カウントシープ
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神様に近づくことが、至上の喜びとされるキリスト教では、その賛美歌においても、その趣旨を含んだものが多い。有名な320番でも、主よ御許に近づかん、と歌っている。
神様の側に召されること、その日まで父なる神の教えに従い生きていくことが、根幹にある世界は、我々母性社会とは随分様相が違う。
我々のいる世界では、母なる存在に見守られ、繋がっていることが根底にある。しかし母とは時に取り込む、食うか食われるかの世界なのだ。 「食べちゃいたいほど可愛い」というのはまさにその通り、母性とは二面性があるため、我々はその、神様に相当する存在であるところの母親に対し、近づきたいと思うと同時に、取り込まれてはならない恐れを強く感じるのである。
そのため我々は、繋がりを感じながらも、鞘のようなものには収まれず、彷徨うことになる。しかしまた、父親なる神とてその腕に抱き取ってくれるのは死するときであるから、やはり魂は迷い子なのだ。
ボクの大好きな羊は、キリスト教においては信者の象徴とされ、導く羊飼いは神の子キリストとされている。そういう背景を知らぬまま、迷える魂の象徴とされるものを集め続けていたのだ。 ボクの手元に集まっている羊達は、散り散りになった心の雲のよう。でも、その多くは友人から送られたもので、散り散りになりそうになっても、他者からもらった心の繋がりが、しっかと結び付けていてくれる。
心の繋がりこそはこの世界における神様のような存在であり、それを具現化したもの、繋がりを双方向のみならず、絶対的存在として天に置いたものこそ、宗教そのものなのだと今の時点では思う。
2006年01月21日(土) |
完全なる法則と秩序などない |
一応毎日ヴァイオリンを弾く、ということにしているのだけれど、仕事で出張するときには流石に持っていくわけには行かない。ホテルでこもって、弱音機を取り付けてやるという手もあるけれど、オケを生業としているわけでもないのにヴァイオリンケースを背負ってあるくのも、どうかと思う。
ボクは、やると決めたことはきちんとやりたいほうなので、それが欠けることがもどかしいのだ。最近では、このエンピツの日記のほかにヴァイオリンの日記をほかのWeb日記でつけているのだけれど、そちらのほうは過去の日記は書けないので、時々書き損じてしまう。その日にちの飛ぶのがとても嫌なのだ。
例えば、毎週水曜日しか書かないとか、日曜日は書かないとか、そうした法則性をもってやりたいものだが、そんなに機械的に何でも統御していてはいけないとも知っている。ボクの中の何割かはそういった安定を求めて自己満足したがり、もう何割かはもっと人間らしく!と訴えるのだ。
・・・揺るぐことのない法則、秩序がもたらす美、美しいものだけで作られた世界。それは、ひとつの美術品や曲の中に求めるべきであり、人間が入ったとたん、それは不完全に傾き、永遠でなくなり、それこそは我々の存在する証明である。それでもなお完全に近いものを求め続ける、そうしたジレンマの中で足掻き続けるのが嫌なら、自分の定義した完全なる世界へ、落ちてしまえ!さあ!
2006年01月20日(金) |
Greensleeves |
久しぶりに『秘密の花園』を見た。友人に貸す前に、少しだけ・・・と思ってみたのだけれど、つい全部見てしまったが、改めてみるとこの映画、とても脇役が素晴しい。 そしてその脇役のひとり、台所女がパイの生地をこねながら歌う歌がお馴染みグリーンスリーブスなのだが、この歌詞がとても悲しいのだ。
友人から帰ってきたとき、やはりグリーンスリーブスの歌詞の話題になった。友人はその歌詞を持ってきたので、一緒に見てみたら、いよいよ胸が張り裂けそうなくらいに悲しかったので、ここに乗せておこうと思う。
Alas may love, you do me wrong To cast me off discounteously And I have loved you so long Delighting in your company
Greensleeves was all my joy Greensleeves was my delight Greensleeves was my heart og gold And who but my lady Greensleeves
I have been ready at your hand To grant whatever you would crave I have both waged life and land Your love and goodwill for to have
Greensleeves was all my joy Greensleeves was my delight Greensleeves was my heart og gold And who but my lady Greensleeves
こんな悲しい歌を、ボクはほかに知らない。
ロビン
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