★東野圭吾。 『嘘をもうひとつだけ』

短編集は、最近その良さが解ってきた。
昔は、「長編でない!」というだけで、自分の守備範囲から意図的に
はずしていたようなところがあったのだ。
しかし、その短さの中に凝縮した質のいい物がたくさんあって、そういう
「主人公が一冊ひとりと決まっていない」本が読めるようになったのは、
ちょっとは自分が成長したのかな、などと思う。
といっても、この「嘘をもうひとつだけ」は、一応全編通して加賀恭一郎
が出てくる。
しかし、加賀はいつもあくまでもサイドからの姿勢を崩さない。
主人公は彼ではなく、それぞれの短編に登場する悩める人々が手放せない
謎から解放してやるだけの役割だ。
だからこそ、加賀はたぐいまれな推理力を持っているにも関わらず、あまり
読み手の中に入り込んでこないのでは・・・・などと思ってしまう。

ふふふふ、これは「ほんだな」入り決定!

2001年06月20日(水)
★加納朋子。 『ガラスの麒麟』

出てくるのが女子高生、というのでちょっぴり危惧していたが、
意外にすんなりと読めた。
たぶんそれは、女の子たちが自分で語るのではなく、それを冷静に
分析する目線がすこしワタシを安心させるせいだろう。
なぜ「危惧」なのか・・・文中にあるこの年ごろの「空白、からっぽな」
時代を、一体自分がどうすごしていたか、それこそ空白で思い出すこと
すら出来ないことが、ワタシをその時代から遠ざけるのだ。
そんなことを、思っていたのだっけ・・・?
しかし、彼女たちを取り巻く親、家族、友だち、先生の目を通すことで
それらは微妙に繋がりをもって問いかけてくる。

「生きている人間は笑わなくっちゃ駄目なんです」
その言葉は決して軽くはないが、救いの言葉でもある。
2001年06月19日(火)
★宮部みゆき。 『心とろかすような』

これは、古本屋でゲットした本。
先日本屋で文庫になっているのを発見。・・・・ちょっと損した?(笑)
元警察犬マサが主人公だが、このシリーズが好きだ。
マサが語り手なので、物語が客観的でさらにちょっと目線が違う。
本の帯に「とうとう、私はあの子の心とろかすような笑顔に負けて
しまったのです」とあって、いったいこれがどこにどういう形で出てくるのか
すごく読む前からそそられていたが、期待を裏切らなかった。
個人的には、「マサの留守番」という一編が好きだ。
というか、切ない。泣きたくなった。
人間さまは、何様だ・・・いつか、きっとしっぺ返しが来る。
2001年06月18日(月)
懲りずにふらふら、本屋徘徊。

「まだ図書館本が残っている!」
「まだこないだ買った新しい本も読んでない!」
・・・・自分の中の恐ろしい購買意欲と勇敢に戦ったが、ついにその
どう猛な意識の前に力つきた。(おおげさ)
「○○の、新しいシリーズ出た」
「××のこんな本、オススメだよ」
この誘惑の数々に一体誰が勝てるというのか。
しかももう週末。今日を逃したら、月曜日まで本屋を徘徊するのは、家族
構成上不可能に限りなく近いのだ。
と言うわけで、なんだかんだと理由をかまして購入した本は、以下の通り。
  
  「ぶたぶた」「ぶたぶたの休日」 矢崎在美
  「人形は眠れない」 我孫子武丸
  「センティメンタル・ブルー」 篠田真由美
  「アリア系銀河鉄道」 柄刀一
  「『倫敦の霧笛』殺人事件」 吉村達也
  「超少女明日香 聖痕編1.2」 和田慎二
 
さらにパソコン台の下のツンドク本の塔は、高く高くなってゆく・・・・

2001年06月17日(日)
◆超少女明日香、聖痕編。(コミック)

しばらく新作にお目にかかれなかった、和田慎二さんだが、青年コミック誌
にうつったようだ(以前は某○泉社)。
超少女明日香は、大好きなシリーズのひとつ。
明日香の活躍ももちろんカッコイイけど、なにか問題を抱えた家庭にいつも
入り込んでは、あたたかくそれを癒していく、「ちんくしゃ」の方の明日香が
とても魅力的だ。しかも、主婦?のプロ!(あやかりたい・・・・爆)
聖痕編には一也が出てこないのが、ちょっと不満ではあるが・・・
青年誌になったことで、ちょっと露出度は増えた(笑)かもしれないが、
おもしろさは変わっていない。
でも、ずーっとずっと高校生なんだろうな・・・;^^)
2001年06月16日(土)
本棚のこと。(HPのでなくて、ほんとの本棚)

ウチは狭いアパートだけど、本棚は二つある。
その部屋はすでにタンス部屋と化していて、本棚自体も本があふれて
収納しきれず、本の前に本、そのまた前に本を並べてある。
よって、「あの本がほしい」と思ったときは、かなり命がけだ。
一列づつ出して、奥を探している間に、出したやつは軒並み荷くずれ
起こして下に落ちるし、しかも記憶が曖昧なせいか、なかなか目指す本は
見つからない。落ちた本に当たると、痛いし。
ウチにあるのに、図書館で借りた方が早かったりもする・・・
だいたい、ヨメに来るのに本を山のように持ってきてしまったのが
まずかったか。(マンガも)
しかし、実家に置いといたら、しらんウチに処分されてしまうことも
ありうる。
ダンナはしきりに、ブック○フへの持ち込みを提案するが、「本は財産!」
がワタシの座右の銘なので、増えるばかり・・・。
我が家のそんな美しくない雑然とした本棚の、なんと98パーセントまで
がワタシの本。この割合、増えることがあっても減ることはない。
「かたづけたら!」って言われるのは、ワタシの方・・・
2001年06月15日(金)
★??『2001本格ミステリ・ベスト10』

そう安くはないのだが、今ちまたで何が流行って?いるのか、とか
新しい作家さんを知るとか、いろいろ買った理由がある。
以前、『このミステリーがすごい!』を買ったこともあるが、評価の
基準はかなり違うらしい。
で、冒頭の国内ランキング(海外はほとんど読まないので・・・)を
見たところ、なんとワタシが読んだのは一冊もなかった・・・・。
うふふふっふ。なぜか笑いが・・・・
つまり、自分はやっぱり自分が読みたいモノだけ読んでいる、という
ことなのだろう。
見覚えのある作家さんの名前は、少しはあるのだけれど。
あとは、いろんな作家さんのオススメを見るのもおもしろいし、
近況も知りたい。どんな本がもうすぐ出るとか。
あー、やっぱワタシはただのミーハーだったわ・・・・
2001年06月14日(木)
By ちゃいむ

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