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劫尽童女/恩田陸(光文社)
2002年09月21日(土)
なんじゃそりゃ、と。これで終わり!?と、読み終わった瞬間がっくり倒れてしまいました。
今までも彼女の話は、これで終わりなの?と思う話が多かったんですが、「余韻」という言葉で納得できなくもない範囲だった。でも、これは…。これって、まだ話がきっと何かに続いてるんですよね? じゃなかったら、納得いかないでしょ…。続いてたとしても、なんの説明もないことが納得いかないですけど。
なんなのかなあ、これ。

父親に遺伝子操作されて超能力を持ってしまった少女の話です。
YASHAを思い出しました。でも、漫画であるYASHAの方がリアリティがあって、小説であるこっちの方が現実味がない、っていうのは不思議なような気がしませんか。
組織に終われて逃げている焦燥感とか、他の人間と違う孤独であるとか、そういうテーマが、どうも現実味を帯びていない感じがして、感情移入できませんでした。おもしろくないことはないけれど、胸にせまるものがなかった。テーマを考えたら、もっとおもしろくなる話だと思う。もったいない。もっと書ける人だと思ってたけどなあ…。


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