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ドミノ/恩田陸(角川書店)
2002年03月02日(土)
「ドミノ」を読みました。
東京駅で起きる、ドミノのような出来事。登場人物が多くて、誰が主役というわけではなくそれぞれが主役。なんの関係もなかった人たちが、些細な積み重ねで、どんどん事件は発展していってしまう…。

なかなかおもしろかったです。この場合の「おもしろい」=笑える方の。
最初は淡々とした出来事がつづられていて退屈なんだけど、それが絡み合い出すとおもしろくて止まらなくなります。
やっぱり、物語の醍醐味は、この必然によりころがっていくおもしろさでしょう。話としては大げさすぎるけど、文章が軽妙なので笑える。

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この人の文章は、私はとても読みやすくて好き。小野不由美の文章もとても読みやすい。
嫌いじゃないしおもしろいと思って読んでるけど、森博嗣の文章は、「…」が多すぎるな、と思いますね。インタビューで、ちゃんとその沈黙も読んで欲しい、ほんとは「…(5秒)」とか書きたい、なんて言ってましたが。私は、どんどん流れるように読みたいので、沈黙で止まらされるのがちょっと鬱陶しいです。
それから、時々ネットで、文章の中の「あいうえおやゆよ」を「ぁぃぅぇぉゃゅょ」で書いてる人を見かけますが。ぁれはゃめてほしぃです(笑) 意味で読んでいたのに音で読むモードに切り替わっちゃうから。


本屋をうろうろしていると、ハードカバーの本は、とても美しいなと思います。ほんとに、きれいな本が多い。
文庫になっちゃうと装幀が変わって、イラストも変わっちゃうのが、実にもったいないと思いますね。文庫であんまりイカしてる(死語?)装幀って見ない気がする。
収納や値段の都合で、普段買うのは文庫ばかりだから、ああハードカバーのあの装幀がよかったのに…とか思ってしまいます。
「女王の百年密室」の、冒頭の献辞を読むと、新書版の表紙にあの写真が使われていないのが不思議に思えます。…それとも、文庫にしたら装幀を変えないといけない決まりがあるんでしょうか。


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