以前の日記をお読みでない方はこちらから。

関係日記一覧(未読の方はまずは下の日記からどうぞ)

3/24の日記
6/2の日記
6/3の日記
6/4の日記
6/5の日記
6/9の日記


かくして、ドイツに行った私。2週間のビザのおかげで入国時も全く問題なし。 もっと正確に書くと、アイルランドでは出国審査はありません。あ、もしかするとアメリカ行きはあるかも知れないけど乗ったことがないので分からない。ハンガリー行きも含めてヨーロッパ方面行きの時は出国審査はないと言い切れます。


この事実を裏から読めば、どんなに長くアイルランドに不法滞在していても出国時バレなければ大丈夫…とか私はそんなことは書きませんよ。ましてや、一度不法就労で国外退去処分になったニュージーランド人が、なぜか現在のうのうとダブリンで働いてるとかそんなことは私は決して書きませんよ。


ちなみに、「え?空港の航空会社のチェックインカウンターで航空会社の職員がパスポートをチェックするのは何?」とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、あれ、航空券の名前とパスポート上の名前が一致してるか見てるだけです。もっと正確に言えば、ビザがいる目的地に行く場合に目的地のビザを持っているか確認することもありますが、出発地に合法的に滞在していたかどうかなんて航空会社の知ったことじゃありません。


まあかくして問題はアイルランドへの再入国時なわけですが、私の今回の旅行の場合、イギリスはロンドンヒースロー経由だったので、イギリスで入国審査を受けます。ここはアイルランドのスタンプさえ押してあれば文句を言われる可能性はなく、ダブリン空港でもこんな会話でした。


係:「あんた、ここで仕事してるの?」
私:「はあ…」
係:「アイルランドは好きかい」
私:「悪くないね」
(←正直に答える必要などあるはずもなく)


平和そのもの。


かくして当座の問題は解決して数日間ビザの件は完全に忘れていたのですが、翌々日からスコットランドに行くという先週の木曜日の段階になって、ああ、そういえばと思い総務のBredaに「ビザ届いた?」とメールを書くと


彼女:「あなたのビザなら先週とっくに届いてるわよ」


…火炎放射器を買える通販をご存知の方は掲示板にてお知らせください。


で、翌金曜日、再び昼休みを使いイミグレーションオフィスへ。今回は26人やはり30分程度待ち。これまたやる気のなさそうな兄ちゃんが私の個人情報をコンピュータに入力します。まあコンピュータを導入したことは評価できますが。


で、黙ってキーボードを叩いていた兄ちゃんは…


係:「あんた、このビザ、今日もらったでしょ?」
私:「は?先週ですが」
係:「いやね、あんたのビザ、このコンピュータ上に出てこないんだよ。ゆえにスタンプ押せない。また来週来てね♪



だ、脱力。


だいたい、コンピュータ上でビザが来てるかどうか見れるなら、なんで労働許可証の原本をここまでもってこいとか言うねん!いや、このイミグレーションオフィスに持参するのはまだいい。だけど、なんでアイルランドから出国する度に就労許可証の原本を持参しろとか言うんだよ!コンピュータ上で見れるなら必要ないじゃねえかよ。お前ら耳から手つっこんで奥歯がたがた言わすぞ。ゴルァ!(←誰やねん。お前)


というわけで、掲示板上で「アイルランド再入国時は就労許可証の原本を提示しないといけない」という指摘がありましたが、私はそんなもん知ったことじゃありません。持ってきませんよ。だって彼らシステム上で見れるんだから。アホらしい。


スコットランドに行きましたがその帰りは3つあるターミナルのうちでももっともいい加減な入国審査をするゲートAに到着。ちなみにゲートAはその昔はイミグレーションはなかった。要は、国内線扱いのターミナルだったのよねん。ここでの会話。


係:「仕事してるの?」
私:「はあ…」
係:「何してるの?」
私:「会社に最大限の利益をもたらすために、へ理屈をならべてお金をできるだけ払わないように、またできるだけ遅らせて払うようにするという任務を与えられております



係のおっちゃんは笑いながらパスポートを返してくれた。


で、話は今日(金曜日)に飛びます。今日も昼休みを使ってイミグレーションオフィスに行ってきました。今日は10人(15分)待ち。係はまた別の、幼稚園の園児のような青のチェックのシャツを着たこれまたやる気0の兄ちゃん。今日の会話は


係:「あんた、結婚してるの?」
私:「ちょーシングルっす(absolutely single!)」
係:「『ちょーシングル』ねえ」
私:「最近は、結婚してない人のほうが結婚のことを知っていると思いません?あ、ところであなたは結婚してるの?」
係:「ちょーおっけーよ(absolutely fabulous)」
(←日本語に訳すとマヌケこの上ありませんが)
私:「あ、要はシングルなのねん」


