Have been recalled.
koara



 スイッチ

誰かに嫌いだといわれた時。
何かのスイッチが入る。
それは暗く深いあの場所にあるスイッチ。
以前は誰も見つけることができなかった。
現在、嫌いと言われた俺にはわかる。
本当は知らないのだが。
一直線にそこに向かう俺の脚。
それ故、居場所がわかると確信する。

誰かに好きだといわれた時
何かのスイッチが切れる。
それは何もないと思ってた場所にあったスイッチ。
以前は気がついていなかった。
現在、好きといわれた俺にはわかる。
世界が変わったんだ。
戸惑いながら、そのスイッチに触れてみる。
それ故、スイッチが切れたのを知る術はない。

スイッチのON/OFF。
ひとつで見れば非人間的。
要素のひとつと見れば人間的。
でも、その要素も何かの内のひとつ。

ここで問う。
人間的な人間とは。
非人間的な人間ほど、人間なのではないか。
機械と人間の境界は。

スイッチ。
それはどこにでもある。
スイッチ。
それは見えなくてもそこにある。
スイッチ。
それはあなたを変えるもの。
スイッチ。
今度はあなたの番。
スイッチ。
押してみて。
スイッチ。
何かが変わる。

知らない明日も、僕が僕でありますように。
スイッチなど入りませんように。
そうやって、スイッチを切る。

2002年05月07日(火)
初日 最新 目次


My追加