読書日記

2002年06月02日(日) 小野不由美『華胥の幽夢(かしょのゆめ)』(講談社文庫2001/07/15)から「冬栄」を読む。

小野不由美『華胥の幽夢(かしょのゆめ)』(講談社文庫2001/07/15)から「冬栄」を読む。
十二国シリーズの番外短編集全五編のうちの一編。
戴国汪の麒麟、泰麒はまだ自分に自信の持てない幼い男の子だった。
遠国の漣国への使者として旅立った彼が得て来たものについての物語。
ファンタジーを純文学的に描くとこうなるかという出来ばえである。



2002年06月01日(土) 田中宇・大門小百合『ハーバードで語られる世界戦略』(光文社新書2001/11/25)を31ページまで。

  田中宇・大門小百合『ハーバードで語られる世界戦略』(光文社新書2001/11/25)を31ページまで。
田中宇は、マイクロソフト社の「MSNジャーナル」を立ち上げ、国際的なニュースを解説するメールマガジンを配信している。
大門小百合は、英字新聞ジャパンタイムズの記者と編集者を兼ねている。夫が田中宇である。2000年9月からハーバード大学にニーマンフェローとして夫とともに留学した。この著書はその時の回想録であり、感想文である。
昨日の日木流奈に続き、いかに自分が現実のうわっつらを撫でて生きているだけの無知な奴かを思い知らされる文章だった。
今、膨大な量の新書の存在意義はこの辺にあるのかもしれない。



2002年05月31日(金) 日木流奈「脳障害をものともせず」(講談社『本』2002年6月号所収)を読む。

日木流奈「脳障害をものともせず」(講談社『本』2002年6月号所収)を読む。
「はじめまして。私は脳障害の十二歳の男の子です。」(62ページ)で始まる自己紹介の文章を何気なく読み始めてびっくりした。結局は『ひとが否定されないルール?妹ソマにのこしたい世界』という著書の宣伝につながるにしても驚愕の文章である。
日垣隆の著書『情報系これがニュースだ』(文春文庫)の第9章「難病を越えて」第10章「盲目の読書人」をすぐに思い出した。
十二歳の詩人が紡ぐのは端正な文章である。



2002年05月30日(木) 芦辺拓『殺人喜劇の13人』(講談社文庫1998・10・15)を42ページまで。

芦辺拓『殺人喜劇の13人』(講談社文庫1998・10・15)を42ページまで。
序章「奇人が集った愛の園」を過ぎて第一章「翼手竜の鳴く夜に」の途中まで進んだ。
大学のミニコミ誌サークルに集う面々の紹介がひとあたり終わったところで若き日の森江春策が登場する。
探偵趣味的に細部まで凝った設定・小道具や描写・場面に喜びを感じることができるかどうか。
「時の誘拐」ほどの快感があるかどうか。


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