カウントシープ
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中学生になってわりとすぐに、授業で詩を書いた。
ボクは どんな詩を書いたのかもう言葉は覚えていないけれど、最後のほうに「錆びることを恐れるブリキのきこり」が出てくる詩を書いた。
ボクはもともと詩を書くのが好きだったわけでも得意だったわけでもないけれど、その詩は自分でもよく書けたと思った。そして、先生にもそう思ってもらえて、次の国語の時間に一番で読み上げてもらえた。
恥ずかしがる年頃だからとその詩は匿名で発表されたけれど、ボクはとても嬉しかった。それまでも作文やらポスターやらで選ばれてきたけれど、大人(である先生)が、きちんと感心してくれた体験はこれが初めてだったのだ。 子供にとって、大人に認められることがこんなに誇らしいことだってこと、大人になってすっかり忘れていたけど、子供はいつだって凄いって思われたいし、心に誇りを持っていたいのだ。
浜松のお土産といえば、夜のお菓子うなぎパイ。
子供の頃に、浜松に転勤したおじさんが、ひょっこりこの御菓子を持って現れた。この人は母の兄で、母と顔が似ているので、すぐに身内だと解る風貌の人だったけれど、物静かであまり喋らないので、どんな人なのかさっぱり解らない。
ともかく、みんなで頂いたうなぎパイを食べたが、この御菓子、誰でもきっと思うことは、どこらへんがうなぎなのか?(ただの甘い御菓子に思える)ということと、どうして夜の御菓子なのか?ということ。
うなぎに関していうならば、うなぎの粉?みたいなものが入っているとパッケージには書いてあるし、見た目もうなぎの蒲焼風。うなぎパイを作った会社のHPに飛ぶとその誕生秘話が載っているが、子供心にはこの夜の御菓子というキャッチフレーズは気になったらしい。 親が昼間に食べようとしたとき、「夜じゃなきゃ駄目だよ」って言ったらいいのいいのと却下された。ボクは納得いかなかったので、じゃあ「夜の〜」なんて書くなよと思いながら食べた。
今じゃ、このうなぎパイもどきが全国各地にあって、当方では似たようなビジュアルと味で「きしめんパイ」なるものが売られている。きっと、きしめんの粉が入っているんじゃないかなと思うけれど、最初に出会ったのがうなぎパイだから、どうもその他はみんな「うなぎパイもどき」に見えてしまう。 うなぎパイだって、言ったらうなぎもどきみたいなものだけれどね。
人生には色々秘密がある…ということで、つい最近、職場の同僚が今まで黙っていたの…といって打ち明け話をしていた。
ボク達がそれをふんふんと聞いていたら、仲間内の1人が「自分はそんなに黙っていられないなぁ」と言ったので、ボクも力強く頷いた。ボクは御喋りなので、どっちかっていうと自分のことだってすぐに話してしまうほうなのだ。
けれど、
あとで思い出したけれど、ボクには最大の秘密があって、同性愛者だってことはひたすら隠しているのだった。この点については、目を覗き込まれてもカマをかけられてもさあ?でしらばっくれている。 同性と一緒に暮らしていることはばれているので、隠しているというより、みんな知っているけれどいわないだけだろうけれど、でも、これをどうどうと肯定する気は今のところない。 多分、世の中には言っていいことといけないことがあって、同性愛者であることは根本のタブーに触れるのだと思っているから。
そういいながら、こうやって日記のカタチでWebに公開して発散しているのだけれど。ここでとっても楽なのは、ここから先に友達になってくれた人は、同性愛だってことを知った上でお付き合いしてくれるのだ。 これが、街角で出合って仲良しになったとして、後から「実は同性愛者なんです」なんて言ったら、大抵の人は固まるし言葉を詰まらせるだろうし、こっちも何だか悪いことしちゃったなぁって思うしね。
知ってて付き合ってくれてる皆さんに感謝!
ロビン
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