しむちゃんのつれづれ日記
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2002年11月23日(土) 銀行を叩いても・・・

「資金繰りに一番効果的だったのは不動産取得だった。」

どういうことかというと、銀行が担保に取るのは従業員や設備では
無く、不動産、つまり土地に担保をあてがうことで貸し付けをした
ということです。大企業ならば受注量を持ってそれを担保にできた
ものが、中小企業ではそうではなく、潰れるリスクを考えてその企業
が保有する土地を担保とすることを条件に運転資金を貸しつけていた
から、中小企業がその土地取得に走ったことで不動産価値が急に上が
り、不動産価値が上がれば貸し付けも増える。その繰り返しでバブル
になったというもの。そして銀行は不動産にのみ価値を見出し、その
不動産取得を促すこと、あるいは自身が不動産を取得することで銀行
の価値を上げていると考えた。そして不動産を保有していれば必ず
儲かるという土地神話が築かれた。当然ながら土地の価値には限界が
あり、その限界を感じた人々が土地を売り始めると、慌てて周りが
売り始めたもんだから、一気に土地の価値が下がり始めた。バブルの
生成と崩壊は全てこの土地に関する動きで説明が出来る。

でもこれはあくまで現象に過ぎないと思う。
銀行の貸し付けの姿勢あるいは条件が問題で、大企業と中小企業との
間に格差をつけた。貸し付けの基準が企業の将来性ではなくて現物を
持つかどうかを中小企業の貸し付け条件としたことが問題だと思う。

産業の下支えをする使命のある銀行は、自身を守るためには使命感
よりも保身を優先させたということ。その背景には日銀の窓口政策が
あると思う。どういうことかというと、日銀にはある思惑があり、
景気を上向きにさせるために資金の流通を高め、その資金を回らせる
ために何らかの理由をつけて借りさせるというもの。その借りる名目
が不動産取得であったといってもいい。現物を担保としていれば、
誰も反対しないからね。貸し出しを増やすためにはその不動産の価値
を高めれば貸し出しを増やすことができますから、意図的に不動産の
価値を高めることを考えたのです。そしてある時からその貸し出し
政策を転換し、緊縮の方向としたのです。そうすると銀行は自身の
保有する不動産を売りに出し、そして不動産価値は下落の方向となり、
中小企業が保有する不動産の価値も下がりますから貸し出しも減る。
これを実行したのが貸し剥がし。運転資金の借り入れの継続に難色を
示したのが貸し渋り。

不良資産というのは、自身が保有する資産価値が落ちてどうしようも
なくなったものをいうのですが、これが銀行のことになると、銀行が
貸し出した資金が戻ってこなくなるその資金のことをいいます。

バブルで貸し出した資金が戻って来ないのは、自身の行った行為の
ツケが回ってきたことなので、必ずしも借りた企業や個人が責めら
れるものではありません。不良資産も不良債権も狭義では同じ意味。
ということは、銀行が責められてガバナンスを強化しろと言われても
文句を言えない状況。ただ、その当時の関係者が責任を問われている
かといえば、そうではない。だから銀行のトップは激しく反論する。
現在の銀行トップは悲しい運命を負わされています。

でも、元を辿れば日銀の窓口政策に行きつくんだから、日銀の責任を
問うことは理屈としては無理ではないんです。でもそこには責任追及
の手は及んでいません。これはその実証が難しいから。

このあたりは本に書いて叩かれた人がいますから、これ以上は言いま
せんが、今の沈滞した景気を語るには外しては通れないことであると
思っています。どうしたら景気が良くなるのか分からないということ
は、どうして景気が良くならなくなったかという原因がつかめないと
いうことと同じ。理屈で説明できないということは、理屈で説明でき
ないことが行われたからに他なりません。処方箋が作れない医者は、
その原因が分かっていないから。そういうことです。

そういう意味でも、今まで手を付けてきていないところに本当の原因
があるわけで、だから銀行叩きにしても、それは単に表向きの言い訳
であって根本的な問題解決にはならないと思います。

さぁ、じゃあどうしようかねってところが抜けているのがこの議論の
欠陥ですが、まあいいじゃないっすか。(笑)ただのつぶやきなんで。

はい。今日は曇りところにより一時雨。(東京地方)



