騎馬民族

2002年07月09日(火) 傲慢の裏

昨日ですっかり意気消沈した私はどよーんとした気持ちで会社に行った。
会社では馴れない配置に一つのことをやるのに3つもしなくてはいけなくてなんだか疲れた。
午後もずっと掃除をしていて、それでも綺麗になることが嬉しくて今年入社した少年と屋上に上って山を眺め、気をつけろと言ってるのにスリッパを屋上から落とすような少年になんだか笑った。

会社の足りないものを見に行ったけれど、もう疲れちゃってダウン。
近くのカフェでケーキを4口くらいで食べてそのまま子供権利条約の会議へ。

そこで待っていたものは、お願いしておきながら進まないことや、予算の低さ、ギャラのこと。
何よりも「おーい。」と叫んだ声が返ってくるのが遅く、帰って来たときには「やーい。」という言葉になってること。

道を通してくれ。

そんな思いだった。


自分の思いを皆に伝えた。
ボランティアでお願いしたいなどとプロの方にお願いする姿勢の傲慢さ。
本当は募金してでも、かき集めてでも来て頂きたいという気持ちが欠けていたこと。
何よりも一番に自分の小ささ。

そして皆から返ってきた答えは。
「お金を集めてでもお願いしたい。」だった。

泣いてよいことが脳に達するまでに時間がかかった。
皆が賛同してくれ、気持ちが動いていることが分かったのだ。

一息ついてる時、一人の女性が近づいてきた。
私を数秒間見つめる。見つめ返した。

「ん?」そう私がそう言うと、彼女は小さい声で、だけどはっきり言った。
「私に手伝えることがあったら、手伝わせて。」

あまりに突然で、そして嬉しくて。

そしてもう一人、女の子が近づいてきた。
この間のあの方のシンポジウムに行けなくて友達にチケットを渡したこと。
その友達2人が感動し帰ってきたこと。
その友達から話を聞き、自分も感動したことを私に伝えにきてくれたのだ。

すげぇなぁ。
あの方はやっぱり凄い。

そう思った後に残ってることは、あの方に予算の電話をしなくてはいけない。

21時30分。
あの方に電話をした。
あの方は、自分が出かけてしまうからとわざわざお電話を私の家に下さったらしい。
しかし、私が居たのは違う場所。
わざわざ調べて電話をくれた。

あの方の家に電話して呼び出し音が鳴ったまま、2つめのあの方からの電話に出た。

ありのままをお話させて頂いた。
予算。

予算を聞いたあの方は、メンバーの出演料にも足りないわね。と少し笑った。
嫌味な笑いでは無く、それは「分かってるわよ。」という笑い。

そして皆の気持ちを伝えさせて頂いた。
皆でお金を集めても来て頂きたいのです。

そう伝えるとあの方は「なんだか申し訳無いわねぇ。」そう言った後、「やれる状況にしましょう。ミキサーだって他のものだって、私達が持っていけばお金はかからないし、私も音響の知り合いに頼んでみるわ。」

「努力しましょう?」

そう言われた。
「お互いに努力しましょう。」
そういう意味だ。


傲慢な自分を知ると自分の小ささを知れる。
謙虚な心になり、自分一人では何もできることは無い事を知り、又、足掻くことも無い。

ただ一心に手を繋いで歩きたい。

小さな声で私に声をかけてくれた彼女からメールが来た。
「口は思うように動かないけど、体は動くので。一人で背負わないで一緒に歩もうや。」


有難う。
そしてまた。


頑張るぞぉぉぉぉぉぉ!


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