カウントシープ
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ボクはなんでも謎を解きたがる人間だ。今は混沌とした不明瞭なものも、今のボクには解らないだけで、いつか理解できるようになると信じている節がある。 しかし一方で、この世界は何もかも明るみに出すことなどできない、だからこそ安心していられるのだという思いもある。光に満ちた場所と同じだけ闇に潜む場所があるのだし、未知なものがあるからこそ、世界はまた恐れつつも魅力的なものであるのだろう。
10代の終わりに、全てを知りたいと思った。それは適わぬことだと解ってしまってがっかりしたけれど、それでも少しずつ知りたいと思うのが今のボクだ。
「全ての謎が解けてしまったらそれはもう発狂した世界だろう」
子供の頃から、この世の謎はきっと死ぬまで解らないことが沢山だから、死ぬ時にこっそり教えてもらえたらと思っている。臨死体験みたいな場面で−この場合は本当に死んでいく片道切符だけれど−知りたかったことが見れたなら、と空想している自分がいて、自分の知りたがる気持ちに呆れつつ、
本当に知ってはならないものにそろりそろりと近づけるくらいに、ボクはもう無防備ではないところまで生きてしまって、ちゃんと安全圏から手を伸ばしているにすぎないことが、安心でもあるしちょっと寂しく思ったりする。
入院している間、一番よく頂いたものは苺だった。季節柄なのか年中なのかわからないが、お見舞いやおすそ分けで毎日苺を頂いた。 そしてボクは苺が好物。 相方と一緒に、というか、手術前後相方が食べれないときはボクが食べていた。 お見舞いで頂いた苺は、大きくて甘い立派な苺だった。いつも買う1パック398円の小粒のものとは全然甘さが違う美味しい苺だ。1パックきっと980円位するような高価な苺を沢山食べれて嬉しかったけれど、
それ以来今までの苺があまり美味しくなくなってしまった。
ずっと昔、母方の実家で取れた苺を貰ったことがあったけれど、苺って栽培できるんだろうか?植物の栽培が苦手なボクにはどっちにしても無理っぽいけれど。
というわけで、めでたく相方が帰って来た!火曜日に手術して土曜日に退院できるなんて、最初のスケジュールを聞いた時にはびっくりしたけれど、早く帰ってきてくれてとっても嬉しい。
まずい病院食から逃れた相方とまず最初に出かけたのはSABWAY:あの黄色い看板のサンドイッチ屋だ。ちょうどお昼時で沢山並んでいたけれど、一緒に並んでサンドイッチとポテトを食べた。 本当はこの後また映画を見に行こうと思っていたけれど、気が抜けたのかボクの方が気分が悪くなったのと、早く犬達の元にママを(犬にとってはボクがパパで相方がママなの)会わせたかったのだ。
この1週間、1度もテレビもDVDもつけなかった。 この1週間、1度も紅茶を飲まなかった。 この1週間、1度も絵を描かなかった。
お風呂に入りながら鼻歌を歌っていたら、 1週間歌も歌わなかったことにも気がついて、 独りじゃ何にも出来ないダメな奴だって気がついた。
ロビン
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