白月亭通信別記
老い先短い残照の日々、
おりふしの所懐を、
とりとめもなく書き留めて…

2006年02月21日(火) 茨木のり子

 きょうの新聞に茨木のり子さんの訃報が出ている。現代詩に不滅の足跡を残した女流詩人。享年79歳。代表作の「わたしが一番きれいだったとき」は私が教師をしていた時代の教科書には必ず出ていた。わたしは詩の指導にかならず生涯口ずさめるような詩をひとつ持とうと生徒たちに呼びかけて無理に暗誦させたりもしていた。そういう詩のなかに茨木さんの作品もふくめていた。40年に近い教師生活でおよそ1万人の若者に「わたしが……」の詩を教えたが今日の新聞を見て何人の教え子が私の授業を思い出してくれたのだろうか。


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