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2005年02月02日(水) 恋人はばふぁりん

母の移動、無事完了。

そんなに簡単ではなかったのだけど
一時は手に汗かいて受話器を握りしめ
電話の向こうの相手に向かい
見えもしないのに頭を下げてお願いする事態に陥ったのだけど
とにかく、無事に移動が完了した。

その後、新しいホームと以前のホームの両方に出かけ
書類を整え、支払いをし、お願いをし、お詫びをし
夕方、偏頭痛が訪れる頃には用事が終わった。
とりあえず、良かった。

そして。
あやぽんがごはんを食べなくなった。
なんとか、夕食だけは食べてもらったが
ほとんど口もきかず、無愛想ですらなくなった。
今週末から試験が始まる。

昨日は、かずぴーまでが反抗的で
もうなんだかすっかり
どうにも言葉にできないほどの気持ちになったが
今日の彼は上機嫌で、姉を気遣う余裕すらあるので助かった。

ああ。。。

暖かくなる頃には、私にも春が訪れて欲しいものだ。



2005年02月01日(火) 母のこと

明日は、いよいよ母の移動の日だ。
12月に、自宅を出ているので
ホームからホームへの移動なのだがそれでも大変だ。

いろいろな所を見て回り
母の現状を考えて、お金の都合も考えて
その他、もろもろの事情を合わせた上での選択ではあるが
それでも「本当にこれでいいのだろうか」という思いは拭えない。

何より、母を騙すようで辛い。
それを埋め合わせるべく母に尽くすことができない自分が辛い。
お金を出せば出すほど、お金で済まそうとしている気がしてしまう。

「おばあちゃんは、いいよ。自分では何も残さなかったのに
 ママがみんな面倒を見てくれるんだから。」
私の気持ちを慮ってか、いつかあやぽんがそう言ったが
私には、そこまで簡単には割り切れない。
「私の勝手で、母の残りの人生を決めた」
という気がしてならない。

下着や洋服をあらためて用意し、全てにフルネームで記名した。
母は、まだ知らないのだろう。
新しいホームに移ることも
これからは、そこが自分の家になるのだということも。
そんなことを思いながら、持ち物の用意をする。

正直に言うと、ホームに近寄りたくない。
何もなかったように、離れた所で過ごしたい。
母に会わずにいることは可能だが(実際、会わないのだが)
だからと言って、私の頭から母がいなくなることはない。

もともと上手くいってなかった親子関係が
母が痴呆になったからと言って、良好になるわけがない。
事情を知らない人は(ほとんどそうだが)
「お母様が言ってるんじゃなくて、病気が言わせているだけですよ」
と、母の言葉に凹む私を慰めようとするが
痴呆になる前から、似たようなものだった。
ただ、違うのは
周りの人が『痴呆のせい』だと思ってくれるおかげで
母のことを『ひどい母親』だと思わないでいてくれることだけだ。

痴呆の症状が進んで
私の母は、やっと世間並の母親になったのかもしれない。



2005年01月31日(月) 心配だらけ

あやぽんの精神状態が怪しくなってきた。
試験が間近に迫り、プレッシャーに耐えられなくなってきたらしい。

プレッシャーのあまり、もうすっかりやる気が失せたようで
予備校にも行かず、部屋にこもっていたかと思うと
わけもなく家を飛び出し、近隣を徘徊して戻って来たりする。
その他、本人の名誉のために詳細を書くことは省くが
親としては、なんとも心配な状況だ。
かと言って、何を言っても助けになるどころか邪魔になるだけで
ただ黙って見守るしかない。

せめて私にできることは
美味しいものを食べさせることぐらいだと思い
職場近くで、美味しそう、かつ、見た目に可愛いお菓子を買った。



が。
買って喜んだのは私だけで
あやぽんにとっては、大した助けにならなかったもよう。
お菓子が試験を受けてくれるわけじゃないもんね。
仕方ない。

「あと少しだ。頑張れ。だめでも、それで全てが終わりじゃないよ。」
言葉にはしないが、心の中で応援する。



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