Espressoを飲みながら

2002年09月16日(月) 怒濤のシュークリーム巡礼の旅

 昨日に続いて本日もオフ会。今日は某自転車系HPのオフ(笑)。

 前日から雨になるか晴れになるか、天気予報が二転も三転もした。
最終的に開催と決まったのは、どうやら当日の朝。集合場所まで
全速力で走る。神戸市東灘区から宝塚市内の仁川駅まで約40分。

 集合場所近くで、参加者を発見。昨日と同じメンバーの二人、
それからそうでない方も、際立って個性のある自転車に乗っているので
すぐにそれと分かった(笑)。

 現地の道に詳しい方の案内で走り始める。
自分も初めて来た訳ではないのだが、走る道は初めての道ばかり。
中には住宅地の中のさりげないシングルトラックのようなところも
あって、案内人の道の詳しさにただただ脱帽するばかり。

 今日はオールお三時ポタという、甘いものから甘いものへと
自転車で走り続ける計画。一件目は、かの有名な甲陽園のツマガリ。
ケーキそれ自体よりも、そこでケーキを買うことにイベント性がある、
とさえ言われるケーキ屋さん。シュークリームが美味しいとの情報に
より、メンバー全員がシュークリームをテイクアウト。
川沿いで食べる。メンバーの1人がキャンプ用のストーブ(湯沸かし用)
をお持ちで、紅茶を入れていただいた。アウトドア気分。

 普通ならこれだけで満足してもいいのだが、今日は違う。
そのまま自転車を走らせ、今度は苦楽園のアルザスに向かう。
ここは私はよく知らないのだが、地元ではそれなりのケーキ屋なのかも
しれない。シュークリームを買う。メンバーの1人はチーズケーキを
テイクアウトしたが、差程ヒットではなかったようだ。
やはり夙川沿いで食べていた。シュークリームはツマガリのものに
比較して、皮が落ち着いてしっかりしていた感じ。もっともふわっと軽い
皮のシュークリームが好きな人と、落ち着いたしっかりした皮の方が
好きな人と、意見が分かれるはずなので、どちらがいいと言うものでもない。

 そろそろお昼になったので、夙川で蕎麦を食べる。駅から少し芦屋側に
坂を登ったところにお洒落なカフェの入っているビルがあって、
(空遊的にはこちらのカフェの方が気になったのだけれども)
そこの6階にある「八雲」という蕎麦屋さんに入った。人が待っていた。
メニューに10割蕎麦が載っているあたり、ちょっと本格的かなと思った。
麺は細くしっかりしていて美味しかった。蕎麦湯が後から出て来た。

 昼食を終えて次に向かうところは、芦屋。
三八通りで宮水を飲む。無料で甘い天然水を飲める場所があるのです。

それから予定にあった、芦屋川沿い浜側の海の家でかき氷。
(空遊はかき氷が苦手なので食べなかったけれども)
昔ながらの海の家と言う風情である。よくしゃべるおばちゃんが、
こんど(10/4の夜)NHKのTVに出ると、自慢気にしていた。

 これだけ甘いものが続くと、(多分読者の方々も)
いい加減これくらいで甘いものはいいだろうと思われるかも
しれないけれども、それでも続くのが今回のポタ。
普段からこのペースで甘いものを食べている訳では決してないので、
どうぞ私の健康状態の心配はしないでくださいね(笑)。

 一行はさらに芦屋から岡本に向かいます。
ここからは私が道を先導することとあいなりました。
3ヶ月間、御影−武庫之荘を自転車通学していた経験が役にたちます。
車が多い2号線を避け、阪急電車のすぐ上のちょっと細い道を走った。

 途中、岡本で「ハッピー食堂」という強烈な名前の食堂を発見。
一同強い印象を受け、いつか突撃しようと誓いあうのであった。

 そして、もう読者のみなさんも口が甘くなっているかも知れませんが
さらに甘いものを食べるのです。そう、2号線沿いに降りて、
鈴木商店でソフトクリーム。アイスキャンディーも美味しいそうです。
正統派のソフトクリームです。

