カウントシープ
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「捨てられる夢」については自己分析してみた。
この時期、相方の母親からの干渉が多く、ボク達は参っている。無理もないことだが、向こうの母親はボク達が結婚していることも知らないし、認めない。そしてことあるごとに、「いつかあんたは捨てられる」「そこはあんたの家じゃない」と相方に言うものだから、相方は辛い思いをしている。
ボクは相方を愛しているし、一緒に居たいと思う気持ちは同じくらいで、深く結びついていると思う。何年もいろんなことを乗り越えてきて、一度も手を離すことなく今日までこれたのだから、これから先だってずっと一緒に歩いていけると信じている。
けれど、ボクは恐れている。相方の母親がある日やってきて、相方をボクから取り上げていくのではないかと。ボクの親にボク達の関係を暴露し、お互いが引き離されてしまうことだって、同性愛の世界では考えられなくはない。
夢の中の酷い相方は、ボクが恐れている、母親に取り込まれ、手懐けられてしまった相方なのだ。夢が真実を示すなら、いまだボクはどこかで相方を信じていないということなのか、実はこの類の夢はもう何度も見てきたのだけれど、こういう解釈は今回初めてしたのだが、
今のボクには愛を信じる力が足りないということが解ったのだから、これから先に、もっとその力を培っていけたらと思う。そのために、未来はまだ残されているのだから。
不愉快なほうの夢。ボクが相方に捨てられる夢だ。
夢の中で相方が、異性と結婚する気になったからと「じゃあ分かれてね」とボクに別れを告げるのだ。ボク達が2人で住んでいた家は彼らの家となり、ボクはとぼとぼと家を出るしかない。
坂を歩いていくと、家が見える。それはボクの実家らしい(見たことない建物だ)。そこには病気がちで幽閉され続けている妹がいる(そんな妹はいない)。彼女に一目会いたいと、ボクは実家に忍び込む。 だが、母親に見つかってしまう。同性愛に走ったボクを母親は許さず、もう戸籍からもはずされ、ボクはどこにもいる場所がない。妹には会わさないよ、と母親は言う。なぜかそこには家政婦が何人かいて、クッキーかパイの生地をこねている。家政婦達も一人もボクを見ない。
母親はボクを嘲笑しながら、そのクッキーだかパイだかを適当に包んで投げてよこすと、もう二度と顔を見せるなといって冷たく笑う。
そのとき妹が出てきて、少しだけ話をする。妹は髪もぼさぼさでがりがりに痩せている。ボクを頼ってくれ、優しい言葉を掛けてくれる妹だが、また閉じ込められてしまう。次に末の妹が出てきて、そちらは母親にそっくりの侮蔑の笑いをボクに向ける(母親も末の妹も見たこともない顔だ)。
実家を後にし、再び坂を歩いていくと、犬も後からついてくる。犬達も追い出されてきたのだ、これから犬の餌をどうしようかと考えながら、一緒にとぼとぼ歩く。
坂の上で結婚式が開かれているが、誰の結婚式かはわからない。
すると電話が鳴って、相方からだった。電話の内容は、「先ほどの地震で、あなたの人形が落ちたりして破損したけれど、どうせたいしたことないものだから別にいいよね。まったく、さえない人間のくだらない作品なんだからね」というようなことをいって、ボクは心臓まで凍り付いてしまう。
家は彼らによって改造され、ボクの気に入っていたインテリアも、壁の色も少しずつ変化して侵食されていく。もう何もなくなっていく・・・
相方に話したら、すごく気を悪くされた。とんでもない悪人にされて、さぞかし不愉快だったろう。しかし、ボクにとっても辛く悲しい夢だった。
久しぶりに先生にあった。 先生に会うということは、自分を見つめるということだから、けしてその足取りは軽くはない。しかし、会った後はいつも荷が軽くなって、心のもやもやした感じが和らいでいるのもいつものことで、だからこそ重い足を引きずってでも、ボクは先生のところに足を運ぶのだ。
最近はとても生々しい夢を見るので、それがとても辛い。見ているときはとても怖いし、起きるととても不愉快だ。夢の内容はいろいろだが、今年になって最初に印象深かった夢は、多分1月2日から3日にかけてみた夢だと思う(それを初夢というのだろうか)。
夢の中で、ボクは男の人魚だった。といっても足はちゃんと二本足で、ついでに言うならボクは白人だった。ボクはオリンポスみたいな宮殿風の建物にいて、そこはスクールだった。ボクは普通に二本足で歩いているけれど、所々にある大理石で作られたプールの中に足首まで浸してみたりして、何か居場所を探しているように彷徨っている。
水の中には、真実に通じる扉があることも、そこにたどり着ける資格を自分が持っていることも、ボクは知っている。 しかし、水にもぐろうとすると、ところどころに飾られている大理石でできた女性の像がじっと静かに監視していることに気づく。彼女達は本当は人魚なのだと、ボクは知っている。
女の人魚は、ただ見つめている。ボクが扉を隠している渦に近づいても、それを止めたりしないが、ボクは彼女達の意図することが読めずに、扉を開けていいものか迷っている。
というような夢だった。この夢はここ数日に見たものの中では別に不愉快だったわけではない。ただ、不可思議な白昼夢のような後味を残し、しばらく心の中に残り続けた。
ロビン
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