図書館の日。5冊ツンドク追加?!

二週間が期限の図書館の本は、「ツンドク」という定義には当てはまらない
かもしれない。
とりあえず期間限定、ツンドク本が今回は5冊である。
今週は特に忙しくなることが前々からわかっていたのに、自分の首を
こうまでしてしめたいのか?というワタシの正義の声に、「そんなん
アンタが図書館で本借りずに素通りできてるわけないやろ」と悪魔の
声が交錯する。
森博嗣「人形式モナリザ」前回、やむをえず未読で残し、今週あらためて
延長願いでいくつもりだったが、
「申し訳ありません。予約の方がいらっしゃるので・・・・」
うううううっっ(泣)←はよよまへんからや
というわけで、今回の本は、以下。

『演じられた白い夜』『この島で一番高いところ』近藤史恵
『時のかたち』服部まゆみ
『御手洗潔の挨拶』島田荘司
『ハサミ男』殊能将之
2001年09月23日(日)
★服部まゆみ。 『この闇と光』

驚いた。鮮やかだ。
もしひとからすすめてもらわなければ、きっと最初をぱらぱらと
めくっただけで、読むのをやめたと思う。
聞けば、以前「このミステリーがすごい!」の12位にランクされた
らしい・・・わかる気はする。
それが何故か、ここで語れないのは残念だけれど・・・・。
ただあまりにもそれが鮮やかで、後半が少し軽いような気も。
しかし、物語は進み、ぐいぐいと引っ張っていってはくれた。

ところで、この物語、最終的にはどういう結末なのか?
たぶんミステリ的な読み方しか出来ない、文学的な読み方が出来ない自分の
理解力のなさと枠の狭さをひしひしと感じて、さみしくなった。
確かにその時、美しい光と暗い闇の中を歩いていたはずなのだが・・・。
それはまるで、以前読んだ宮本輝の小説のラストに感じた肩すかしに
似ている。もちろんそれは、ワタシ自身の読み方に起因する。
もっと読書の幅を広げて、受け皿を大きくしなければと、切に思う。
2001年09月21日(金)
★浅田次郎。 『蒼穹の昴』

一気に上巻の半分くらいから下巻ラストまで。
今、壮大なストーリーが頭の中をぐるぐる回っている。
読み終えた直後はいつもこんな感じ。その世界に浸り、余韻をかみしめる。
ただ中国の歴史、しかも近代はかなり苦手な分野だったので、聞き覚えの
ある登場人物の名もあったが、まっさらで読んだ(笑)。
激動の歴史の中を生き抜いたたくさんのひとたちは、まるで
宮崎アニメに出てきそうな占い師の老婆、夢を信じて駆け上がっていく
春児、理想を貫こうとする史了、老仏爺や天子や将軍、下々の脇役に
いたるまでみな個性的でその魅力を存分に発揮する。
そうやって生き生きと人物が動くほどに、歴史物は、いつもその人物達の
星回りというか運命的なものを強く感じてしまう。

それにしても、ひとの真摯な生き方はそれだけで心を打つ。
下巻では、涙が次から次から出た。
運命、天命・・・それを全うしあるいは切り開く。
そして最後に蒼い空に、何を思うのか・・・・。
2001年09月20日(木)
読み中。

ただいま、読み中なのは、浅田次郎「蒼穹の昴」。
ミステリじゃないので時間かかるかも、と思ったが、なかなか
面白そうな気配。
もともと歴史物はきらいじゃない。
過去一番長かったのは、吉川英治「三国志」。
弟に借りて読んだのだが、面白くてぜひヨメに持っていきたい、と
全巻そろえた。
しかし、持っているだけでうれしがるタイプなので、まだ再読は
していない・・・ここんとこが、だめだな?

浅田次郎さんは初挑戦だ。
はじめが肝心、がすべてあてはまるわけではないが、さらにもっと
読みたいと思うためには最初がやっぱり大事かな。
2001年09月19日(水)
ひっさしぶりぶり本屋の日。未読予備軍購入。

夏休みもあけたというのに、ここのところHPのお引っ越しが超忙しく、
ヒマさえあればパソコン人生だったので、本屋に行くヒマがなかった。
引っ越しもなんとかおおもとはすんで、ちょっと気が楽になったので、
大型本屋に出かけた。
ひとりでじっくり回るのはひと月半くらい「ぶり」である。
ふっふっふっふ・・・・
おっとまだ本屋に入っていないウチからにやにや笑いが。まずい。
今回は目当ての本があった。
某「本パラ」で話題となった、さだまさしの「精霊流し」。
そう、ファンですよ(^-^)

今回の購入本(つまり未読ツンドク予備軍というかすでに本軍)は
以下の通り。
『精霊流し』 さだまさし
『月光亭事件』 太田忠司←再読
『邪馬台国はどこですか?』 鯨統一郎←オススメしてもらった
『人質カノン』 宮部みゆき ←うっかりして読んでなかった
『凍える島』 近藤史恵 ←もっと読んでみたい
『ジュリエットの悲鳴』 有栖川有栖 ←オススメしてもらった
2001年09月16日(日)
★近藤史恵。 『茨姫はたたかう』

「心と体を癒す整体師」力先生シリーズ第二弾。
解説にある「病気とは健康の証」・・・これはもちろん心の病のことで
ある。心の痛みと向き合ったゆえの、病。
人は誰でも心の中に、悩みや苦しみや哀しみといった病を抱えていると
思う。
力先生のぶっきらぼうだけど真実を語る大阪弁が、優しい。
何ごとにも臆病でいれば、世間が守ってくれると思っている、そう
茨姫のひとりが一刀両断されたときは、はっとした。
自分の身を守るために、臆病でいるということ。
そうなのだ。きっと自分もそうなのだ・・・。

平行して進む、雄大君と歩ちゃんの恋。
不器用な二人のやりとりが、なにか切なくて、甘酸っぱい。

ああああ、行きたいなあ、合田接骨院。
2001年09月14日(金)
★近藤史恵。 『カナリヤは眠れない』

読みたかった近藤史恵さんの、初めての本。
図書館で探しても見あたらなかったこの本は、なんと文庫書き下ろし・・・・
そういうことだったのか、と偶然見つけたときは、ホントに嬉しかった。
だが解説(有栖川有栖さん)を読むと、なんとこれは第7作目らしい。
整体師合田先生シリーズはこれが一作目だから、まあよいよい。
しかし、裏表紙のストーリー解説とは雰囲気が違っていて、先生は
主人公というよりは、こちらを見つめる目。
こちら側の登場人物達の心のきしみがほぐされて行くとき、なにやら
読んでいるこちらまで凝りがとれていくような。
後半にストーリーが急転直下したのは驚いたが、登場人物たちの口を
借りて話す言葉は、どれも作者が大切に思っているのが感じられる。
そしてその言葉達は、ゆっくりと腑に落ちていく・・・。

「目覚めさえすれば、眠っていた場所からはいつでも動ける」
2001年09月12日(水)
By ちゃいむ

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