…こんなばかな会話をしてハンコをもらって帰ってきました。人生をナメたガイジンと仕事をナメたお役人との会話ですな。


まあ、かくして3月以来の3ヶ月にわたる騒動は終わったわけですが…疲れました。毎年こんなことやってられるかというのが正直なところです。かくして私の騒動はこれで終わりですが、読者の皆様の中には未だに苦労されている方がいらっしゃるようで。「頑張ってください」なんて言っても空しく響くだけでしょうが、でも、それ以外に言いようがありません。頑張ってくださいね(はあと)。



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2003年06月11日(水) セクハラについて考える

昨日ジムのプールに行くと、偶然水泳のコースをやってました。いえ、正確には水泳のコースではないです。何と言ったらいいのでしょうか。プールの中でやるエアロビ…と言ったらいいでしょうか。要するに泳ぐのではなくプールの中でワンツーワンツーしてました。アイリッシュのハムのように美しいご婦人方の水着姿でのワンツーワンツーはなぜか



(資料写真)




文明堂豆劇場を彷彿とさせてくれます。で、彼女たちおよそ15人がワンツーワンツーするので私はまっすぐ泳げません。ものすごい波が立つのです。うーん、これってセクハラ発言になるのかな?というわけで(苦しい流れですが)今日のお題はセクハラです。


「セクハラ」と聞いて何を思い浮かべますか?セクハラ。言うまでもなく「セクシャルハラスメント」つまり「(主に職場での)性的な嫌がらせ」のことですな。


どうもこの言葉を聞くと、コドモの時に読んだマンガの影響か、巨大なメガネをかけたお局OLがささいなことで男性社員を糾弾している姿を思い浮かべてしまいます(むろん、実際はそういう次元ではないことは下にも書く通り重々承知しています)。


アイルランドでもこのセクハラに関しては会社内でも新規に採用された新入社員に対して説明会をしたり、その流れで注意文書が回ってきたりとけっこう気を使っている…というのは表向きだけで、職場内ではきわどいジョークなんかが飛び交ってます。特にメールでのジョークはその筋の人が見たら青筋を立てて怒るのでは…というのが少なくありません。


かくして、アイルランドのセクハラは所詮は会社のポーズ…くらいにしか思ってなかったのですが、これ、私のとんでもない思い違いであることを思い知らされました。


2/23の日記で私がOJT(トレーニング)をしたアイリッシュの社員がある日突然解雇された話をご記憶でしょうか?私は彼が使えないからだと勝手に判断してましたが、実はそれがとんでもない間違いだったということに気がつかされました。


数ヶ月前に会社を辞めた別の同僚。彼と久しぶりに会いました。むろんパブで。ただし、私は車で行ったので酒は一滴も飲んでません(ホントです)。で、彼が言うのです。


彼:「Ericがクビになったホントの理由を知ってる?」
私:「え?使えなかったからじゃないの?」
彼:「それだけである日突然予告無しにクビになると思う?」
私:「思わない」
彼:「ホントの理由を知りたくない?」
私:「知りたい(はあと)」
彼:「とある女性社員が彼をセクハラで訴えたらしいんだよ」
私:「え?」



何でも聞けば、ある女子社員が資料室で棚の上のほうの資料を取ろうとしていたんだそうな。で、そこに偶然Ericが入ってきて、目の前にあるミニスカートからのぞくふとももとミニスカートの中について何らかのコメント(正確な言葉は分からずじまい)をしたらしいのだ。それもちょっと受け入れられないどきつい言い回しで。で、それを女子社員が訴えてそのまま彼はクビになったという。


彼:「この話、会社の誰にも言っちゃだめだよ」


…というわけで誰にも言えないのでこの日記に書いてます(←をいっ!)。


ただ、彼の場合、このセクハラが直接原因とはいえ、会社は使えない彼を何とかして解雇しようと理由を探していたような気がします。このセクハラ騒動はどうも渡りに船だったと思われます。


もっと穿った見方をすると、Ericは残念ながら課内の8割を占めようかという女性社員に不人気でした。そうでなければ彼の発言も(むろん発言内容にもよるでしょうが)冗談として受け流せてもらえた可能性があるはず。とすると、彼の発言、自爆とはいえ揚げ足を取られたことになるのかなあという気もします。


はい。私、セクハラを今日からもっと真剣に考えて妙なことにならないようにしたいと思います。だんだんトシを取ってきたし、このまま行くと単なるスケベ中年社員へまっしぐらなので。


