言の葉
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久しぶりに走る昼間の東名 ボクは一人ハンドルを握っていた
やっぱり昼間は車が多くて 面倒だな なんて考えながら いつしか箱根あたり
フト気づいたら 追い越し車線を走る ボクの目の前に黄色いナンバーのオープンカーが
やけに飛ばしてるなって 気になって運転席に注意を向けると 風に舞う長い髪が 女性でした
珍しい光景だなって思って 後ろにつけると その車のルームミラーに なにやら楽しげに話す彼女の顔がチラリ 子供でも乗せてるのかなって思いが脳裏を走る
ボクの車に気づいた彼女 突然走行車線にうつって 道を開けてくれた
あぁ 礼儀正しい人だなって思いながら 追い越しをかけはじめると
助手席には誰も乗ってない・・・
じゃあ彼女は誰と話してるんだろう
横に並ぶと その答えはわかった 耳にイヤーパッドを装着してたから 歌を歌ってたんだ
追い越したボクの車のルームミラーには 直ぐ後ろに入った彼女の車が映る なんとなくアクセルを踏み込み 彼女を離しにかかる
すると彼女もまたグッとスピードをあげてついてくる 大きな口をあけ 気持ちよさそうに歌いながら
それから箱根のややカーブの多い道を メリハリをきかせながら走った 踏み込む時は踏み込んで 走行車線が開けば そちらに戻って
ぴったりとついてくる彼女 そしてルームミラーにうつる 歌い続ける彼女
離れたと思うと 突然現れる歌う彼女
そんな展開が10分も続いただろうか 彼女の姿が突然ミラーから消えた・・・
それに気づいた瞬間 振り向き探したけど 近くについてくる車もなく 後方はずっと開けていた
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