 予定ではここから御影の御影高杉に行ってミルフィーユを食べて
フィニッシュすることに。しかし、心配していたとおり、列が出来ていて
待ち時間がかかりそう。土日祝は特に客が多いのです。今年に2階部分を
作り、店鋪面積を拡張した同店ですが、焼け石に水のようです。

 さらに駅前ビルのアンプレシオン(ファーストフラッシュダージリンが
おいしい)も満員。そこで今回はケーキはおいといてガウハ−ティーに
行って紅茶とワッフルを楽しむことに。流石にみなさん甘いものでお腹が
いっぱいのようで、ワッフルはみんなで一枚頼むことにしました(笑)。
ここのお店を訪れたほとんど全ての方と同様に、紅茶とチャイのメニュー
の多さに驚いていました。ちょっと御茶をしようと入って、何を注文したら
いいのかわからなくなるのは余りないことですから。

 とりあえず一次会はここで終わり。みんなで西宮北口で夕食を食べようと
いうことになりました。サイクリングはここで終わりなので、
家に帰って彼女を呼んで阪急電車で一緒に西宮北口に。

 お店はACTA西宮一階(駅側のビル)うどんの四國。
うどんに限らず刺身とか焼き鳥とかいろいろありました。
生醤油で食べる通好みの味というのもありました。
ばんばん注文してばんばん食べて、飲んで。うどん屋というより居酒屋。

次回の計画とか、いろいろ話してたのですが、結局のところ誰も
「ハッピー食堂」の謎を知る者はいませんでした。

御存じの方はわたしまでメール下さい。




 



2002年09月15日(日) BBQ

 NiftyのFCYCLEのOFF会に行って来た。これで2回目。

 普通は、こういう会に出席するのは、普段コンピュータ−の
ネットワーク上でお話しているメンバーなのだが、今回の空遊
の場合は、ちょっと違う。

なんと、Niftyの会議室のほうはROMしたことすらない。
1回目は、別のMLのOFF会と合同と聞いていたから行ったのだが、
あいにくその時は私の参加しているMLの方はおられなかった。

オンラインですらコンタクトしたことのないグループのオフ会に
行った。しかしながらどちらも自転車系なので、それなりに話題も
あう。かくしてROM(Read Only Member)を超えた、OOM(Off Only
Member)と化したのであった。

 おまけに今回はBBQ。焼肉大好きなので嬉しい限り。
OOMのまま居着いてしまいそうである。

神戸から待ち合わせ地点の豊里大橋(大阪市東淀川区)へと自転車
のペダルをこぐ足にも力が入る。以前、神崎川付近で迷ったので、
今回は、十三に出る、ちょっと遠回りかもしれないけれども確実な道を
とった。十三から淀川沿いを通って豊里大橋に。

集合は豊里大橋、BBQは枚方の淀川河川公園。前回は大部分の方々は
豊里大橋に集合したのだが、今回はBBQなので、枚方に直行直帰の
方々の方が豊里集合組より多かった(笑)。

河原のサイクリングロードを11台の自転車が走って行く。
それぞれに色鮮やかで、個性豊かな自転車の群れが。
どこまでも、風とともに走っていけるような、このまま走りに走って
京都まで行ってもいいような、そんな気持ち。

しかーし!(一条ゆかり風に)
彼らに水を差すものありけり!それは!!!!

淀川名物、極悪非道の二輪車止めだー!!!!!!!!!!