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2003年06月09日(月) ビザ更新騒動記−これを読んでもあなたはまだアイルランドに住みたいですか(5)


スコットランドから帰ってきました。久しぶりに旅行をしたという気分です。ま、この話は例のビザの話が完結し次第ということで。

という訳で続きです。

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3/24の日記
6/2の日記
6/3の日記
6/4の日記
6/5の日記


かくして昼休みに会社公認のおサボりでイミグレーションオフィスに行くことになった私。悪名高き恐怖の館だったHarcourt StreetからTara Street駅のすぐ脇に引越ししたイミグレーションオフィス。読者さんの報告で朝の6時からチケットのために並ばなければいけないとかいう異常な状況はだいぶ改善されたという話を聞いてはいた。さあ、どうなったやらというわけで、行ってみました。


うん。確かに改善されたわ。


待合室は以前の3倍の広さ。窓口の数も以前が5だったのに比べいまは15。あ、ただしそのうち開いているのはせいぜい5つですが、でも以前は2つくらいしか開いていなかったからこの点からも改善されたということができる。何よりも再入国ビザの申請と滞在ビザの申請が別の窓口になっていることが評価できる。


ただ、待合室は、あまり長く居たくないと思わせるに十分の一種異様な雰囲気があり、で、床にゴミは舞いコーヒーはこぼれ、ついでに完全にタガが外れたバカ子供数人が待合室中を走りまわり(親はどこだ?)アイルランドにいるガイジンのモラルがあまり高くないのではないかと思わせる。まあ、ゴミに関して言えば、表通りの歩道に舞うゴミの数とここの床に舞うゴミのどちらが多いかは検討の余地があるような。


何より私を驚かせたのはトイレ。汚くてペーパータオルや石鹸が切れていたのはまあ当然としてもトイレおよびトイレの前のホールの電灯はなぜか不快な青色。…この特別な電灯って確かトイレに居座って薬物を使うのを防ぐために導入されたんじゃなかったっけ?ということはなんですか?ケーサツのお膝元で薬物を使ってるアホタレというかどっかの都知事のいうところの「不良ガイジン」がいるんですか?善良なガイジンとして言いたい。「そんなアホタレは国外追放しろ」


閑話休題。チケットを取ってわずか30分で私の番がやってきた。これ、私が語学留学をしていた96年当時の状況に戻った感じ。この時間の短縮ぶりには素朴に感心する。


で、多額の現金を扱う銀行でもないのに厚いガラスの向こうにいるのは開襟シャツに安っぽいズボン姿の私より年の若そうな兄ちゃん。そして私は会社から直行でスーツ姿。傍から見るとどっちがお役人なのだかわからない。で総務のマネージャーの手紙を見せると、読みもせずに


担当者:「就労許可証下りてないの?じゃあダメだね」


と一言。私もひとこと


私:「手紙を読んでから言え!」(怒)


あからさまに嫌々兄ちゃんは手紙を読むと


担当者:「明日から商用でドイツに行くの?」

商用ねえ。いつから私は商用でドイツに行けるようなご身分になったんだ?などと思いつつ、


私:「そ。だから1ヶ月でいいからハンコくれ」
担当者:「ダメ」
私:「じゃあ2週間」
担当者:「2週間ならいいよ



商談成立(はあと)


…ってそんなことでいいのか、アイルランド?いつからビザの滞在期間は「応相談」になったんだ??しかもビザは2週間のはずがキリのいいところで6/15まで。つまりほぼ3週間有効。い、い、いい加減だ。慣れてはいるつもりだけど、このいい加減さにはどうしてもついていけない。


で、例によって、残りページの少ないパスポートの1ページをまるまる使って2週間分のスタンプをもらう。うん。とりあえず問題解決…というか先送りに成功。


で、はっと気がついた。


こんなことができるなら、ビザが下りてようと下りてなかろうと関係ないじゃん!考えてみたら、おとといビザが下りたという事実は何の役にも立ってない!


で、会社に戻るとなにやら総務のBredaが、


「私のおかげでビザが下りたのよ。私がSnigelが商用でドイツに行くからと言って何度も電話をかけて、特別に早くしてもらったのよ」


と言っていたと聞いた。わかった。助かったよ。ありがとう。でも言わせてくれ。あんたが3月の初めにさっさと書類を揃えて当局に提出さえしていればこんなことにはならなかったという事実にお前は気がついているのか?


