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言の葉
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2004年08月12日(木) 止まった時間-8


その夏は兄から譲り受けた
初めての自分の車に彼女を乗せて帰省した
その時はまさか
それが彼女を車に乗せる
最初で最後の機会だとは思っていなかったんだ

夏が過ぎ秋をむかえ
冬の匂いを感じはじめた11月の末
ボクは彼女と冬休みの予定を
電話で語りあっていた

その時どんな話の流れで
その言葉がでてきたのかは
正直覚えていないんだけど



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ボクはその時
彼女は何をいっているんだろうって
一瞬ボーっとしてしまった
そしてその意味を理解すると
なんとも言えない悲しみがこみ上げてきて
涙があふれてきた

確かに最初の予定では
ボクたちはこの冬はもう結婚していて
二人で過ごしていただろう

でも
でも
ボクは夏のボーナスに一銭も手をつけず
結婚した後の資金とするべく貯金していたし
またこの冬のボーナスも同じ運命になるはずだった
彼女はそれを知っているはずなのに
なぜそんな事をいうんだろう

正直いって就職二年目のボクにとって
ボーナスが一銭も使えないっていうのは
すごく切りつめた生活をしいられる事だった
彼女は自分の部屋代は親に負担してもらっていて
もらう給料は全て自分のために使っていたっていうのに…

その時ボクの脳裏には
突然20年後か30年後の自分がいた

こんなにがんばっているのに
やっぱり彼女はボクの努力や意志を
無にするような言葉を投げかけてくるんじゃないか
そんな想像がアタマに浮かんできたんだ

正直な話
自分の人生でこんなにうんざりと感じたことは無かった


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自分でも
何でこんなセリフを
突然いっているんだろうって
不思議でしかたなかったんだ





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