なべて世はこともなし
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2005年01月09日(日) 得をしたのか?パブでのこんな話

ここ数日、掲示板等の反応が鈍い…ちゅうか反応がありませんが、皆様いかがお過ごしでしょう。今年はあまり肩肘はらずに駄ネタでも更新しようと決めてますのでよろしくです。つまり、今年は「質より量」で勝負というわけです。


今日もお仕事でした。それでも日曜日はまあ、いらん電話がかかってくるわけでもなくリラックスした雰囲気で仕事ができるので好きですが。あとは、ここだけの話として、昼休みにパブでSunday Roast(日曜日のランチ)といっしょにビールを飲む…しかも図々しくもそのレシートを会社に回すということができるのでいうことはありませんが。あ、さすがにビールは経費で落とそうとはしませんよ。


クリスマス直前の日曜日もやはり仕事でした。ただ、この日、このパブでちょっとした「事件」が起こりました。


この日働いていた酔狂は私を入れて3人(二人はアイルランド人)。で、昼休みにパブに行きました。で、お昼ご飯を注文。まずは飲み物ということで、Erdinger(ドイツのビール)と、サイダー、ハイネケンを頼んだところ、サイダーの代わりになぜかバドワイザーが運ばれてきた。まあ、これはよくある話。


で、ご飯がやって来て、食べた。まあおいしかった。で、私が一括して払って会社に請求するということになった。で、カウンターに行ってクレジットカードで計28ユーロなりを払う。で、サインした後でレシートをくれと頼む。順序が逆なのは認めます。これは私のミス。でもね、28ユーロというのはちょうど妥当なくらいの値段だったから私も心配していなかったのだ。


で、レシートをもらうと


なぜか赤の他人のレシート


しかも、もろにビールとか何とか書いてある。これじゃあ会社に請求できない。


さっそくそういうふうに言うと


バーマン:「なんでサインする前に言わないんだよ(怒)」


…お前がサインする前にレシートをくれなかったんだろうが。


とりあえず新しい(正しい)レシートを出すように要求すると


バーマン:「コンピュータが壊れた。レシートは出せない」
私: 「ちょっとくらいなら待つからレシートちょうだい」



で、カウンターで待っていたのだが、コンピュータは直らない。のみならず、なにやら厨房とカウンターがケンカをしている模様。私の相手をしていたバーマン、電話で厨房と罵り合っている。で、あまりに興奮して電話を引っ張ったおかげで、電話が線ごと抜ける。するとこのバーマン、電話を床に叩きつける。何があったか知らんが、脚の前での振る舞いではないことは確か。


で、待つこと15分。暇だったのでメニューを見て計算すると合計38ユーロ。つまり10ユーロ得していることに気がついた。なのに、私は何を待っているんだ?(会社に経費として請求するためのレシートですが)。なんだか腹が立ってきてついに私はキレた。


私:「あんたねえ、いつまで待たせるんだよ。はっきり言うとねえ、オレのほうが金を負っているんだよ。レシートが出せないなら俺は帰るよ」
バーマン:「いいよ。帰って」



…商売というものをいったいどういうふうに考えているんでしょうねえ。この人たちは。


で、翌日、そのビールのレシートを持って経理に行って、正直に事情を話すと…


経理:「いいわよ。得したじゃない」


と28ユーロをくれた。


パブもいい加減なら、経理もいい加減だなあ。


まあ、このいい加減さがアイルランドといえばそうなんですけどね。


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2005年01月08日(土) 無理難題?駐車場の枠線引き

今週の初め、会社に行ってみると駐車場の一部が使用禁止になっておりました。今まで駐車スペースの枠を引いていなかったので駐車の枠をアスファルトに書くことにしたらしい。それ自体は歓迎。みんなテキトーに停めるから、いつも7人がけの電車の座席に6人で座るような中途半端なスペースが空いていたから。…まあ、もっとも、駐車の線を引いたからといって、それを守るかどうかは非常に微妙なところなのですが。ともあれ、昼日中に若いアイルランド人の二人組が、半日がかりで線を引いて帰りました。


ただ…


線がどう見ても一定の幅に引かれていない


で、翌日、前日の二人組が再びやってきて前日に書いた線を消して書き直し、新たな線を引いた。


今度は、角の駐車スペースが妙に広い


で、翌日、前日の二人組がみたびやってきてさらに線を引き直して新たな線を書き直した。


今度は、反対側の角の駐車スペースが妙に広い


というわけで、前日の二人組がまたやってきてさらに翌日線を引き直して書き直し。


かくて、駐車場の線を引くのにかくて四回書き直すという、常識じゃ考えられないことをしてくださいました。


ほらね(これが冗談ではなくて本当というのも情けないが)。









ひとこと突っ込ませてください。


フツー、こういうの、巻尺とチョークか何か使って測ってから線を引くもんじゃないかい?4回も書き直してあんたら、どれだけの時間と労力を無駄にしたか分かってんの?


まあ、他は知りませんが、この二人組にとって駐車の枠を引くというのはかなり困難を伴う作業だったようです。で、そのせいかどうか知りませんが、ペンキの空き缶を駐車場に放置したまま帰ってしまったようです。






イージーライン


全然イージーじゃないじゃないか!


