★東野圭吾。 『仮面山荘殺人事件』

再読である。
実家においてあり、ずいぶん前に読んだので、そのストーリーも
見開きを読んでもさっぱり思い出せない。
こういうことが日常に起きているのは、二度おいしいと喜ぶべきか、
二度がっかりとくやしがるべきか。
途中で思い出すかと思ったが、全然ダメだった。
つまり、最後まで楽しく読めたのである。めでたしめでたし。
犯人らしき影はなんとなく雰囲気があったが、そのストーリーの
結末には、たぶん最初に読んだ時のように驚愕。
大どんでん返しにたまげた・・・ってホントに覚えてなかった!
タイトルの意味をかみしめる次第である。

本当にかなりこのヒトの本は読んでいるのだが・・・
やっぱりもう一度全部再読すべき??
いや、誰彼かまわず、すぐ忘れるのだ・・・・おめでたい性格!
2001年08月28日(火)
★柄刀一。 『殺意は砂糖の右側に』

柄刀作品、『ifの迷宮』に続いて二作目挑戦。
(だって他の長いから・・・)
うーん、全然違った印象で、驚き。
軽く読める連作短編集の主人公は、知能指数190,生活能力0の
龍之介くん。
こういう設定はよくあるが、龍之介君は思いきり天才であるにも
関わらず、なんだかぽや〜んとしていて、それが良い感じ。
願わくばもう少し個性出してもよかったかなあ。光章さんも。
それにしても・・・世の中にはしらんことがたくさんあるものだ。
そういった専門的な謎が、いとも簡単に日常のすぐ隣にあるとは。
一番好きな作品「銀河はコップの内側に」。
子どもに見せたいし、自分も見たい、コップの中の銀河。
ペーパークロマトグラフィーが出るに当たっては、懐かしさを
通り越して笑ってしまった。あったあった、そういうの。

龍之介くんは、まだ再登場する雰囲気である。
長編など出ないかしら。
2001年08月27日(月)
図書館の日。借りた本、五冊。←控えめやん

最近読書量が落ちていて(というか夏休みはだらだらしてしまう)、
まあ五冊なら、読まずに返すくやしい思いをせずにすむかな、と
ちょびっと期待している。
(だめやったら大笑い)

今回借りた本。
 『占星術殺人事件』島田荘司←名作らしいがプレッシャーだ
 『蒼穹の昴』浅田次郎←上下巻だったのはプレッシャーだ
 『ねむりねずみ』近藤史恵←この人の本が読んでみたかった
 『猟奇の夏』宝生茜←新しい本のトコにあったので

どうなることやら。
2001年08月26日(日)
★東野圭吾。 『超・殺人事件』

色々なヒトから、「面白いよ」と勧められて、ワクワクしながら
読んだ。
もちろん、期待は裏切らない。
可笑しかったのは、「超理系殺人事件」。
ワタシはたぶん読み飛ばすので、大丈夫だと思う(笑)。
そのほかのも、読者を語った部分にはそれぞれ思い当たるところが
あって苦笑ものだったし、作家の苦悩も「あのことかな?」なんて
色々勝手に想像したりして、本当に楽しめた。
ちゃんと謎解きになっていて見事にだまされた「超犯人当て小説
殺人事件」もあったし・・・・
本当に、東野さんの手持ちカードの多さには、脱帽というしかない。
つうか、作家って大変なんですね・・・;;^^)

それにしても笑えるネーミング「小説金潮」・・・うぷぷぷぷ。
2001年08月25日(土)
◇さくらももこ。 『まるこだった』

「ちびまるこちゃん」けっこう好きである。
サザエさんの、ほとんど前時代的なほのぼの茶の間の雰囲気とは違い、
けっこうシュールなのが笑える。
時代を共有しているから、よけいに笑えるのか。
しかし、このヒトのエッセイは、まだ全部読んだ訳ではないが、
毒もある。
面白くて「ほんわか〜」としていたら、ぐさっとやられる感じ。
いや、すぱっと切られるのか?(まさにミステリキチの表現)
スパイスが利きすぎ?と思うときは、たぶん自分が元気じゃないとき
なのだろう。
それにしても、いつも思うのは、このヒトなんだってここまで素晴らしく
おこちゃま時代のことを記憶しているのだろう?
ワタシなんか、ほとんど断片的にしか覚えていない。
まあ、みんなが覚えていたら、みんなが本を出せるのだろうが・・・。

2001年08月24日(金)
★桐野夏生。 『OUT』

最初は怖くてどうなることかと思った(小心者)。
が、ドキドキしながら一気に読み終えた。
ミステリで言えば、この主人公とその回りの女性は明らかに追われる側。
そういうのはなかなか感情移入しにくいので、読み進まないのが常なの
だが、ちょっと前にやっていたテレビドラマをちらっと見たことがあり、
イメージが勝手に動き出した感じで、なめらかに読めた。
それにしても・・・・登場人物たちはあまりにもリアルすぎて、傍観しか
出来ずにいた。

ドラマでは、主人公が田中美佐子さんで、ほかに渡辺えり子さんなどが
出ていた。
田中美佐子さんもけっこう凄みのある演技をしていたと記憶するが、
原作の雅子はもっとすごかった。
もちろんラストなどは全然違ったと思うし、なにしろ登場人物に原作に
ないひとがでてたんじゃなかったっけ??
事件に巻き込まれ、坂道を転がり落ち、崩れていく女性達がこのまま
どこへ行くのかなあ、と思いつつ壊れきった空虚な終わりを予想していた
のに、このラストの凄まじさはどうだ。
解き放たれ過ぎかも・・・・怖いくらいに。

怖いと言えば、例のシーンはリアルでめっちゃ読み飛ばした!
あの手の描写は、やっぱり苦手かも。
2001年08月23日(木)
★乃南アサ。 『花散る頃の殺人』

よそのサイトで、「久しぶりの音道貴子!」というフレーズを
見かけた直後に、図書館で発見。
すぐに借りたが、よく考えてみると、これは先に読んだ『鎖』と
『凍える牙』とのちょうど間の出来事をつづった、連作短編集。
「ひさしぶり」というのは、文庫で新刊が出た、という意味だったのだ。
相変わらず、彼女は頑張って走り回って生きている。
いっぱいいっぱいのリアルな日常が、ささいだけれど奥の深い事件と交錯
して、次々に展開していく。
彼女のようにはなれないけれど、彼女の気持ちがわかるのは何故だろう?
同じオンナだから、という単純な理由だけではあるまい。

表題作「花散る頃の殺人」は、哀しく、切ない。
2001年08月22日(水)
By ちゃいむ

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