GG(酒と薬と煙草に溺れる女)
誰か僕に苦悩という喜びを与えて下さい。

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2001年09月11日(火) 十代の心 その5



    彼女


  
  白樺の道を抜け空に浮かぶ月を見下ろそう
  満月の夜には崖の上から百合の花を投げ
  彼女を永遠の眠りに落ち着かせようとする
  彼女は僕の記憶から抜け出さないことによって
  僕を苦しめ続ける
  真夜中の冷気が彼女を呼び覚まし
  湖の底から伸びる手が月を掴む
  彼女は僕を得ようと欲している
  僕は彼女から逃れれることは出来ない
  満月の夜毎に誘う鳥の囀りは
  徐々に僕と彼女の距離を縮めてゆく
  僕はきっともう幾らほども満月をみることは出来ないのだ
  軈て僕は彼女の世界へと引き込まれる
  僕はもう今の僕では無くなってしまうのだ
  白樺の道を抜け空に輝く月を見上げよう
  満月の夜には崖の上から僕の身を投げよう


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