今度気をつけて見てみてください。道路の線、たまに中央線が明らかに道路の中央じゃないとこにあったり、点線がイビツだったりするところがありますから。


で、今日は今日で、会社の前で地中のパイプを何らかの理由で掘り返す作業をしてました。今日は風は冷たく外で作業をするにはちょっと…いえ、かなり辛い日だったと思います。しかも、朝のうちは冷たい雨が降ってましたしそんな中、作業員の方はお元気にも






半ケツ


で作業をされておりました。


…寒くないんですか?


ところで、そろそろ、一度飲み会でもやりません?真実紀行掲示板に投稿しておきましたので、良かったらご覧くださいませ。

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2005年01月07日(金) tsumani募金。したかったのに...

スマトラ沖の地震と津波の報道を最初に見たのはドイツ。で、アイルランドに戻ってきてからも、このニュースで未だに持ちきり。そんな中「tsunami」という言葉が完全に英語(とドイツ語)になっていることがすごく気になります。いわば、「tsunami」対策は日本が得意とするところなのかなあ…もし、日本で同じことが起こったら、犠牲者はもっと少なかったのかなあ…などとあまり意味のない「もし」を考えてしまいます。そういえば、「tsunami」って歌、だれか有名どころが歌ってたような記憶が。


で、ご存知の通り、日本が5億ドル出すと言えば、ドイツは5億ユーロ出す…などとかなり巨額の支援が集まりつつあるようです。私はそういう大局的な見方はできませんが、身近な話として、私の身近でも義援金を送る人がたくさんいるようです。アイルランド人で最初に遺体が確認されて無言の帰宅をしたあの女性も、実は私の「知り合いの知り合い」でして、アイルランドはそういう話がよくあるから、もしかしたら、他人事のように感じない人も多いのかなあという気もします。


さらには、ビンボーなはずの私の彼女も一万円を超える金額を義援金として送ったり、今日は、赤十字が中心になって、「今日一日分の給料を寄付しよう」という運動をしているようです。


正直なところ、私は普段は募金と言うものに消極的です。というのも、本当に私が募金した額が必要なところに届くのかが疑問だったりするからです。わかりやすいところでは、本当に、私が募金箱に入れたお金を、募金箱を持っていた人は自分の懐にいれて焼き鳥屋に一杯やりに行くことなしにちゃんとしかるべきところに届けるのか、今回の地震の例で言えば本当に被害者の元まで届くのか…。


とはいえ、やっぱり今回のこの甚大な被害を見て募金をしないというのも考えもの。たとえ半額しか被害者に届かないとしてもやらないよりはるかにマシ。そんなことを思っていると、ラジオで通勤途上の某交差点で本日25人もの目立つ格好をした人たちが募金活動をしているとのこと。…ならばということで少し遠回りしてその募金をしているという場所に行ってみました。


誰もいませんでした。


募金、できず。



まあ、こんな横殴りの雨の中、街頭で募金をしろというのはひどい気がしますがでもラジオで言っておいて誰もいないと言うのもいかがなものかと。とりあえず、少ないながらも募金をするつもりです。こういう「助け合いの精神」の中に、ちょっとクサいですが、人間の優しさを見るような気がしますから。


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2005年01月06日(木) 人類みな兄弟。神父さんも?

本日は、「コールセンターのバックアップ」に駆り出されておりました。コールセンター、日本的にいえばサポセン…ありていに言ってお客さんからの電話番です。ただあくまでバックアップなので、もし、コールセンターの担当が全員電話に出ていて誰も電話が取れない…という時に、私のところに電話が回ってくるようになっているわけ。


で、ちょっとした数の電話を取ったのですが、ちょっと赤っ恥体験をしました。


私:「XX社です。ご要件は何でしょう」


電話の向こうはのんびりした感じの中年男性。


相手:「ちょっと、聞きたいことがあるんだけど…」
私:「それではお客様番号を頂いてよろしいですか」
相手:「12345です」


私はコンピュータに出てきた相手の個人情報を見て、固まってしまった。ふだんなら…


私:「お名前を頂いてよろしいですか?」(本人確認のため)
相手:「Smithです」
私:「Smithさんですね…」



となるわけ。要は、私、少なくとも最初くらいはお客さんの名前をちゃんと呼びたいと思ってます。具体的にはMr Smithとかなんとか。


これが意外と思われた方は、多分アイルランドに住んだことのない方。肩の力の抜けたアイルランド、Mrなどのていねいな形で呼ぶことは少なく、いつもJohnだのJamesだの下の名前で呼ぶ。これって、かなり便利な文化で、相手を何と呼ぶか悩む必要がないわけ。しかも英語には、誰にでも使えるyouという便利な言葉もあります。


その対極にあるのが聞いたところではオーストリア(オーストリアの読者のKさん、ご無沙汰してますがお元気ですか?)。ここ、Dr SmithさんをMr Smithさんなどと呼ぼうものなら無視するような文化らしい(インケンだー)。ドイツ語圏はこと、肩書きにうるさいらしい。


