白月亭通信別記
老い先短い残照の日々、
おりふしの所懐を、
とりとめもなく書き留めて…

2005年05月18日(水) 人情

 都会人は冷たく田舎の人は情に厚いというがあてにならなくなってきた。こんな話だ。右前に住んでいた人が急に引っ越した。ところが誰も行方を知らない。引っ越しの挨拶がなかったからだ。二十年来住んで町内会の会長も務めたほどのひとがだ。長年保健所に勤務し定年退職したばかりの人がこの程度社会常識だ。左前には最近郵便局を定年になった老夫婦が引っ越してきた。ところが向こう三軒両隣りへの挨拶がないのでどう処遇したらいいか困っている。いつも引きこもっているし出かけるときは車だから身の上話など交わしたこともない。右隣の借家へは若い夫婦(こども二人)が引っ越してきたがいつの間にか男の姿を見かけなくなくなった。旅行や出稼ぎで留守しているという雰囲気でもない。もうこんな環境の町には住みたくない。


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