2002年11月22日(金) 国の借金

国債の発行と残高が目に付いて増えてきています。→ここを参考

バブル期にはその好景気(見せかけだけど)により税収が増えたため、その
期間は発行高が減りましたが、それも一時のこと。バブルがはじければ、
今度はその手当てのために一気に発行高が増えました。これが景気対策の
典型的な対応です。借金で景気を上向かせる。しかもその国債の買い入れを
金融機関へ強いたということが、現在の金融機関の財務体質を悪化させて
いる原因でもあります。また、好景気であっても発行が無くならなかった
のも解せませんね。要するにムダ使いをしていたってこと。

国が破綻しない限りは国債は不良資産にはなりませんが、カネが余っている
金融機関も運用サイドとしては国債を買わざるを得ない状況。国家財政と
金融機関は持ちつ持たれつの関係です。だから下手に金融機関がつぶれて
しまうのは国として認められないんです。

ご承知のとおり、借金は返済しなければなりませんね。
借金が増えれば増えるほど、返済額も増えるのは誰でも分かること。
膨大な借金を重ねると、いくら国でも償還が来た時には返済に困って
さらに借金で償還に充てるという自転車操業になります。まるでサラ金
地獄です。すでにそんな状況なんです。だからフィッチも格付けを下げた。

経済対策として公共投資(必ずしも公共事業ではない)に補正予算が充てられ
ましたが、これは十分に手当てするつもりで補正が組まれたわけではなく、
あくまで景気対策をしろとうるさい周囲を抑えこんだもの。だからこれに
より景気を刺激するとは思えません。

税収が減っている中で国債の発行が増えるのは当然だと思ってはいけない。
収入が減るのならば支出も減らさなければなりません。これは国家財政も
家計も一緒。国の借金を増やさないために、税金が大幅に増やされることは
大いに考えられます。そうなった時に一番困るのはわれわれ国民です。
今が良ければ後先考えないのは無責任です。言い方を変えれば、今甘い汁を
すすってしまえば、後からきついムチ打ちが待っています。でもムチを
打たれるまでは自覚しないんだろうなぁ。われわれは。

自分の未来に、そして後世に負債を残さないように今から考えましょう。
国の借金について。(地方債も同じことね)

はい。今日は曇りときどき晴れ。(東京地方)



2002年11月21日(木) 失望感

どうせ言うなら、われわれのいないところで言って欲しかった。

ウチの上司はとある事業部で事業部長を経験したことのある人。
当時のそこの製造部長がフラーっとウチの職場へ立ち寄り、
ウチの上司へ話しかけた。昔の同僚が来たからか何なのか不明
ですが、グチりが始まりまして、それがウチの職場に対すること。

「大変なところへ来ちゃいましたよ。楽なところだと聞いていたん
だけど、来てみたら大違い。組織の立て直しからやらなきゃならん
のですから。」

そういうところで仕事をしているわれわれはどうなるってんだ。
話し声が聞こえるところでそんなことを言うなよって感じ。

そりゃ分かるよ。組織が未熟であるとか、事業に波があるとか、
社内でのポジションが不透明であるとか。そんな中で半年の間に
室長が変わってしまったわれわれの立場もしんどいこともある。
提携先との関係が来年の3月で終わるかもしれないこともみんな
うすうす感じている。みんな疑心暗鬼になって雰囲気が悪い。
そんな雰囲気の中で室長の口からそんな言葉が出てきたことに
自分はショックでした。あぁ、この人には任せられないな、と。

上司であるからこの人の命には背けませんが、やってることに
重みを感じないんだよね。部下に対するコントロールがマズイと
いうか。

こんなこと言っているようじゃ、前向きな仕事はできませんね。
他にもつまんない社内のいい加減さにうんざりしていることも
あったりなんかして。ムダなエネルギーを使わせることがうまい
人が多いこの会社に対して、ある意味失望感もあったり。

マジメに転職を考えようかなぁ。(ボーナスもらえなかったら
本気で考えよう。)

はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)



2002年11月20日(水) 郵便事故?

10月に行われた科目試験の結果が来ました。
勉強していない割には何とか単位を取れました。英語だったし。

にもかかわらず、8月に行われた夏期スクーリングの試験結果が
まだ来ないので大学に問い合わせてみると、当該科目の試験結果は
発送済みとのこと。でも手元には届いておりません。

これって事故?だよね。
だとしても誰をとがめることも出来ないので、書面にて大学側へ
成績の問い合わせをするしかないな。(往復ハガキか返信用の
封筒を同封するかだそうな)

しょっぱなから事故なんて、幸先悪いな。

はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)



