先輩が亡くなった・・・自殺だった。
元々身体が弱かった先輩は卒業せずに大学に残っていた。 最後に逢ったのはいつだっただろう。 確か、二ヶ月前、大学生協の雑誌コーナー。 本当なら卒業しているはずの私を見てすごく驚いていた。 大学院に進んだことを話したら、 「頑張ってね」 いつまでも変わらない優しい笑顔を浮かべていた。
どうしてだろう? 私の記憶の中の先輩はいつでも微笑っている。 年齢よりもずっと幼く見える無邪気な笑顔。 きっと病気で苦しい思いもいっぱいしていただろうに、 先輩の笑顔は透きとおるようにきれいだった。
人は年を重ねるごとに少しずつ汚れていく。 そうしなければ生きていけないかのようにゆっくりと確実に。
でも、先輩は無垢なままで年を重ねていったから、 このうす汚れた世界を渡る術を知り得なかったのだ。 純粋な魂は居場所を見つける間もなく、消えていった。
どうか先輩の魂が心安らぐ場所に辿り着けますように、 ご冥福をお祈りしながら、 明日、私はこの世界でもう一つ年を重ねることになる。
合掌。
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