二輪車止めとは要するに、河原やサイクリングロードにバイクが
入らないようにするためのもの。バイクが入りにくくする効果は
ひょっとしたらあるのかもしれないが、自転車がそこを通行しようと
思うと、いちいち自転車から降りて押したり、場所によっては持ち上げたり、
本当に邪魔の極みである。

自転車のみならず、車椅子の方にも、ものすごく負担だ。
障害者の自立をさまたげていると言ってもいいと思うくらい。

なんとかかわしながら、会場に到着。楽しいBBQタイム。
30人で約6キロの肉。たっぷり食べた。

これで帰りも走って帰れるだけの体力がついた。

 帰りは淀川沿いに南下して、自転車屋にちょっと寄ったりしながら
帰った。ふにに。












2002年09月14日(土) まったり

 目覚める。郵便で履歴書を送りに行く。

芦屋まで散歩代わりに走って家に戻る。

途中御影の99円ショップに立ち寄る。
ウエハースとビスケットを99円で購入。
ビスケットはポルトガル製。
スペインで見掛けたことのあるメーカー。

 おいしいので一気に食べた(笑)。

 明日はオフ会で朝早いのだけれども、うまく眠れない。
この時間まで起きていてしまう習慣がついている。
よって日記など書いていたりするのだ。

あー、なんだか日々まったりしているよ(爆)。
ほんとに。

 



2002年09月13日(金) そろそろ仕事探しを始めるのである

 お昼頃まで寝てた。

それから、自転車に乗って王子公園(兵庫県神戸市灘区)の
ハローワークに出掛けた。

もうすぐ、職業訓練手当が振り込まれるが、それは最後の手当。
来月も今までのように暮らしていくとするなら、収入がいる。

仕事なしでのんびりと暮らしてきた、この約半年。
そろそろ一段落付けて新しい仕事に就こうかと思った。

 ハローワーク灘は、今年8月に六甲道から王子公園に移転したばかり。
以前の薄汚い建物から、器はすっかり小綺麗になった。
タッチパネルを使用したコンピューターで、求人を効率的に探せるように
なった。これでクリアーファイルが空くのを待ったりする手間が省け、
窓口と求人情報コーナーを往復する時間もぐんと減ったはず。
かなりの効率化と思われ。

職業訓練等を申し込むために六甲道のハローワークを訪れた時に
お世話になったのと同じ人が働いている。建物は代わったが人は同じ。
当たり前と言えば当たり前だけど、なんだか不思議な感じ。

 まず受付で求人検索コンピューターの使用を申し込む。
コンピューターの番号が割り当てられ、利用可能となる。
検索システムは、まだ完全とは思えない。条件のかけ方とか、
もっと融通の効くような形にできるはず。

普通に指定していくと、とてもたくさん出てくるので閲覧しきれない。
「新着求人のみ」を指定。これでかなり数が絞られる。とはいえ多い。
心を静め、意識を「速読モード」にチェンジ。読む価値があるかどうか
可能な限り瞬間的に判断することにした。

とりあえず3件ほどピックアップ。自転車、アウトドア用品の企画営業と
パソコンのインストラクターのアシスタントとドライバ等のソフトを
検査する派遣のお仕事。

ハローワークは一日に2件までしかお仕事を紹介してくれないので
前の2つを紹介してもらうことにする。受付に進む。ここで時間待ち。

幸い2件とも紹介してもらえるみたいだ。1件は履歴書を郵送、
もう1件は今度の水曜日に面接。

家に帰って久しぶりに履歴書を書いた。昨年買ったばかりのロットリングの
万年筆の調子が悪く、こんなことならボールペンにすればよかったと少し
思った。ウォーターマンとかパーカーとかの一流万年筆ならこんなことには
ならないのだろうか?