2002年11月19日(火) キーワード追加

勉強すべき課題がひとつ増えました。「五十五年体制」

大雑把に言えば保守合同「自由党+民主党=自由民主党」および社会党
の再統一。ここで自由民主党 対 社会党 という図式が出来あがった。

今の政治システムの仕組みを理解するためには、
「山県有朋」
「アカウンタビリティ−」
「日米安保」
「五十五年体制」
これらがキーワードになりそうです。

小泉首相や竹中大臣が思うように動けない原因が潜んでいます。
それを理解するためのものとなりそうです。国家とは何か、ということ。

政治が動かない背景を理解しておかないと、ただイライラするだけ。
そこからわれわれが何をすべきかを見つけ出さなければならない。
ヒト任せ、便乗、責任のなすりつけ、利権。官僚・議員だけではなく、
われわれもそのあたりを誤解しているかもしれない。

ただ現状に不満を言いながら「しかたがない」と我慢するんじゃなく、
どうしたら生活が良くなるのかということを考え、願い、主張する。

政治・経済を学ぶためには歴史の勉強も必要ね。(近代の)
高校のときに、もちょっとマジメに勉強していれば良かった。あー。

はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)



2002年11月18日(月) ダメ日

風邪ひいてしんどくなってきました。
鼻水とノドの痛みです。

病院に行ってきましたが、最近は薬を出さなくなったんですかね。
それとも行った病院の先生がたまたまそうなんでしょうか。
注射を1本打っただけで終わり。でもノドは痛いから薬局でトローチを
買ってから会社には行きました。

※ちなみに風邪とインフルエンザとの見分け方は、最初に熱や体の痛みが
 出るのはインフルエンザの疑いが大きいそうです。ノドの痛み、頭痛、
 セキ、くしゃみは風邪のようです。

あー。やる気が起きない。
新しく入ってきた派遣さんにもいろいろと教えなきゃいけないのに、
半分ほっとらかし。自分の目の前のことだけで精一杯。全く余裕無し。
怒っているだろうなぁ。

そんなわけで今日は早めに寝ます。おやすみなさい。

はい。今日は曇りのち晴れ。(東京地方)



2002年11月17日(日) われわれの意識の問題か

自民党の野中広務氏は、国債発行枠30兆円を守らなかったら小泉総理は
政策の変更ということでその責任を取って辞任しろと言っています。

一方では、30兆円枠にこだわらず柔軟な姿勢(つまり超えること有り)を
取ることが経済の安定を支えることになると主張する御仁もいる。

今の流れとしては30兆円を超えることは間違いなさそう。
そういう流れの中での発言。こりゃ本心とは思えません。
どう考えたって、小泉降ろしを始めたとしか言えません。けん制含めてね。

そもそも国債発行30兆円枠を政策として決めた時に大反対したのが、
いわゆる抵抗勢力と呼ばれる人たち。上限を抑えられることで、次年度の
予算に制約が出来て、思うようにお金を使えなくなるからです。

お金を使えなくなることに抵抗しているのが原点ですから、国のバランス
シートをきれいにするために行う政策(つまり借金を減らす)には基本的に
反対の立場です。自身の力(中央からカネを引き出して地元にお金を注ぐ)
を見せ付けることができなくなるので、権力が落ちる危険を感じてる。

つまり国会議員といいながら、結局は選挙区である地元の議員の域を越えて
いないんです。国政をすべき人が地方を向いている。これでは国会議員で
ある意味が無いですよね。残念ながら、こういった人が多いのが実情。

言葉ではあれやこれや理屈っぽいことを述べていますが、結局は今までの
自分のやり方を否定されたくないだけ。あるいは自身のポジションを奪われ
たくないだけ。国民の望みがどうであれ、自身の立場の確保が第一なんです。
選挙区民に手厚くするのもそういうこと。本当に選挙区民の方を向いて
政治を行っているとは思えない。高速道路なんかは最たるもの。どれだけ
借金を残して後世を不幸にするのかよりも、そんな先のことなんか自分が
この世にいないのだから関係無いよね。選挙区民の多くは同じ思いだから
余計に助長してしまうんですけど。

サンデープロジェクトで星浩朝日新聞編集委員が言っていましたが、
自民党内での与野党ごっこですね。まさしく。民主党の体たらくにより
自民党への圧力が弱まったので、ここぞとばかりに自民党の抵抗勢力が
小泉イジメを開始したんです。というよりも、小泉首相自身が自民党の
主流からすると抵抗勢力ですから、、自民党保守がオレで、小泉勢力が
オマエなわけです。政治家としては勘違いもはなはだしいよね。