で、うちの会社にかけてくるお客さん、アイルランド人以外のほうが多いので、アイルランドの下の名前で呼ぶ慣習は通用しない。かくして、いつもつとめてMr Smithさんと、苗字で呼ぼうとしているわけ。


で、話はさっきの個人情報を見て固まったとこに戻ります。このおじさんの職業を見て私は凍ってしまったのです。


職業:「神父」


神父さんですか。…それはいいですが、神父さんっていったい何と呼べばいいの?コンマ数行考えて私の口から出てきた言葉。


私:「Brother Smith. What can I do for you?」


言った瞬間に、ものすごい違和感と同時に、某黒人バンドのくだらないラップ音楽が頭の中によぎった。Hey Brotherって。


違う。何かが違う。神父さんはBrotherとかいう称号ではない。


どうしても思い出せない、つまりウナギの小骨がのどに刺さったような違和感を覚えつつ、数秒思い出そうとするが思い出せない。


私:「ええーと、あのー、そのー、神父さんってなんておよびすればいいんでした、あれ、ええと、そのですね、ご要件は何でしょう?」


電話を切ると横でアイルランド人が笑ってました。


同僚:「それを言うならFatherでしょうが!」


…そうでした。Father Tedというのがあったじゃないですか。


その同僚いわく、別にFather Smithなんて呼ばなくていいとのこと。特にキリスト教徒ではない私は。今日もまた少し賢くなりました(ホントかよ)。


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2005年01月05日(水) M50でつながる強風と物価の関係

さーて、今ごろ車が港に着いた(ならいいなあ)という頃です(何の話という方は昨日の日記を読んで下され)。本日は、朝、車の輸入の関連のを片づけるためにSantryにある某事務所を訪ねまして、そのまま、M50(ダブリンの半環状高速道路)を使って、会社に向かいました。


いやー、ダブリン空港に着陸するパイロットの気持ちがよく分かりました。


特に冬のダブリンは風の強い日が多いです。今日は特にすごかった。ひでかすの言葉を借りれば、「玄関のガラスが割れるかと思うほど」強かった。で、よくダブリン空港に着陸する時にヒコーキが横風に煽られることがあるのです。おとといドイツから帰ってきた時もそうでした。


私の席のとなりのおねえさんはヒコーキが着陸間際に左右に大きく揺れることにあからさまに怯えてまして、その向かいのジャンプシートに座ったスッチーさんに真顔で「大丈夫ですか」と聞かれてました。その横で、フライト2本で3本のワインと乗り継ぎの待ち合い時間にビールを飲んですっかりご機嫌な私…対照的な光景。話がそれかかってますが、ダブリン空港の着陸は、強風のため慣れていないとちょっと怖いなあと思うことが多いです。


で、話はM50に戻ります。強風が強弱をつけて襲ってくるわけ。しかも完全に横風(あるいは風向きが小刻みに変わっていて、横風だけ感じたのかもしれない)。気を抜くとハンドルを右に左に持っていかれます。いつもは高速道路など使わないので、あそこまで強風を感じながら運転したことはあまりありません。ああ、こうなると、きっと横風を受けながら走る2階建てバスの運転手さんなんかきっと怖い思いをしているだろうなあ…と思い、一部で有名なあの日本人のダブリンバスの運転手さんに電話をかけてみました。当然、「ああ、怖かった」という答えを期待していたのですが…


「そういえば風、強かったねえ」


…悠然とされております。そういや、ダブリンバスが横転したとかいう話は後にも先にも聞いたことがありません。DART(近郊列車)の高架下を何も考えずに通過しようとして、二階を吹き飛ばしたアホな運転手はおりましたが。考えてみると、どうやってうまく重心をおいてるんでしょうねえ。特に、観光客が二階にばかり乗っているようなバスは重心が悪そうな気が…。人はひとりが70キロとしても40人も集まれば、3トンとかになりますもんね。


で、もう一回話はM50に戻ります。横風に煽られながら何とか料金所に着。このLiver Liffeyを渡るためだけの橋が1.5ユーロ(200円)もします。いつもはばかばかしいので使わないのですが、今日は空港の近くにいたので(=使ったほうが便利なところにいたので)やむなく使用。で、日本にあるのと同じ自動の料金徴収箱(神社のお賽銭みたいにコインを投げるやつ)がここにもあるのですが、ここに来て気がついた。…年明けに便乗して値上げしやがった。1.8ユーロ(240円)に大幅値上げ。これでますますM50を使う頻度が下がりそうです。


値上げといえば、ダブリンバスも値上げをした模様です。ガスも値上げ、電気も値上げ。Forever Cutting Priceなんて言いつつ、くされTescoもじりじりと値段を上げております。もうすぐPerformance Review(ありていに言うと上司二人との三者面談)なるものがあり、これに続いて「給料の見直し」があります。つまり、1月分の給料から改訂されるわけです。「M50が17%値上げしたんだから私の給料も17%上げて」と言いたいのですが…多分はたかれるだろうなあ…そんなこと言ったら。でも実際、給料が上がってくれないと生活がきつい…。


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