S L O W * L I F E
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続々なつやすみの日記。
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花井愛子『やさしい夏の物語』

映画「友情(friendship)」のノベライズ。
とは言っても、著者も述べるように映画とはコンセプトを同じにするものの設定等は違うらしい。
確かに、花井愛子の文章は映像向きだけど(どう考えても映像向きじゃない気がするのに、否定しようとすると出来ない)、映像を再現するのには向いていない。
で。今まで、20代〜向けしか読んだことなかったから、中学生〜向けの花井節にこれまで以上にビックリの日置。少なからず影響を受けていると思うのですが、さすがに、テンション高すぎて疲れたよ(笑)
でも、駆け抜ける勢いで読み切って、流石だなぁ、引っ張られるなぁ、と感心したのでした。
物語については、コンセプトが友情で文部省推薦なんていうから、ちょっとクドイ。暑苦しい友情物語。そんなクラスあり得ないよ、って突っ込んでしまいたくなる。けど、中学生くらいには、いいのかなぁ・・・

北村薫『玻璃の天』

「街の灯」の続編。英子とベッキーさん再登場。
何時読んでも時代背景がしっかり描かれてるなぁ、見てきたように書くなぁ、と溜息。
昭和初期のお嬢様暮らしが良く判る本。舞台は士族出身の上流家庭、女子学習院。なんだかセピア色で昭和史のDVDにでもなっていそうなイメージ。そこで、こんなに時代背景がはっきり描かれているのだから、リアリティがあるか、と言われれば首を傾げたくなる。根っからの庶民には、お嬢様暮らしは想像がつかなのだ。残念ながら。しかし、英子は大正生まれだと思うので、平成の現在、まだ生きているかもしれない。ちょっと話を聞いてみたい気もする(と前作のレビュの時も書いたような)
今作は、英子の聡明な主義、思想が述べられるが、それに対する現実の主義、主張を述べる個性的な人物がベッキーさん以外にも多く現れる。彼女は様々な立場を知ることとなる。同様に読者もハッとするだろう。忠臣蔵のくだりや与謝野晶子のくだりに、ああ・・・と思うのだ。
またベッキーさんの過去も描かれ、彼女がタダモノではない背景が判るのだが、そうなると何故、運転手兼護衛をしているのかが謎だ。それも追々描かれるのかもしれない。続きが楽しみである。
それにしても、このシリーズ。昭和初期版「円紫さんと私」だよなぁ。

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続々と本を消化中。いいのかな、これで(悩)

Web拍手。
メッセージくださった方、どうもありがとうございます。
お礼を申し上げるのはこちらのほうでm(__)m
暫くはノイナタ書けないと思いますが、宜しければお付き合いください。

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A面更新。
最後の愚痴かな。最後まで書き殴ってます(笑)


2007年08月02日(木)