とりあえず明日に郵送できる状態に書き上げた。
後は水曜日までにもう一通。次はボールペンで書こう。
それからスーツとか靴とか綺麗にして。











2002年09月10日(火) オフ会

 オフ会に行ってきた。
6月から8月まで通っていたWEBエンジニアの学校のオフ会。
どうやら卒業した後も、ここのオフ会は続くようだ。
麻雀仲間まで募集していた。ルールが全然わからないのが残念である。

お店は同級生の1人のお母さんが経営されている三宮の焼肉屋さん。
良いお肉を使っているので美味しかった。
タンが大抵の店で薄く切って売られているのは厚く切ると固くなる
安物のタンだからで、本当に美味しいタンは厚くても柔らかくて
美味しいんだよと説明付きで運んできてくれた。
確かに分厚いタンも柔らかく、とろけるような美味しさだった。
ホルモンも食べやすい上質なもの。輸入牛とは違うと強調されていた。

たっぷり食べて3000円。満腹、満腹。
食べるのに忙しく、飲むのを忘れていたので、ここで飲んだのは
生中一杯のみ。ビールでお腹がふくれてこのお肉を逃しては勿体ないし。

いつまでも焼肉屋に居座るのもなんなので二次会へと移る。
ウッディーなインテリアがナチュラルでよろしい三宮駅東の
高架下の飲み屋さん。みんなピザとかサラダとか注文するがなにしろ
さっき食べたお肉でお腹がいっぱい。なかなか手を付けない。
結果私がぱくぱく食べてどんどんお皿が空いていく(笑)。
たとえあと15キロ体重が増えても太り過ぎにはならないし、
これでいいのだ。

さっき飲み足りなかったぶんのアルコールを補給。
とはいってもこっちも大概食べている。ビールとかチュ−ハイとか
カロリーが高かったり炭酸でげっぷが出そうなものは避けたい。

だから控えめにウォッカをロックで飲んだ。久しぶりのウォッカだ。
やっぱりウォッカはカクテルよりもロックで飲む方が美味しい。

「ロシア人か?」と言われたけれども(笑)。

美味しかったのでウォッカをもう一杯おかわりした。
みんなもしゃべる方に夢中でそんなに飲んでいないので僕も
アルコールはそれくらいにとどめておいた。
それに最終バスが出たので駅から急坂を登らねばならない。
なにしろ自転車で登ろうとする時には前輪が持ち上がらないように
体重移動に気を使わねばならないような急坂だ。
酔い過ぎは良くない。

どうやらこの飲み会、次回、次々回と続きそうだ。
大学時代の友達が地方の実家に帰ったり、友達が人事異動で飛ばされたり
して現在酒飲み友達の少ない空遊にはありがたいこと。

お酒飲めるように、お金稼がなくっちゃ、、、。



2002年09月05日(木) 神戸御散歩的ポタ

 朝早く、自転車で家を出た。
というかネットサーフしてたら朝になった。
ひさしぶりに、ある程度涼しい朝だったので走りに行った。

遠くに行く気はなかった。
須磨浦公園の辺りに行って海が見たいとだけ思った。



どうしてだろう、ヨットハーバーだけが視線を捕らえる。
海水浴場は、誰もいなくなった海の家の残骸があるのみで、
写真を撮ろうとは思わなかった。



須磨浦公園に着いた頃には暑くなっていた。
気温的にはまだまだ夏なのに、浜からは活気が消え、
ただただ年中同じようにそこにいる釣り人達と、新たな出航を静かに
待っているに違いない、人の乗っていないヨット達だけが印象に残る。

公園でしばらく時を過ごした後、家路に着く。
とはいえ、もちろん気紛れな自転車散歩(ポタリング)なので、
何気なくあちこちに寄ったりもする。



三国志の英雄で、劉備玄徳の忠臣、関羽を祀った関帝廟。
(神戸市中央区)



以前に訪れた時は、まだ震災の傷が癒えぬ時。
ここも関帝廟修理のための寄付をつのっていた。
今、様子を見る限り、どうやら無事修理できた模様。

過ぎ去った時を思い出す。

その後も淡々と神戸の街を走る。
家に着く。ちょっと昼寝。おやすみ。






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2002年09月04日(水) エイベックスの9月中間期最終赤字について思うこと

 今、ヤフ−ジャパンのニュースを読んでいたら、
エイベックスの9月中間期が初の最終赤字になったと書かれていた。

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/computer/illegal_copy/

最終損益が赤字転落するのは株式公開以来初めてだそうだ。

 その説明によると、赤字転落の原因はインターネット上での
楽曲の違法コピーなどが響いたからとなっている。

 本当にそうなのか?
多くの人がCDを購入する代わりに、ネット上で違法コピーの
ファイルを手に入れることを選択するようになったから
エイベックスが赤字に転落したのだろうか?

