カウントシープ
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ボクには子供は持てない。 それは同性愛者なので、どうしようもないことだし、自分で選んだ道だから、そのこと自体は受け止めているつもりで、多分子供がいない分、犬や猫を飼っているのだ。
だけれど、一方では、同性愛という言い訳でもって、子供を作る道を自ら閉じてしまっているともいえる。ボクは、自分と両親との間の問題を、「子供を育てる」中で、再現して向き合っていくことを避けているのだ。
誰もが、自分が育てられたことをベースに子供を育てるだろう。子供を見ながら、自分がかつて体験してきたことを思い出し、それに習ったり、また反面教師として、そうならないようにしたりする。けれど、どうしても、意識しないところで同じことをしてしまったりするのだ。
例えば怒り方がそうで、ついつい自分が怒られてきた口調と同じ口調で、子供を責めてしまう。あとで自分の中に、かつて自分が嫌だった親の影を見て落ち込んだりするものだが、そうすることで親の気持ちを推し量り、親の苦労が理解できたりもする。 子供を育てることは自分を育てることだとは言ったもので、子供を生み育てることでもって、人間として必要な心の成長は補完されていくのではないか、と考えたりする。
何時までも子供でいるわけにはいかないし、もう随分前から大人になっているのだけれど、どこかいつも不完全に感じるのは、それが人間だからだと思いながら、子を持たぬ者として、多少の負い目があるのだ。
普段から髪を短くしているけれど、それでもどうしても襟足が伸びてきて、首にかかってうっとおしくなる。そんなときはゴムで髪を結うのだが、短い髪を無理やり結うので、ちょろんと尻尾みたいでオカシイ。
その、髪を結ぶゴムが、なぜか子犬のお気に入りで、何処に置いておいても必ず見つけて、ドッグベッドの上ではみはみしている。最初のうちは叱っていたのだが、あんまり探すのが上手なので、最近はまたか、と笑えてくる。
大抵髪を結うゴムは、何処かに紛れて無くしてしまうものだが、子犬のお陰で無くなることがない。小さい頃と違って、テーブルの上のものを取ったりしなくなって、いい子になったと思っていたが、しっかりあちこち物色しているのだ。
多分、ボクの匂いがばっちり染み付いているから好きなんだろう。そう思うと何だか複雑…それじゃあボクが匂うみたいじゃないか。 ちなみに、髪ゴムのほかのお気に入りは、履き終わった後の靴下…それもちょっと。
そんなに匂いが好きならと、ボクがいつもつけている香水を吹いてやったら、凄く困った顔をしていた。
今この土地では万博が開催されていて、あちこちに公式キャラクターのモリゾー&キッコロを見かける。 そして、モリゾー&キッコロもどきも、あちこちに乱立しているのだ。それは、地元の人たちの熱い応援の気持ちであり、手描きのモリゾーたちも商店街のいたるところに貼ってあり、 中には等身大(?)のモリゾー達がお店の前にどどんと飾ってあったりもする。 どの場合でも、似ていないのはモリゾーのほうで、不気味に仕上がっているのもモリゾーだ。どうも、あの目がいけないらしい。二次元の世界では愛らしいが、3次元にするのが難しいのか。
さて、写真は藤が丘のリニモ乗り場に建っているモリゾー&キッコロ。初めてみたとき、犬も飛び上がってビックリしていた。
ロビン
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