カウントシープ
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ヴァイオリンを始めてから、音を聞くことを意識するようになった。ヴァイオリンの先生は生活の中の様々な音も、その音階がすぐに分かるが、ボク達には絶対音感は皆無らしく、見事に外してばかりだ。きっとショパンには雨垂れの音もメロディになって聞こえたのだろうが、すべての音が音階として認識される世界というのは、どんな感じなのだろう。
毎回レッスンの始めにA線の音合わせをして調律する時がボクは大好きで、二つの音が重なり合って、周波数が一致した瞬間に、音は全くの一つになって聞こえるのだ。蝋燭の明かりを分けるように、音を分ける、そのイメージは繋がる、または一つになるという、ある種のエロスにもにた感覚を抱いてゾクゾクする。
音楽ビキナーのボク達にとってはレッスン中は新しい発見の連続で、毎回小さなことに気が付いて感動して頷いているボク達を、先生は何も言わず微笑ましく見守っていてくれている。
夢を見たので、記憶のために記載。
主人公は少女だった。少女は暗い洞窟の中を歩いている。探しているのは「おじさん」で、この先にいるはずだが見つけられない。洞窟の壁は血が滴り、まるで巨大な巨人の体内にいるかのようなグロテスクさだ。
少女は未来少年コナンのように手足が(特に足の指が)器用で、壁に飛び出た突起を利用して、洞窟を登っていく。
やがて、視界が開けて、白い部屋が現れる。部屋の中には何人かの大人がうろついている。その中に、初老の女性がいて、それがこの部屋のボスだと人目でわかる貫禄がある。たとえるなら、「千と千尋の神隠し」の湯婆婆の頭が正常くらいの大きさの外見だ。それは魔女の部屋で、魔女以外には男性しかいない。
少女は息を潜めて物陰に潜んでいるが、「おじさん」が現れ、魔女とその手下が「おじさん」を捕まえようと動き始める。おじさんは直ぐに姿を消してしまう。槍を持った半漁人や、骸骨の怪人が空中を飛んでうろうろとあたりを偵察して回る。少女は起用に壁を登って隠れようとする。 首のない骸骨の怪人は、目がないから物音さえ立てなければ見つからない。目と鼻の先を首の無い骸骨が過ぎ去っていくのを息を潜めて見守っているが、壁に取り付けられたセンサーによってついに少女は発見されてしまう。
気がつくと、少女はベッドに寝かされている。 部屋は再び静けさを取り戻し、魔女とその手下が何かを話している。少女は瞳が空ろで、どこか意識は別のところにあるようだ。
少女の傍に1人の青年が座っている。青い髪をしたその青年は、「ハウルと動く城」のハウルによく似た美青年だ。少年は空ろな少女の瞳を覗き込み、手に何かを握らす。 彼は、別の青年に囁く。 「この世界を変えるためのスイッチは、僕達には押せない。それを成し遂げるのは、外からきたものだけ、この少女にはその力があるだろう」 ハウルに似た青年は、少女の耳元に囁く。 「解っているだろう、この世界を変えたいんだ」
振り向いた魔女が、いぶかしんで近寄ってくるが、青年ははぐらかす。魔女の背後で、そっと少女をベッドから連れ出し、魔女の机に近づく。少年の手に誘導され少女が突起に触れると、机は反転し、そこには冒頭にみた生々しい血の匂いを漂わす、何かの体内を思わせる空間が現れる。魔女とその下等な手下である半漁人や骸骨が再び襲ってくるが、青年は少女を抱いたまま逃げていく。
蛇足だが、この少女はボクの所有している人形の姿をしていた(写真)
荒木元太郎氏のユノア・シスト(未塗装版)
この時点の解釈 巨人の体内…父的存在の不在、閉じられた世界 おじさん…父親的存在 魔女…母親的存在 少女…女性になる前の未分化な状態 閉じられた世界…母親の呪縛 体内の空洞…子宮 青年…少女の世界を変えうるもの 少女は未だ自分の世界を受動的にしか返れない存在
こんなところかな?
2005年07月06日(水) |
hairy caterpillar |
毎日夕方に、庭の草木に水を撒く。いつもどのくらい撒いていいのかわからないなぁと思いながら―ボクは加減がへたくそなのだ。
ペンチで摘んで力を入れるときも、水筒のゴムパッキンをまわすときも、どのくらい力を入れていいのか、おそるおそる触れている。ボクは平均的な運動能力をはるかに下回るので、ボクが力いっぱい何かをしても大抵何も起こらないとわかっているけれど、それでもやっぱり怖いのだ。
脱線したけれど、そうして水を撒いているとにょこっと出てくるのが毛虫だ。一体さっきまで何処にいたのか、急に視界でもぞもぞしだしてこちらもビックリするが、見かけた以上は野放しにできない。ふと見れば毛虫発見地点の近くの葉っぱはみんな穴が開いていたりして、これは撤去しなければと、割り箸を片手ににらめっこする。
毛虫は案外早い。 割り箸で摘んだら、ほんの数秒で上ってきてボクの手元までやってきてしまう。初めて摘んだときはその速さにビックリして箸ごと放り投げてしまったが、毛虫はあなどれない奴なのだ。 毛虫を潰すとなんともいえないグロテスクな、黄緑やらなんやらの鮮やかな色が飛び出す。外側は茶色なのに内臓は鮮やかで、なんとも気味の悪いものをみた気持ちになる。
毛虫=hairy caterpillar 芋虫=caterpillar
ロビン
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