疲れ果てたSnigelは、翌日の朝1便でドイツへ。この話、あともう1回だけ続きます。



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2003年06月05日(木) ビザ更新騒動記−これを読んでもあなたはまだアイルランドに住みたいですか(4)

いつの間にやら、この日記もその4まで来ました。「引っ張りすぎや」とお怒りの方、ちなみに私は最低その6、あわよくばその8まで引っ張りますが何か?

そういう訳でここに関連日記一覧。お読みでない方はあちらからどうぞ。あ、今日の日記、話の性質上「事実とはちょっと異なるフィクション」とさせていただきます。まあ、行間を上手に読んでください。


3/24の日記
6/2の日記
6/3の日記
6/4の日記


で、部長がぽんと投げて来たメール。


はい、掲示板でご指摘の通りです。私は「転送」ボタンを押したつもりが「返信」を押しておりました。つまり、「総務は使えん!」と書いたメール、同僚ではなく総務のマネージャーに直送してしまったのです。(うにさんネタばらしありがとうね=邪笑)


かくして総務のマネージャーは


「今ビザの申請をしている。なのに、このSnigelのメールは失礼かつ人を傷つける内容だ。Snigelを処分せよ!」


とお怒りの様子。ま、お怒りごもっとも。


部長:「…Snigelはよくやってくれている。しかしこのメールは看過できない。ゆえに、訓告処分とします」


日本はどうかまともに就職したことのない私ですので日本の事情は知りませんが、アイルランドのフツーの会社、ストライク3回でアウトです。すなわち、ストライク1こと訓告処分、ストライク2こと戒告処分、でお次は懲戒免職とあいなるわけです。でもなかなかいませんよ。こんなくだらんことで訓告処分ももらうアホタレは。フツー訓告処分は、遅刻が多いとか、何か取引先と大きなトラブルを起こしたとかいうのが原因でして。総務のマネージャーにアホなメールを送って訓告処分になるやつは…ただの最バカですね。


で、この時点でビザが切れるまであと1週間。…というか、翌週の金曜日の朝には私はドイツに飛んでいるのでこの日、5月23日から考えると、残りは月・火・水・木の4営業日しかない。私も留置場に行ければ孫の代まで自慢できるなあ…この際だからデジカメちゃんと充電して行ってみようかなあ。まあ留置場にいけなくてもいい日記のネタになるなあ…などと、不謹慎というか能天気なことを考えはじめる。


ところが話はそうは行かなかった。というのも、このおマヌケ電子メール誤転送事件のおかげで私のビザの問題は私の部長の知るところとなり、しかも部長はこの総務のマネージャーとあまりうまくいっていない(と思われる)ことから、何と部長は総務を無視して副社長に直訴。で、副社長から総務になにやら雷が落ちたらしい。転んでもただでは起きないSnigelの真骨頂と言ったところか(=ミョーなところでミョーに運がいい)。


で、どういういきさつだかは私の知る由もないが、何やらミョーな方向からミョーな圧力を当局にかけたらしく(一説では何やら会社の上層部は当局と太いパイプがあるとかないとか。真相は不明だし、それくらいで当局が動くとも思えない)、なんと金曜日の午後に当局をつつき、翌週の火曜日には総務のBredaからメールが来た。


「Snigel

本日火曜日あなたのビザが下りたとの連絡が入りました。ビザは木曜日までに郵送で会社に届きます。

Breda」



…ここで話は終わりと思うでしょ?甘い。とっても甘い。


当局からビザは下りた。で、ここで話は終わらないのです。このビザを持ってイミグレーションオフィスにいかねばならない。で、パスポートにハンコをもらって初めてすべての騒動に決着がつくのです。


水曜日。当然ビザ来ない。私が当局まで出向いてビザを窓口で受け取ることも考えたが、すでに郵送したとのこと。


木曜日。金曜日の朝にヒコーキに乗る私にとってこの日が最後の機会。前にも書いたけれど、「アイルランドの国内向け郵便物の90%以上は翌日には目的地に届いている」そうです。当局のオフィスから私の勤める会社まで直線距離で約10キロ。翌日に着かないわけはない。


でも着かないんですよねえ(コメディの定石)。


かくして会社にパスポート持参で、会社が終わり次第イミグレーションオフィスに行く準備の整っていた私。ビザが着くのを待つのみとなった私。が、会社に着いた数百通の郵便物の中に私のビザはなし。偶然、別件で私の机にやってきた部長に世間話を兼ねてその話をすると


部長:「何!大変じゃないか。ちょっと待ってろ」


と言って自室に戻る。1時間後に彼は私の前に封筒を持ってやってくる。


部長:「ほら。総務のマネージャーに一筆もらって来たぞ。今、すぐ、ケーサツに行ってこい。最寄りのケーサツでいいんだろ?」
私:「いえ、Burge Quayまで行かないといけないんですが」
部長:「ああ、そうか、とにかく行ってこい」
私:「あれ、でもXXの件は?」
部長:「ビザの方が大事だろう!」



