Have been recalled.
koara



 無くなる瞬間

他は何も無かった。
ただ、時間だけが消えてった。

こうなってから。
今日で約一週間。
汗とともに
体から流れ出すだろう。
そう思っていた。
そうしようと思っていた。
そうなればいいなと思っていた。

誰にも見ることのできないモノ。
誰にも入る事のできない場所。
誰にも教えることができない心。

一個ずつ。
サラサラと。
流れ落ちればいい。

体ごと。
心ごと。
丸めて。
捨てて。
消えた目で見つめて。
笑わずに。
泣かずに。
冷めた目で。

冷たい冷たいその目で見て。
俺は、目の前から消える。
赤い赤い目で。
君を見つめて。
降り注ぐ雨を体中で浴びて。
冷たくなる。
切ってから。
染まっていく体を見て。
笑う。
そして。
そのまま・・・

頭が割れそうだ。
左手は今もダメだ。
近くて遠いものがやってくる。
やってきて欲しいと願うよ。
だって。
何をしたってだめなんだから。

大丈夫だといったことを訂正する。

アイツが居なくなってから
どれくらいたっただろう。
家まで行ってくれば良かった。
もう会えないのだから。
いつか。
会えるんだけどな。


帰って来ないのなら。
送ることも無い。
そんな簡単な事。

君にとっての俺の位置は。

その瞬間で、変わる。
本当はかわってないのかも。

もう、いいかな。
もう、辞めようかな。
もう、だめだな。




2002年08月15日(木)
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