確かに買わなくてすむものならば買わずにすましたい。
そういう心理はある。違法コピーできるからCDを買わないと
言う人もそれなりにいるだろう。

しかしもしそうならば、全てのアーティストのCDの売れ行きが
著しく下がっていなければならないはずだ。特に購買者の数が多い
もの(あゆとか宇多田ヒカルとか)ほどコピーが出回りやすく、
売り上げ低下率が高いはずである。

また、エイベックスに限らず各レコード会社が均等に赤字になって
いなければならないだろう。

現実はそうではないようである。

 私が推定しているエイベックスの売り上げ低下の原因の1つは
コピーコントロールCDというアイデアが良くなかったということ。

パソコンでコピーすることのみならず、再生すらも基本的に不可能に
してしまった。しかし今はパソコンをステレオ本体の代わりにして
音楽を楽しんでいる人が多く、彼らの多くがコピーコントロールCD
を再生するために新たにステレオを購入することよりも、単純にAVEXの
CDを購入しないことを選択したと考えられる。

さらに以前に宇多田ヒカルのHPで読んだところによると、
宇多田ヒカルもコピーコントロールCDの使用を考えたのだが、
音質的な問題により、採用を見送ったと書かれていた。
彼女の敏感なミュージシャンとしての耳に、耐えうる音質では
なかったようだ。

「じゃあ、それを平気で売ってるAVEXって?」

という疑問が出てきても不思議ではない。 

それからパソコン雑誌等でコピーコントロールCDをなんとかして
コピーするという特集が組まれていて、PCに詳しい人はそういうのを
読んでコピーコントロールCDですらコピーしていたのかもしれない。

 私的には、今回の赤字は消費者に喧嘩を売ったAVEXが自業自得の
報復攻撃、「買わない」という最も簡単でありながら企業に対して
ダメージの大きい報復攻撃を受けたようにしか思えない。

AVEXさん、素直に「コピーコントロールは間違いでした。」って
頭下げて、コピーコントロールCDを作るのやめた方がいいと思うよ。 



2002年09月01日(日) Far beyond the moon

 涼し気な深夜。虫の音が聴こえる。
さっきまで扇風機を付けていたけれども、要らないことに
気付いて消した。

 人が寝静まっても、ビルには消さない明かりがあるので
神戸の夜景はこの時間になっても、きらきらしている。
ゆっくりとしたリズムで点滅を続ける赤い光。
催眠に掛かってしまいそうだ。万が一不眠症にかかるような
ことがあったら、あの光を10分も見つめていれば眠れるだろう。

だから私も眠ってしまえばいいのだけれども。
起きるでもなく眠るでもなくうつらうつらとしていたい夜もある。

 昼の光が明るすぎるから。
全てが明るみの下にある時間、私の心も明示された選択を強いられる。
昼の時間の思考プロセスは、あたかもスクリプトの様に順序だって、
はっきりしている。役には立つが、どこか乾いている。

 潤いを求める私の心は、夜を意識的に体験することを望んでいるのか。
調和の取れたうつろげな混沌の中に、全てが沈んで行き、また浮き上がって
くるようなこの世界を。

虫の声と単調に点滅する光に身を任せ、彼方の夜空へと浮かび上がって。
あの月の向こうまでも。
 



2002年08月29日(木) プ−さん です。

 台風15号の影響か、風が強い。
ここは山手の風致地区なので、余計にそうだ。

吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ

昔習った百人一首とか思い出したりする。

 
 9月から再びプ−さんになる。
別に6月から8月までム−ミンをしていたわけではないけど、
それでもプーさんになってしまう。
6月から8月まで私が何をしていたか知りたい方は、過去の日記を参照。