ラッキー♪


こうして部長公認で昼休みの時間帯に車を走らせて私は町中のイミグレーションオフィスへ。ビザではなく総務のマネージャーの手紙を持って。そこでの話は…来週に続く。


なお、まことに勝手ではございますが、週末はスコットランドなんぞに行かせてもらいます。ゆえに更新はありませんのでご了承ください。あれ、ビザはどうなってるのかって?先走って書くと、...投票ボタンを押してください。



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2003年06月04日(水) ビザ更新騒動記−これを読んでもあなたはまだアイルランドに住みたいですか(3)

今日(4日)から高校を卒業予定の生徒によるLeaving Certificateテスト(卒業試験とでも訳すべきかな)が始まったそうです。これ、今後の人生をもちょっとは左右しかねない大事な試験らしい。日本で言えば大学入試センター試験になるのかなあ(ちょっと違うか)。受験生の皆さん、持っている力の限り頑張ってくださいね(完全ボーヨミ)。


さて、昨日の日記の続きです。


なんだかんだで忙しかったことも手伝って、ビザの件はしばらく放置。何せ待つ以外大したことは出来んもんね。で、5月も半ばを過ぎ、20日になった。で、知人の勧めもあって私は総務のマネージャーにかなり丁寧なメールを書く。


総務のマネージャー様

私のビザは今月末、あと10日で切れますが、まだ新しいビザは発給されていないようです。政府のホームページによると、発給まで8週間かかるとのことですが、その8週間はすでに経過しています。ちょうどビザが切れる時期にドイツに行くので現在ビザの状況がどうなっているか調べてくださると幸いです。

Snigel



という内容のメールを丁寧にでもくどくどと書く。


すると総務のマネージャーからメールが来て


Snigelさん、

この件はBredaに任せています。何かあったら連絡します。

マネージャー



…要約ではありません。これだけのたった2行のメールが返ってきました。


で、数日後、私以上に心配している同僚が「ビザどうなった?」とメールを書いてきた。で、私は、その同僚に総務のマネージャーから来たメールを転送して、


「これだけ、総務は本当に使えん」


とたった一行書いて送った。が、同僚からは返事は来ない。私も忙しかったし、同僚も忙しかったのでそんなことはすっかり忘れてしまった。で、数時間後、私は思いがけず部長の部屋に呼ばれる。部長の小部屋に行くとそこには副部長もついでに姉に赤ちゃんが生まれると連休を取った私の直属の上司も。


嫌な予感。すんごく嫌な予感。


部長:「Snigel君。後ろのドアを閉めてくれたまえ」


ますますすんごく嫌な予感。


ちなみにこの部長。私はすごく好きですし尊敬もしています。部長も私のことを信用してくれてますし、実際今も、部長じきじきの依頼でちょっとしたレポートをまとめていて、明日提出するところです。副部長に関しては、私はあまり多くを知りません。ただ、今まで同業他社で責任者をしていたこともあり、結構な切れ者だと私は思ってますが。


私が部長の向かいに座ると部長はおもむろに


部長:「君のビザの件だが…」


キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!


部長:「大変に残念だが、君のビザの更新はうまくいかなかった。残念ながら君を解雇せねばならない」


…とでも言われるのではないかと思い、本気で身を固くしました。実際そういう場の空気でしたから。


部長は続けます。


部長:「君のビザの件だが…君、とんでもないことをしでかしてくれたらしいな」


ん?私が何かした?私はあみんのようにただビザを待っているだけだぞ。なんだか私が思っているところとは別の方向に話が進みそうな気配だぞ。


私:「はあ…私がいったい何をしたと…。身に覚えはありませんが」


部長は私に一枚の紙を投げてよこす。総務のマネージャーからのメールのコピー。


そこには私が失禁しかねないとんでもない衝撃の内容が書かれているのだが、その内容は明日に続く。





このビザの件に関してはメールを中心にして意外なほどの反響を頂いています。この件がアイルランドに住んでいる日本人にとっていかに身につかされる問題かを改めて思い知らされています。今日もダブリン以外にお住まいのとある方からメールをいただき、この方もかなり苦労されている旨のことが書かれていました。本当にここで公開したいくらいの切実なメールなのですが…(切実な内容ゆえに公開できないという二律背反に悩まされています)。


結論めいたことを先走って書いてしまうと、ガイジンとして生きるって本当に大変ですよね。ま、この続きはまた明日。


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