いい大人たちがばかばかしいことをやってるよね。
こんなところにムダなエネルギーをかけるぐらいなら、他にいくらでも
エネルギーを使うところがあるっちゅーに。経歴は立派でもやってることが
情けない。こういうのをエリートと呼ぶのなら、エリートとは権力をカサに
かぶった子供の集まりとしか言いようが無い。何でもわがまま言えるし。

こんな子供たちをわれわれは甘やかしてはいけません。
今や政治はわれわれの生活レベルにまで下りてきています。だからこそ
われわれも政治に興味を持ち、勉強して、政治家や官僚の発言がどうで
あるのかを見届ける必要があります。少なくとも後からグチを言っても
遅いので、目の前で行われれていること、発言にどういった意味合いが
あるのかを感じ取ることが必要です。甘い言葉に騙されて泣かないように。

今に満足している人にはどうでもいいことでしたか。

はい。今日は曇り。(東京地方)



2002年11月16日(土) 企業の評価について

細かい説明は抜きにして、企業の現在価値を算出するために使われている
手法にDCFがあります。これをどう解釈するかについて。

アナリストの川崎潮氏もメルマガ「松井証券マーケットプレゼンス」の中で
述べておりますが、

”最近の紙面ではDCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー、割引現在価値)
モデルと呼ばれる金融用語が登場する事が多い。銀行の不良債権価値の評価
にこれまでの方法に替えてDCFを採用するよう、金融庁が動いているとの事。
また、DCFという言葉が使われる文の前置きには「米国で一般的な」とか、
「米国流の」とかいう形容詞が付いており、さも「これ適当」という感じで
紹介されている。

少し前ではバブル崩壊後の不動産を評価する際に「収益還元法」などとして
紹介されていたし、株式市場ではDD(ディスカウント・ディビデント、配当割
引価値)モデルとして類似の考え方がある。数式は省くが、教科書的にこの
DCFの解説を一言で言えば「将来の一定期間予想される毎年の収益を現在の価
値に割り戻して現在価値を求める算出方法」となる。一般的には、このDCFを
用いて現在価値が算出された時点からその数字が「もっともらしく」歩き出す
ことが多い。

この数式には「将来の毎年の収益」と「割引率」と言う2つの不確定変数が
必要とされる(詳しく言えばもっと他の仮定も必要である)。実際にはこれら
の変数はどちらも「こんなもんだろ?!」で決められるのが実情である(優良
企業の来期の収益予想さえままならないのに、危ない企業の収益を何年先まで
予測するという前提でこのモデルが採用されるのである)。

つまり、交渉における立場の強い方が、この不確定変数を決められるという
実に「いい加減」な理屈である。従って、新聞でこのDCFという言葉が登場し
た場合の解釈として、「官僚の裁量で適当に引当を厳しくするための方法」と
捉えておけば十分なのである。”

収益の予想それ自体が不確定な変数であって、それもどこまでマジメに
はじいいているか不明であるにもかかわらず、それを強引に現在の価値に
置き換えたところで、それはあくまで現在価値を数字として見たいからに
過ぎない、つまり何らかの理由付けのために使用しているだけであって、
簡易的に数字で表しているだけ。「えいやー」の世界です。

企業自身がはじいているのであれば企業の中で使用すればいいし、投資家が
はじいたのであれば投資家自身が使用すればいいのであって、それを世の中の
当然の指標として使用するのには問題があると思います。だから川崎氏の言う
言葉になるんです。「官僚の裁量で適当に引当を厳しくするための方法」
適切でなくてあくまで適当。

企業の評価は難しいです。どこまで実態が公表されているか分からないから。
それを敢えて評価するためには例えば過去3期のBSやPLを並べてその変化
を眺めてみたりすることもありますが、これはあくまで過去の事実を数字で
眺めただけ。金融機関は独自のフォーマットで指標を作っているようですが、
これもある程度主観が入っています。その指標とする項目にね。

過去の推移から将来の収益を予想できるのならば機械的に項目だけ拾って
さえいれば計算できるのだから、人の手を介する必要もない。でもそれだけで
説明が出来ないことが多いから、(取引相手の)事業形態とかトップの方針
とか社員の目つきとか、もちろん経済状態とかも含めて勘案するんです。

