.....PAPER MOON |
.....HOME .....MAIL .....OLD .....INDEX .....NEW |
『月のさなぎ』石野晶 2011年05月22日(日) 森の奥深くの学園に隔離されて育つ、性別が未分化な子供たち。薄荷は、外の世界からやってきた少年と出会う――。 ---------------------------------- ふむふむ。なるほど、「好きな作家は恩田陸」だなあと納得する一冊でした。蛇行と麦海と小夜子が一緒になった感じです。 文章は繊細で、ふわふわもやもやした霧の中にいるような世界観。 日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作とのことです。 丁寧に書かれているとは思うし、世界観もいいと思うけども…。 ここをもっとこうしたらなあ、という部分がいくつも見えてきてしまう。 展開が駆け足過ぎる気がする。ラストいきなりミステリになる。性別が未分化という設定なのに、少女にしか読めない。もっと中性的な感じが欲しかった。(これは個人的な好みか?) いろいろと惜しいなあと思うのは、きっと私が好きな世界だからなんだろうなー、とも思うのです。 ★★☆ |
![]() |