プ−さんと言えば、私の大学で一番授業の面白かった丹生谷 貴志教授の
「家事と城砦」と言う本を買った。教授はいつも、腰にクマのプーさんの
マスコットを付けて、大学までハーレーダビッドソン(!)で通っていた。

久しぶりに彼の文章が読みたくなり、ジュンク堂でとりあえず置いてあった
著書を購入した。名著「死体は窓から投げ捨てよ」は置いてなかったが、
「家事と城砦」はそれより新しい本。文章にはところどころ難解に感じ
られるかも知れない部分もあるが、慣れると決して読みにくくはない。
第一章は、「雲の肯定」というテーマで、ジル ドゥルーズの哲学が
称揚しようとする「雲の全面的肯定」について書かれている。

まだ読んでる途中ということもあり、論評は差し置き、「雲」について
簡潔に記述された同書のp7の一行目より引用することにする。

---陳腐な例だが、雲が或る形象に見える時、その形象と雲を形成している
水滴群のランダムな運動−衝突−変動性という事実は対立矛盾する訳ではない。−−−






2002年08月27日(火) 今ここ

 言葉というのは厄介な代物である。
1つの事を指定すると、他の全てを排除してしまう性質がある。

例えば「青」と言えば、あなたは青色を想像し、その他の全ての色を
イメージから排除してしまう。「青」と言えば、赤でも、白でも、
緑でも無いという意味を無意識に包含してしまう。

 ゆえに「今ここ」という言葉を聞いたなら、その性質に従い思考は
「過去」と「未来」を自動的に排除してしまう。

誰かが「今ここに生きなさい」と言うのを聞くと、なんとかして
「過去」と「未来」を排除して生きようとするかもしれない。
しかしながら、それは不可能であろう。1年後や10年後のことを
考えずに生きることは可能だが、それよりもっと近い未来のことを
考えずに生きることはできないだろう。例えば、あなたは3分後の
未来のことを考えて、今インスタントラーメンにお湯を注ぐ。
3分後ですらいまだ存在していないという意味において立派に未来で
ある。同様にして、さっき事故に遇いかけてまだびっくりしているのも
立派に過去である。それはすでに存在していない現象なのだから。

「今ここ」を字義通りに解釈すると、大脳を機能させて生きることが
できなくなる。記憶や身に付けた技術は全て過去に、これからする行動や
計画は全て未来に関係しているからだ。

同様に、「思考の中に生きないこと」というのも無意味な言葉となる。
思考は、例えば「目玉焼きを焼く」というような単純な行為にも必ず
関与するからだ。

実際のところ、世に言う「いまここ」の99%は余りに過剰になった
未来志向への反動、1つのバランスなのだろう。過剰な未来志向とは、
例えば10代の少年少女が自分達の老後はどうなるんだろうと心配して
いたりすることが珍しくもない今のこの国の社会の状態である。

その反対側の極に、返す計画も踏み倒す計画も立てないまま消費者金融で
借金したり、高額なローンを次々と組んで今日の楽しみのためだけに
買い物をする人達の姿がある。

どちらの現象も振り子のような、あるいはブランコの前後運動のような
ものであり、いつまでも続けられるものではない。

 実際のところ、神秘家が「今ここ」と言う時、それは時間にも空間にも
かかわずらってはいない。過去あるいは未来と切り離された「今」とも、
他のどこかと切り離された「ここ」とも関係は無い。

その体験は、限り無き多様性を一体性の中に包含している宇宙を、
さらに超越するもの、「空」とか「無」と呼ばれた何かである。

それを一度体験した者にとっては、そのスペースのみが、
「今、ここ」と呼ぶに値するものとなる。
 


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