兼松孝行の日々つれづれ

2001年08月17日(金) おじさんおばさん芝居の受ける訳

この間ふと思ったことがある。

おじさんおばさん芝居はどうして掛け値なく受けるんだろう・・・ということ。
うちの町にはもう一つ劇団があって、そこは40代を超えた人たちが主に劇団員なのです。
で、そこの芝居は大したことがないんですがお客さんに受けるんですよこれが。
とにかく大喝采。
実際に心に残る芝居かどうかはおいておいて、とにかく評判がいい。

なぜだろう・・・。

その劇団の本公演を全部見ている自分として出した答えは、生活感の有る無しということだろう。
言ってみれば、オイラ達のやってる芝居と言うのは、基本的に虚構の世界を完全に作り上げていく訳で、そこに日常生活の生活感と言うのは全く介在しない訳で(当たり前の話なんですが)、要は芝居の世界そのものについて評価してもらう訳で、賛否両論と言う話なんですよね。
だけども、おじさんおばさん芝居は舞台上に日常の生活感をそのまま持って来た役者が芝居をする訳で、で、まあ一生懸命やってる姿がそこにある訳で、大喝采の拍手と言うのは生活をひけらかしている役者が一生懸命芝居をしているその姿そのものに対する拍手ではないかなと思うのです。
お客さん達はその芝居で物語は見ていないと言うことです。
役者が努力をしている姿そのものに感動しているんだなあと言うことに気付いた訳です。
いいかえれば子どもの運動会を見て拍手を送るのと変わらない話なんだろうなと思うのです。

要は目の前でどんなことが行なわれていようと、一生懸命やってる役者に対する拍手なので、そこの評価には掛け値が存在しないと言うことなのかなあ、なんてことを考えました。


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