2005年08月02日(火):痕 |
傷ついたものは。 泣きながら、叫びながら、深く刻み込まれたその痛みが癒えるまで耐える。 過去の記憶が蘇る度、治りかけた傷口が何度も開き、血が流れる。 それでも、生きていればいつか傷は癒えるから。 時間が、ゆっくりとその傷を癒していく。
傷つけたものは。 「他人を傷つけた」という罪の意識が残る。 負わせた傷が深ければ深いほど、罪の重さも重く、苦しいものとなる。 その罪を償うことなどできはしない、他の誰にも赦されることはないのだから。 いつか自分で自分を赦すその日まで、罪の十字架を背負い続ける。
片方だけが、苦しいわけではないのだ。 |
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