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さとり宿の主人/碧也ぴんく
2001年09月28日(金)
今日は碧也ぴんくを2冊購入。
「BLIND GAME 10」は、ちょっと前に出てたんだけど買ってなかったやつ。ようやく買いました。最終巻。
うーーん、なんかね、それで終わりなの?って感じ…。
ま、そんな期待してなかったから(笑)(ひどい)

次に読んだ「さとり宿の主人」は、鬼外カルテの最新刊で、其ノ七。
読み始めたところで、弁天の名前が出てきたので、つい前のを読み返す旅に出てしまった。

というわけで、「鬼外カルテ」をちょっとご紹介。
「鬼外カルテ」というのは、虚空族(平たく言うと妖怪)が主人公の話で、河童とか天狗とかが出てくる。
私が大好きなのは、其ノ壱と其ノ弐。

其ノ壱「水中童子」の主人公は、河童。陸に上がって、目当ての人間の身も心も自分のものにすると、魂を奪うことができるという。ちょっと、人魚姫みたいな話。
河童だから、手に水かきがあるのね。でも、指輪をもらっちゃうんだよ…。終盤の、天狗の話がまた泣かせる。
ああいう終わり方で、でも気持ちがすごく伝わってきて、よかったなって思える…。

其ノ弐「Golden Child」の主人公は座敷童子。現代の座敷童子は、家ではなく人にとりついて、その人の望むものを与えるのと引き替えに、自分の居場所を確保する。この話では、事故で両親と双子の姉(妹?)を亡くした小さな男の子の、その亡くなった双子になりかわる。
座敷童子は、童子だから大人になれない。座敷童子は触れただけで、相手の望むものがわかる。触れただけでわかるから、ある時、もう自分を求めていないのがわかる。「もういらないんだな?行っちゃうぞ」って、言うんだよね。
その相手から離れたら、相手は不幸になるし、自分はそれまでの記憶をなくす。だから、忘れて違う人の元に行こうとするんだけど…。

両方とも、すごく切なくて泣ける終わり方なんだけど、でもハッピーエンドだと思う。しあわせだと思えたら、それがしあわせなんだ。
というわけで、前作を読んでボロボロ泣いた…。

その後、ようやく「さとり宿の主人」を読む。
タイトルを見るとわかるように、人の心が読めるさとりの話。さとりが山奥の温泉宿をやってるのね。
なんだかちょっと覚が出来過ぎた人のような気がして、いまいちでした。ほんとに、そんな風に心正しく生きられたらどんなにいいか…。嘘をつかずに、心を偽ることなく生きるなんて、ほんとにできる?
でも、他の男を好きな女を、好きで好きで…っていうのは伝わってきてぐっときた。

やっぱり鬼外カルテ、おもしろいです。まだ続くそうなので、今後も期待。
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そーいえば、真壁くん(古い)も、心が読めたっけね。蘭世が、「今だけ心を読んで」って思ってるの、印象深かったな。
どれくらい好きか、言葉じゃ1/3も伝わらないってよく思うから、その気持ちわかる。


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