選ばれし者(泣)。 - 2002年02月10日(日) 23:42。 小学校低学年の頃。 友達と二人で森の中で遊んでると、その子がこう言った。 「この辺ってスギの樹無いかな?私、スギの樹があるとダメなんだ。アレルギーだから…」 アレルギー… その頃、私にとってその言葉はまだ未知のものだった。 実体の知れないその言葉の響きに私は強く惹かれた。 アレルギー… それはまるで何かの特権のようにも思えた。 選ばれし者にのみ与えられる、特別な権限。 アレルギー。 なんて格好良いのだろう、と思った。 俺も一度で良いからなってみてぇ、と思った。 「私、アレルギーだから…」そんなセリフをさらりと吐いてみたい、と思った。 それから約十年後、俺の憧憬は幻滅へと変貌を遂げた。 しかも「アレルギー」という摩訶不思議な言葉は、「花粉症」などというへなちょこな日本語に取って替わっていた。 喉が痒い、目が痒い、鼻が詰まる、くしゃみが出る… これが、アレルギーの正体なのか。 詐欺だ。と思うのは、多分俺だけ(泣笑)。 今年もまた花粉の季節がやってきますね。 空気清浄機でも買おうかな…。 ...
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