今日、イオリの退団が発表された。
夕方見た時は何もなかったから、またエライ時間にUPしたもんだ・・・と なんだか劇団の狡い部分を見てしまったような気がした。
イオリ・・・。 私が再び、宝塚を見始めた約10年前・・・花組の下級生だった。 それもかなり有望な下級生だった。 イオリとガイチがいつも一緒にいた。
その上にはチャリオ、しぶじゅん、タモさん、まこっちゃん・・・がいた。 当時、ずんちゃんは少し影が薄かったのに、もうトップになって、もういない。
そんなひしめき合った状態の花組で長い間・・・ いわゆる“下積み時代”という時を経て・・・今に至ったイオリ。
最近、イオリを見ていて「さすが花組で下級生時代を過ごしただけあって、 無駄がないし、スーツとかの着こなしもばっちりだ。」と しみじみ思って、妹ともそんな話をしていたところだった。
踊っている時の手の動かし方、キープの仕方、目線の上げ方、キメ方、 足の運び・・・・・・ポケットに手を入れる仕種までもが、無駄がない。
新専科制度になって、専科生になったイオリが本領を発揮し始めたな・・・と 思っていた時にまたもや退団発表。
外部出演もいいよ、でも本来やるべきところは宝塚の舞台なんだから・・・と 常々思っていたけれども、今回、その“本来あるべきところ”というのを しみじみ感じてしまった。
まだ専科にはなくてはならない人たちがいっぱいいる。 それぞれがそれぞれの組で下積み時代を経験し、 それなりの“個性”といわれるものを持ち、いまや貴重な存在となっている。
組替が当り前のように行われている昨今、 宝塚の伝統や上級生から伝えられるべき芸風や所作事を伝えられる 重要な役どころというか、パイプ役とも言えると思う。
いくら“歌がうまい”とか“ダンサー”とか言われている下級生でも それだけでは成り立つわけではなく、華やかさやオーラとかは “今まで長年やってきたからこそ”現れてくるものだと思う。
なるぴょんが退団し、イオリが退団を発表し、 これから専科生が辞めていくかもしれないという不安が 確実に頭の中にこびりついてしまったことがとても淋しい。
最後となる舞台・・・石田先生と斎藤先生。 ちゃんとイオリの魅力を最大限に発揮できるモノにしてくれよ〜。 そう願ってやまない。
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