人的な要素を鑑みないで、ただ数字だけで評価してしまうと見落としてしまう
ところが大きいんです。技術はあるのに経営に問題があるにもかかわらず
数字が悪いだけで全てを破壊してしまったり(太田区あたりの中小企業は
こんな例が多いらしい)、業績の低迷という過去からの反省をして必死に
悪さ加減を取り戻そうとしているのに、そこへ企業再生という銀行が行う
本来の使命感も無く、ただ上から命令されたことを忠実に守るなんてことを
事務的に行うことがこの数年の間には行われてきた(これが貸し渋りとか
貸し剥がしとかいう現象に表われた)のはご承知のとおり。

自分の上司はシックスシグマの洗礼者。理論・理屈で説明できなければ、
すべてを却下してしまう人。自分のように感情とか人情とかを少しでも説明に
取り入れるなんてことを最も嫌う人。考え方がものすごくクールです。でも
それで組織が運営できるのならばそれでついていけるのですが、いわゆる
熟練者(つまり昔気質の技術者であるオジさんたち)の人たちが存在する
限り、それできれいに割り切れないんです。割り切った時にはその人たちの
首を切る結果になってしまうから。ま、会社に勤めているんだから会社の
方針に従えということにもつながるんですけどね。

企業の評価の中には、このような「ヒト」の要素が無いんです。
企業を成立させているのはもちろん株主資本が大きい。これは否定できない。
でも運営するのはそこに帰属する社員。ここが腐っているのかまともなのか。
収益を生み出すのもその人たちにかかっているんです。やる気も無いダメ人間
の集団であるのかどうか。

厳しい時代であればあるほどこのあたりの評価指標の取り扱いが議論になり
ますが、どれをとっても必ず批判が付きまといます。DCFは割と新しい
評価手法です。概念すら理解できない人も多いし。でもこれを使うメリットは
どれだけ収益をあげる会社であるか、その収益が投資家へどれだけリターンと
して返してくれるかを教えてくれる手っ取り早い指標ではあります。これを
元にどれだけ投資するかを考えることができる。

だからこれは投資家への情報ではあっても、政府がこの指標を使うのは危険で
あると思います。曖昧な予想が入った数字であることは事実であるので、あく
まで参考資料にとどめて欲しいもんです。(銀行がレポートの中に企業評価と
してこれを指標に使うかどうか、注目したい。)

はい。今日は曇り。(東京地方)



2002年11月15日(金) デフレ脱却の秘策?

毎日新聞の「経済観測」というコラムに次のような趣旨の提案が
書いてあった。

”個人金融資産1400兆円のうち750兆円の預貯金を少しでも
多く他の資産へ移動させる。全ての預貯金を名寄せして、現在一律
20%である所得税を預金総額の額にしたがって税率を上げる。
これによって預貯金に安住しているカネは外債・株式・不動産などへ
移動し、「貯蓄から投資へ」という政策目標はあっという間に達成
される。円安が進み、株価も上がり、不動産の買い手が増え不良債権
処理も進む。そしてデフレが止まる。総理の決断事項だ。”

名寄せというのは複数の預貯金口座をひとつにする、あるいはひとつ
だとみなすことです。そうすることでひとりの預貯金総額がつかめる。
そしてその総額の大きさに応じて税率を増やすというんですから、
多くの預貯金をしている人にとってはうまみが減る。そしてうまみを
感じない人は他の資産や投融資に移動するだろうというのです。

これには反論するところが大きくて、まずひとつはペイオフ問題。
銀行業界の反対から、これは2005年4月へ解禁が延期されました。
しかしながら、名寄せを強制的にやるとこのペイオフ解禁時期になって
またその解禁に反対が沸き起こること必死です。

次に今の低金利時代においては、預貯金の利子における税額を増やした
としても、税収においてもその支払においても影響度合いが少ない。
ということは実行する意味合いも少なく預貯金の移動も期待できない。

もうひとつ言うと、デフレの状況では資産よりも現金の価値のほうが
高いから現金を交換する動きにはならない。

これらのことにはそれぞれさらに反論がありそうですが、要するに今の
現金はデフレ下では他の資産よりも価値が安定している。これに尽きます。
安定しているというのは価値が下がらないということ。
逆に、借金するとそのマイナスの価値は大きくなるということ。

やはり貨幣の価値がどうこういう前に、資産価値を上げるほうを先に
することが大事だと思います。企業価値を高めることと、そこへの投資は
価値が上がることを認識させること。それがコンセンサスになり日本の
価値が上がることを誘発させる政策を打つことでしょう。

そうすることで不動産、株式、債券に価値を見出し、上向きのトレンド
を期待し、投資家の目がそちらへ向き、資金が移動する。個人の預貯金
もそれに誘われて、お金を出してもいいんじゃないかと思ってくる。

