メロディの無い詩集 by MeLONSWiNG
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未来予測能力解除申請書 |
2003年11月20日(木) |
今日は仕事を休んで 街のはずれにあるさびれたビルの 隠し部屋に入っている うたうたいのためのお役所に行く
僕の詩に秘められた 神様から預かった力を封印するために 滅多に訪れる人のいない うたうたいのためのお役所に行く
未来予測能力解除申請書 あたらしいギターと唄に ちょっとこの能力は不調和なので 僕の唄から欲望と羨望を外した上で これから楽に生きていきたい 無理をしすぎていたので
印鑑と指輪を添えて5番窓口へ 今まで僕を守ってくれたお守りに 『ありがとう』を告げたら 背中に羽がはえてきた
『手続きは終了です。解除は完了いたしました』 あっさりと告げられ、 封筒を渡され お役所をあとにする 忌々しく恐ろしい力 もう必要などないから
足どりが軽くなる 体も軽くなる 渡された封筒を開けて 中を取りだしてみた
それは『理想的未来構築計画実現許可証』
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