将来のために貯めたお金ですから、そもそも目先のことに使うのでは
ないんですが、目先の不安を感じているから余計に貯蓄へ走るわけで、
この目先の不安を解消することが貯蓄を投資、あるいは消費へ移動させる
ことにつながると思う。将来への貯蓄はどんな状況であれ貯蓄するもんです
から、景気の状況がどうであれ、将来への貯蓄学は変わらないと思えます。
だから目先のための貯蓄をどう取り崩すかということを考えるべき。
投資や消費をしたいと思わせる雰囲気作りね。

その実態作りを行うために、表向きの景気回復策ではなくて(今までの
景気回復策はその場しのぎで、本来の回復策ではない)、小泉内閣では
今までの悪い部分をさらけ出して、甘い汁をすすっていた人や組織を改善
すべく、非常識とされてきたことをあえて進めているわけで、反対する人は
今までのやり方で自身を守ってきた人。政策が変更されると自身の立場が
揺らいでしまうので反対する。あくまで自分しか考えていない。甘い汁が
すすれるから政治をやっているんでしょうけど。

そういった意味ではエリートと呼ばれる官僚や政治家はおこちゃまの雰囲気。
お菓子やお小遣いをくれなきゃ駄々をこねる子供と一緒。出来ない理由を
一生懸命になって叫ぶ。決して前向きに議論しようとはしない。何をやれば
解決するのかも分からずに、ただ反対だけする。そんな子供たちの元で我々は
過ごしているんです。

今までの常識は非常識だと認識し、右肩上がり思想からの脱却をしなければ、
今のデフレからは抜け出すことができない。さらには企業に活力を与える
政策を打つことと、雇用における救済策を作る。自身の生活の確保よりも、
国民の方を向いて政治や政策を行って欲しいもんです。公僕はね。自身の
収入はどこから来ているのかを認識すべし。偉そうにしていても、そこまで
腹の据わっている人がいないというのが日本の政治における欠陥かもね。
(腹の色までは問題にしない。)

話はそれましたが、貯蓄をいじる前にやることがあるというお話でした。

はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)



2002年11月14日(木) 最後にこけた

今日は友人とワインを飲みに行こうということになって、あの丸ビルに
あるワイン屋さんへ行ってきました。(丸ビルからの夜景はきれいね。)

丸ビル自体も初めて(新しくなってからね)なんですが、ワイン屋自体も
まず自分のメシ屋リストにはないので行くのが珍しいところ。やー、
食べ物もワインも堪能してきました。

が、最後が悪かった。お勘定をお願いして席に支払い金額を書いた紙を
持ってきたからカードで支払う事を伝えて待っていたので、その間に
友人はトイレへ立ったのですが、いくら待ってもカードを取りに来ない。
こちらがイライラしていると友人がトイレから戻ってまいりまして、
「支払は済んだ?」って聞かれるまで店員は席に来なかった。

あまりに遅かったので、勘定せずに帰ろうかと思いましたが、それは
食い逃げになってしまうし友人のいる手前やめましたが、カードを席に
出しっぱなしにして、そうですね4〜5分はテーブルの上で晒されて
いましたね。待っていたとはいえ、ただじっとしていたわけではなくて、
店員へ勘定を促しましたが、チェック係でなかったからか、待ってくれと
いうので待っていたんですけどね。

で、友人がいる目の前でレシートにサインをしましたが、つい言葉を
出してしまいました。「もうこの店には絶対に来ない。」当然、店員は
サインをしている横にいましたよ。それでも何故この客がこんな言葉を
発しているのか気付きもしないし謝りもしない。余計に腹が立ってしまって
2度とこの店には来るもんか、と店の前で叫んでしまいました。

困ったのは友人です。普段は穏やかな自分だと知っておりますから、
ここまで言わせるのは余程怒らせたのだろうと気遣いしてくれる有様。
せっかくいい気分で食事ができたというのに。

ウチに帰って冷静に考えてみると、友人が席に帰ってからチェックを
するつもりだったのかもしれない。とはいえ、勘定するためにカードを
出しているんだし、そのためのトレーも持ってきているんだから、さっさと
取りに来いよな。という話でした。せっかくいいお店だと思ったのに残念です。
お店は→ここです。

丸ビルの35,6階はレストランのフロアですが、夜景だけを見るために
行くのもいいかもよ。デートのついでにね。>遠い目・・・(苦笑)

はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)


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